第三話:強奪作戦
矢部がHノート(HUNDLE NOTE)を拾ってから2週間。彼がノートに書かれた人間の総数は100人以上になっていた。彼に書かれた人間はいじめっ子から政治家までに及んでいた。もちろん彼に書かれた人間がやった事は、実は彼が操っていることなど知らなかった。ただ1人を除いて。
唯一それを知っている者の名前は瀬川有沙。彼女は矢部とは同級生で、同じ卓球部だ。何故彼女が矢部の正体を知ったのかは、少し前に遡る。
1週間前。
その日は卓球部の練習があった。矢部はノートをいつも持ち歩いているバッグに入れていたので、その日も入れたまま放置していた。
元々外観から変わっているノートだったので、有沙はバックからはみ出していたノートを見た時、好奇心からそのノートの中身を見てしまったのである。それを見て、彼女は愕然とした。当然である。そこに書かれていることがそのまま本当に起こっていたのだから。
それを見てしまった彼女は、次第にそのノートが欲しくなってきた。しかしどんなにそのノートが欲しくても、矢部がくれるわけがない。仕方なく有沙はある作戦を立てた。
その作戦とは、ノートを盗むことである。しかしただ盗んだだけでは、すぐに矢部に気づかれてしまうので、まったく同じ物を作ることにした。Hノートは見た目は普通のノートと全く同じなので、偽のノートを作ることは簡単だった。
こうして有沙の作戦はスタートした………………
続く




