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教皇庁に禁書指定されたジャンヌ・ダルク伝  作者: しんの(C.Clarté)
上巻・第十六章 パテーの戦い/イタリアとドイツの神学者の考察/ジアンの軍勢

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16.4 パテーの戦い(4)乙女の名声

 勝利を収めたフランス軍は、パテーからオルレアンへ進軍した。

 住民たちは国王の到着を待ち望んでおり、入城に備えてタペストリーを飾り付けていた。[1297]


 しかし国王と侍従ラ・トレモイユは、大元帥による何らかの攻撃的な動きを恐れて——それも根拠のないことではなかったが——いったんシュリー城に身を隠していた。[1298]


 そこから彼らは、6月22日にシャトーヌフに向けて出発した。

 その同じ日に、ジャンヌはサン・ブノワ・シュル・ロワールで国王と合流した。

 国王はいつものように優しく彼女を迎え、「あなたが耐え忍んでいる苦しみを考えると、私は気の毒に思う」と言い、休息を勧めた。


 王の言葉を聞いて、ジャンヌは涙を流した。

 この涙は、国王の丁寧な物腰が示唆する、ジャンヌに対する無関心と不信感から出たものだと言われている。[1299]


 しかし、神に陶酔して啓示を受ける者の涙に、人間の理性で理解できる理由を当てはめて決めつけることを慎まなければならない。ジャンヌの目には、シャルル七世はもっとも神聖な王のような、言葉では言い表せない輝きをまとっているように見えていた。

 ジャンヌは王に、普通の人には見えない天使たちを見せたのだ。王がジャンヌを信じていないなどと、一瞬たりとも思うはずがない。


「ご心配なく」


 ジャンヌは自信を持って言った。


「あなたは王国のすべてを受け継ぎ、もうすぐ戴冠されるでしょう」[1300]


 確かに、シャルル七世は王国を取り戻すために、騎士たちを急いで動かそうとはしていなかったようだ。


 しかし、当時の国王の評議会は、乙女ジャンヌ・ラ・ピュセルを排除しようとは全く考えていなかった。

 むしろ、フランス人を勇気づけ、イングランド人を恐怖させ、そして神、聖ミカエル、聖カタリナがアルマニャック派に味方していることを世に知らしめるために、ジャンヌを巧みに利用しようと決意していた。


 パテーの勝利を善良な町々に知らせる際、王室の評議員(顧問官)たちはリッシュモン大元帥について一言も触れず、オルレアンの私生児についても言及しなかった。[1301]


 彼らは、軍の指導者として王家の血を引く二人の王子、アランソン公とヴァンドーム伯とともに《《乙女》》を挙げた。このようにして彼らは乙女の名声を高めた。


 そして実際、リッシュモン大元帥が乙女を捕らえようとしたことから、ジャンヌは偉大な隊長と同等かそれ以上の価値があったに違いない。


 この企てのために、大元帥は部下の一人であるアンドレ・ド・ボーモンに、かつてラ・トレモイユを誘拐するために雇った人物を任命した。しかし、アンドレ・ド・ボーモンは侍従長ラ・トレモイユの件で失敗したように、乙女の件でも失敗した。[1302]


 おそらくジャンヌ自身は、この陰謀について何も知らなかったのだろう。

 彼女は国王に、大元帥を赦免するよう懇願したが、この願いはジャンヌがいかに何も知らなかったか、その無知さを証明している。


 (ジャンヌの懇願は聞き入れられなかったが)王の命令により、リッシュモン大元帥はパルトネーの領主の地位を取り戻すことができた。[1303]




(⚠️リッシュモンとパルトネーの領地について補足:シャルル七世の兄が王太子だった1415年、当時22歳のリッシュモンにパルトネー領有権が与えられたが、同年のアジャンクールの戦いでリッシュモンはイングランドの捕虜となり、その後もパルトネーの前領主が居座っていた)


(⚠️さらに補足:リッシュモンは、シャルル七世との仲を取り持つようジャンヌに頼んだが受け入れられなかったため、失望してパルトネーに戻ったといわれている。だが、王と対面できなかったものの、この時点でパルトネー領有権を安泰されたなら、失望うんぬんは関係なく、単に領地委譲の件でパルトネーに行ったと考えられる。また、リッシュモンとラ・トレモイユは宮廷闘争を繰り広げているが、シャルル七世はリッシュモンと距離を置いているものの完全に嫌っているわけではなさそう)



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