59, 休暇な2人。
休暇を満喫します。
「ハーディ。奥の部屋って使っても良いの?」
「大丈夫ですよ!!」
「じゃあ使ってみたいな。」
「何かジュース作りましょうか?」
「何がある?」
「私のオススメはトトの実のジュースです!!」
「じゃあそれで。」
「了解しました」と言いながらハーディは食糧庫に入る。記憶を頼りにしばらく棚を漁れば、だいぶ奥の方からトトの実が出てきた。
「トトの実は他のものに比べて腐りにくいからこんな奥に置いたんでしょうね。」
「大丈夫?」
「大丈夫ですよ!!」
勿論、このトトの実は、個人的に欲しくて買ったものである。
(トトの実のジュースを試作したくて、何気に沢山買ったんですよね。)
○△○
ハーディが助けられ、純白の月という教団が完全に解体された。あの日からしばらくは、ハーディはジュース屋の経営と被害者としての調査協力を、シャルルは教団摘発に最も貢献した騎士として、事後処理に追われ、目が回る勢いで働いていた。そして、
『団長がサボらないとか怖っ!!明日は槍が降ってくるかも⋯』
『ハーディ、いい加減お店をお休みしなさい。誰も怒らないから、ね?』
半ギレしたシャルルは連休をもぎ取り、ハーディは半強制的に幼馴染によって休暇を取らされた。
だが、2人は気づいた。
((何もすることが、無い。))
そして、今に至る。
○△○
居座り亭には、4部屋程の個室がある。一応、ベットや新聞などがあるから、昼や夕方に少し休憩を取りたい人達や、友達とゆっくりおしゃべりしたい人に人気だ。今は無いが、やろうと思えば小規模の宿にもできる。
「へぇ~、意外と広いんだね。」
「前に住んでいた人が宿をやっていたらしいですよ。」
「このベットは最初からあったの?」
「前の人が置いて行ったのを、直すところを直して流用してます。」
「そうなんだ。」
椅子に腰掛けたシャルルはトトの実のジュースに手を伸ばした。ハーディも反対側に座りつつ、自分のジュースを自分側に寄せた。
「というか、ハーディって、何でジュース屋をしようと思ったの?」
「鈍色の騎士さんにもらったジュースがすごく美味しかったからです。」
「俺?」
「そうなりますね。」
「責任重いなぁ。」
「良いことですよ!!私は毎日充実してますから。」
「見ていて楽しそうだもんね。」
「はい!すごく楽しいです!!シャルルさんのおかげなんです!!」
(こうして、誰かと話しながら笑えるのも、全部⋯。)
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