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教皇庁に禁書指定されたジャンヌ・ダルク伝  作者: しんの(C.Clarté)
上巻・第十五章 ジャルジョーの戦い/ムンの橋/ボージャンシーの戦い

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147/151

15.10 ボージャンシーの戦い(1)リッシュモン大元帥の参戦

 フランス大元帥であるリッシュモン伯アルテュール・ド・ブルターニュは、ポワトゥーでラ・トレムイユ卿の軍隊と戦いながらこの冬を過ごした。そして今、大元帥は国王の禁令を無視して、国王軍に加わるためにやってきた。[1251]


 彼はアンボワーズでロワール川を渡り、兵士600人と弓兵400人を率いてボージャンシーの前に到着した。[1252]


 リッシュモンの来訪は、隊長たちに大きな困惑をもたらした。

 彼について、強い意志と偉大な勇気の持ち主と評価する者もいたが、貧しい従騎士ジャン・ドーロンのように、多くの者がラ・トレモイユ卿に依存していた。


 アランソン公は「国王が大元帥を受け入れないよう命じた」と主張して、撤退しようとした。


「もし大元帥が来るなら、私はここから退きます」


 ジャンヌにもそう言った。


 アランソン公は、ブルターニュの貴族2人に「もし大元帥が陣営に入ってきたら、乙女と包囲軍が彼と戦うだろう」と答えた。[1253]


 そのように強く決心すると、ブルターニュ兵に向かってまっすぐ進軍するために、アランソン公は馬に騎乗した。


 ジャンヌは、彼と国王への敬意から、アランソン公に従うつもりで準備した。

 しかし、多くの隊長たちが「今はフランス大元帥と戦う時ではない」と考えて、アランソン公を引き止めた。[1254]


 翌日、陣営に大きな警報が鳴り響いた。

 伝令たちは「武器を取れ!」と叫んでいた。

 イングランド軍が大挙して進撃してくるところだと言われた。


 若い公爵(アランソン公)は、大元帥を受け入れる事態を避けるために撤退したがっていたが、今度はジャンヌが彼を説得した。


「私たちは団結しなければなりません」[1255]


 アランソン公はジャンヌの助言を受け入れ、乙女ジャンヌ・ラ・ピュセル、オルレアンの私生児卿、ラヴァル家の兄弟たちに付き添われて大元帥に会いに出かけた。


 ボージャンシーのハンセン病療養所の近くで、彼らは立派な一団に出くわした。彼らが近づくと、浅黒くしかめ面で、厚い唇の小柄な男が、眉をひそめながら馬から降りた。[1256]


 その人こそが、フランス大元帥リッシュモン伯こと、アルテュール・ド・ブルターニュだった。


 ジャンヌは、天上と地上の偉大な人たちと話すときにいつもするように、大元帥の膝を抱きしめた。当時はすべての貴族が、自分より高位の貴族に出会ったときにこのようにした。[1257]


 大元帥は、神と教会の敬虔なしもべとして、いかにも善良なカトリック教徒らしい口調で、ジャンヌにこう語りかけた。


「ジャンヌよ、あなたは私と戦おうとしていると聞いた。あなたが神から遣わされたのかどうか私にはわからない。それが事実なら私はあなたを恐れない。なぜなら、神は私の心が正しいことをご存知だからだ。もしあなたが悪魔から遣わされたなら、私はなおさらあなたを恐れない」[1258]


 リッシュモン大元帥は、そう語る資格(実績)があった。なぜなら、彼は悪魔が自分に対して行使する力を断じて認めなかったからだ。


 大元帥の神に対する愛は、司教や異端審問官よりも熱心に魔法使いや魔女を探し出すことによって示された。フランス、ポワトゥー、ブルターニュで、彼は他の誰よりも多くの人々を火刑に処した。[1259]


 アランソン公は、リッシュモン大元帥を追い払うことも、一晩の宿を与えることもしなかった。

 当時は、新参者が見張りを務めるのが慣習だった。

 大元帥とその仲間たちは、その夜、城の前で見張りを続けた。[1260]


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