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教皇庁に禁書指定されたジャンヌ・ダルク伝  作者: しんの(C.Clarté)
上巻・第十四章 トゥールとセルアンベリーのラ・ピュセル/ジャック・ジェリュとジャン・ジェルソンの意見書

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14.3 ジャック・ジェリュの意見書(2)乙女を天使だと信じる理由

 また、至高の神が、ユリの王国(フランス王国)に関する計画を乙女に明らかにしたとしても驚くには当たらない。

 かねてより神は、処女に予言の力を授けている。すべての異邦人に隠されていた神秘を、シビュラ(巫女、女預言者)に明かすことを神は喜ばれた(望まれた)。


 ニカノール、エウリピデス、クリシッポス、ネンニウス、アポロドロス、エラトステネス、ヘラクレイデス・ポンティコス、マルクス・テレンティウス・ウァロ、そしてラクタンティウスの権威に基づき、ジャック・ジェリュは「歴史上、シビュラは10人いた」と教えている。

 ペルシャ人、リビア人、デルフォイ人、キンメリア人、エリュトライ人、サモス人、クマエ人、ヘレスポント人、フリギア人、そしてティブルティウス人の10人である。


 10人のシビュラは異邦人に対して、①神の栄光ある受肉、②死者の復活、③世界の終焉を予言した。彼女たちの先例は、(ジャンヌについて考察するにあたり)考慮に値すると思われる。



 ジャンヌ自身については、不可知の存在である。

 アリストテレスは、こう教える。


「知性の中に存在するものは、

 まず感覚を通じて経験したものでないものは何一つない。

 そして、感覚は、経験の範囲を超えて理解することはできない」


(原文:there is nothing in the intellect which hath not first been in the senses, and the senses cannot penetrate beyond experience. )



 しかし、精神マインドが直接的に理解できないことでも、迂回して間接的に理解できるようになる場合がある。


 未熟な人間が知ることができる範囲で、ジャンヌの業績を考慮すると、「この乙女は神から遣わされたものである」と言わざるを得ない。


 彼女は武器を取ることを選んだが、残酷な行為を勧めることはなかった。

 敵が彼女の慈悲にすがったとき、彼女は慈悲深く接し、和平を申し出た。


 最後に、アンブランの大司教ジャック・ジェリュは、「この乙女は万軍の主である神が人々を救うために遣わした天使であると、私は信じる。彼女が天使の性質を持っているからではない、天使の行いをしているからである」と述べている。


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