下野小山戦国異聞 主な登場人物(各勢力、一五四一年時)
◯小山家
小山晴長
小四郎。下野守護、下野守。小山家当主。那須高資を滅ぼしたことで下野の実質統一を果たした。
小山さち
晴長の妹。勝気な性格。佐野豊綱のもとへ嫁いだ。
小山いぬ
晴長、さちの妹。小山勝定の妻。
結城富士
結城政朝の娘で晴長の正室。陰ながら晴長を支える良妻。
清原喜子
清原業賢の娘。側室。富士を姉のように慕い、富士の懐妊も喜んだが、自身がまだ子供を授けていないことに不安を抱く。
小山勝定
三郎太。もとは益子家の出身だが小山家に婿入りした。義弟として晴長を支える。
小山竹犬丸
晴長の嫡男。傅役に小山右馬助。
〇古河足利家
足利晴氏
古河公方。長年の功績から晴長に全幅の信頼を置いているが、近年の振る舞いにより晴長からの信用が薄らいでいる。
足利幸千代王丸
晴氏の嫡男。次期公方として英才教育を受けるも母が高助の娘だったために将来が不透明になる。本人は晴氏に従順。
足利時氏
四郎。晴氏の弟で元は僧侶だったが上杉憲政の誘いに応じて還俗し古河城を攻めて敗北。捕虜となり小山家預かりに。城下で気ままに暮らしている。
一色直朝
重臣一色直頼の嫡男で晴氏の側近。幼少期から晴氏に仕え、苦楽を共にしてきた。晴氏から全幅の信頼を寄せられており、自身も晴氏に絶対の忠誠を誓う。
◯結城家
結城政勝
左衛門督。結城家当主で晴長の義兄。常陸の小田とは小競り合いが続いていたが、ついに小田城を攻略した。
結城晴勝
政勝の嫡男。病弱だったが小山での静養により回復。小田家との戦いで初陣を果たす。
水野谷治持
兵部大輔。結城家重臣。
水野谷政村
弥四郎。治持の嫡男。若いが武勇に優れている。
◯那須家
那須高資
修理大夫。那須家当主。傲慢かつ野心家。親殺しで求心力を失い、晴長との戦いに敗れて逃走するも最期は落ち武者狩りによって惨殺される。
那須政資
壱岐守。那須家前当主で高資、資胤らの父。長年争っていたが高資と和睦していたが、高資により殺害される。
那須資胤
次郎。高資の異母弟だが母方が大俵一族だったため高資に蔑まれる。不遇の時期を過ごしていたが小山に通じて謀反を起こした。
大関宗増
那須七騎の一家。元々高資の傅役で高資を増長させたひとり。資清を那須から追放させた張本人。土壇場で高資を裏切ろうとしたが、高資に看過され息子共々殺害された。
千本資俊
常陸介。那須の重臣で那須七騎の一家。那須家中屈指の俊英で高資にも信頼されていたが、資胤の保護を小山に願い出る。資胤の右腕的存在。
壬生綱雄
壬生綱房の嫡男。壬生綱房滅亡後は那須家に仕えていた。相羽左近という名で小山領に潜入して半助の謀反を唆す。高資の命で佐竹義篤へ救援を求めに向かったが消息不明。
◯山内上杉家
上杉憲政
五郎。関東管領。当初は小山を孤立させるために簗田に接近したがなぜか古河への謀反につながってしまった。憲政も古河乗っ取りを画策したが北条を軽視したことで敗北を重ねてしまう。首謀者の憲長を干したが、佐野と桐生に足利を奪われてしまう。
長尾憲長
足利長尾家。但馬守。山内上杉家の家宰。憲政に見捨てられたところを佐野と桐生に攻められ敗死。
◯北条家
北条氏綱
北条家当主。北条家を躍進させた名君だが病死。若き日の晴長を評価していた。
北条氏康
新九郎。氏綱の嫡男。次期当主として奮闘しているが北条家を背負う重圧を感じている。晴長に思うところがあるらしい。
風間小太郎
乱破。人間離れした体格と卓越した実力の持ち主。不遜な口調で氏康が相手であっても変わらない。北条家ではなく氏康に仕えている。
〇佐野家
佐野豊綱
佐野家当主。晴長の同盟相手。さちを娶った。桐生とともに足利長尾を滅ぼした。
○桐生家
桐生助綱
桐生家当主。桐生家を大きく拡大させた傑物。上野でも屈指の実力者。
○佐竹家
佐竹義篤
佐竹家当主。那須と同盟を結んだが、白河の侵攻を許し、下野につながる境明神峠を封鎖されてしまった。
部垂義元
義篤の弟。義篤と対立して独立した。常陸の国人たちと手を結び義篤に対抗している。念願だった小山との同盟を結ぶ。
◯白河家
白河直広
白河家当主。近年は苦しい戦況で小山の接触を歓迎する。小山に白河と懇意にしている蘆名との仲介を申し出る。佐竹領の侵攻に成功した。
〇公家
清原業賢
京の公家。小山家とは父の代から付き合いがあり、京の情報や朝廷との融通を効かせる代わりに資金援助をしてもらっていた。清原家は小山の清酒や石鹸を京で広めている。娘を小山家に嫁がせることに成功した。
○商人
下野屋蔵右衛門
小山領の商人。晴長とは長い付き合いがあり、小山の名産を各地に流通させて大商人へと成長した。茶人でもある。
津田助五郎
堺の大商人天王寺屋の倅。助五郎とともに鉄砲購入に一役買った。晴長から小山の商品の取り扱い許可を得た。
銭屋夢次郎
堺の商人銭屋の倅。
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