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閑話.自作ポーション、近日発売予定!

☆吉村 宇宙


「今度、こちらのポーションが上野駅の冒険者ギルドの店頭に並びます!」


・『マジか!』

・『絶対買う!』


 今私は個別チャンネルにて、1人で配信を行っています。

 そして、今なにを話しているのかと言うと、私自作のポーションについてです。


 数日前に私の自作ポーションを無償で配って回るという企画を行ったのですが、それが好評で、自分も欲しいという方が続出しました。

 そして、冒険者ギルドに交渉した結果、なんと取り扱ってくれるそうです!


 錬金釜があればポーションは大量生産できますので、ありがたい話です。

 そして、このポーションの売れ行きが良ければ、チョココロネも置かせていただけるとのことでした!


 ありがたい話です。

 ただ、チョココロネの場合はそこまで大量生産できそうもないので今の所、希望者全員に販売は難しそうです。


 私の錬金術師としての実力が高ければ、もう少し量産できるのですが、そこは精進するしかないでしょう。


・『ポーションの企画やってから、ミラクルちゃんのチャンネル登録者数も増えたよな』


 そうなのです。

 ポーションを無償で配る企画をやってから、ダンジョン探索ガチ勢と呼ばれる方達にもチャンネル登録していただけるようになりました。


「ワン!」


 そして、チャンネル登録者数が増えた理由はそれだけではないのです。

 このメカキメラのライムが配信に登場するようになってから、それ目当てでチャンネル登録してくれる方達もいたのです。


 本当に最近の私は充実しています。


・『そろそろいつものアレやらないの?』


 いつものアレというのは、クイズのことです。

 クイズと言っても、簡単な問題しか出しませんし、毎回やる訳でもありません。


 ですが、今回はやります。

 作品当てゲームです。


「ではでは! 本日のクイズは作品当てゲームです!」


・『お、期待』

・『作品ってゲーム? アニメ? 漫画?』


「内緒です! アニメ化してるかもしれませんし、してないかもしれません!」


・『OK』

・『今回は当てるぞ』


「それでは、その作品の特徴を書き込みますので、当ててみてください!」


・令和になってからの作品

・宝石の名前のヒロインがいる

・主人公の眼に特徴がある

・主人公は秘密を抱えており、周囲の人物にそれを隠して暗躍する


「さぁ! 分かる方はいますかね!? 私の好きな作品です!」


・『それってアニメ化してる?』


「そこはノーヒントで!」


・『分からん』

・『あー、分かったかも』

・『人気作品だね』


「そうですね! 人気がありますね!」


 と5分程経ったところで、正解を発表します。


「正解は、ジュ……」


 途中まで言いかけたところで、事件が起きました。


「ミツアアアアアアア!!」


 5m程の巨大な熊が!?

 って、あれはブラックベアーですね


・『やば!』

・『逃げろ!』


 と、コメントが来ましたが、戦います!


「ライム! 頼みましたよ!」


 来月のテイマーズグランプリの練習も兼ねてです。


「ライム! 【キラークロー】!」


 ライムが元々覚えていた技です。

 その前脚の爪を使い、相手に強烈な一撃を与えます。


「ミツァ!?」

「やりました!」


 大ダメージです!


「ミ……ミツァァァ!!」

「いたっ!」


 すみません、油断していたのでしょう、攻撃を食らってしまいました。

 現実の熊も見かけによらず早いですが、このブラックベアーもそうみたいですね。


「くっ……!」


 ライムが途中で攻撃してくれたおかげで、かすり傷で済みました。

 ですが、ブラックベアーの爪には毒があります。


「状態異常回復用のポーションで回復です!」


 前の私とは違うのです!

 更に……配信を盛り上げる為の奥の手を見せちゃいますよ!


「ライム! 合体です!」

「ワオオオオオオオオオオン!」


 私が指示を出すと、ライムの体が分離します。


 胴体は2つに分かれ、私の頭の一部と胸部に装備されます。

 前脚は私の両手、後ろ脚は私の両足にそれぞれ装備。


 翼は私の背中に装備され、更には尻尾ソードを右手に装備!


「完成です!」


・『合体しただと!?

・『パワードスーツみたい!』

・『いっけえええええええ!!』


 今の私は戦う女の子!

 ルカさんじゃないですが、魔法少女みたいですね!


「ミツァ!!」


 ブラックベアーの攻撃を私は飛んで避けます。

 そして、この鋼の翼で敵を斬ります!


「ミツアアアアアアアアァ!?」

「まだです!」


 翼から、ジェットエンジンのようなエネルギーを放出し、加速させます。


「はああああああああああああああああ!!」


 加速が加わった飛び蹴りで上空からの攻撃です!!


「ミツアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?」


 蹴りを入れた後、私が空中で1回転し着地しますと、ブラックベアーは爆発し、散りました。


・『すげぇ!』

・『ニチアサだ!』


 〇リキュアですかね。



「ってな訳で、今回の配信はここまでです!」

「ワン!」


 私は武装を解除し、ライムも元の姿に戻っています。


「皆さん、今週末から上野駅の冒険者ギルドにて販売されるポーションを是非お買い求めください! お待ちしてまーす!」


・『乙!』


 それにしても、助かりました。

 あそこでブラックベアーが来なければ、私が大人向けゲームをやっていることがバレてしまいましたからね。


 なぜかって?

 クイズの答えを大人向けゲームにしてしまったからですよ。


 大きなミスをしてしまいました……。


・『そういえば、クイズの答えってなんだったん?』


「ええ!? ……なんでしょうね?」


 私はカメラから思わず目線を逸らしてしまいました。

 そして、その後、なんとか誤魔化しましたが、これはバレるのも時間の問題ですね……。

次回から第3章のスタートです。

クイズの答えはピンと来た方もいるとは思いますが、あの人気作品です。

大人向けですので、内緒にしてあげてください。



お話が気になった方はブックマークをしていただけますと、幸いです。


また、読んでいく中でこの作品を気に入っていただけましたら、お好きなタイミングでよろしいので、星0から星5のいずれかで評価していただけますと嬉しいです。

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