下野小山戦国異聞 登場人物 (一五三八年時)
次回は家臣編を投稿する予定です。
〇小山家
小山晴長
小四郎。隼人佑。小山家当主。樋口城・姿川の戦いで宇都宮俊綱を討ち取り、その勢いで宇都宮城を攻め落とした。妻は富士。
小山さち
晴長の妹。勝気な性格。佐野豊綱のもとへ嫁いだ。
小山いぬ
晴長、さちの妹。のんびりした性格だがさちが嫁いだ後はしばらく沈んでいた。富士の妊娠をきっかけに富士を支えることを決めて立ち直る。益子勝定と婚約。
結城富士
結城政朝の娘で晴長の正室。陰ながら晴長を支える良妻。やや独占欲が強い。妊娠中。
〇宇都宮家
宇都宮俊綱
宇都宮家当主。芳賀高経を破り、勢力を回復させようと試みたものの樋口城・姿川の戦いで小山晴長に敗戦。横倉藤蔵に討ち取られた。子がいなかったことも宇都宮家に影響を与える。享年二十七。
壬生綱房
宇都宮家宿老。小山家に村井城まで落とされ鹿沼城近辺まで追い詰められていた。状況を打開できない俊綱に愛想を尽かし塩谷家と手を結んで多気山城を落とす。俊綱死後は塩谷由綱を宇都宮の当主として担ぎ出す。
壬生綱雄
綱房の嫡男。綱房の命で俊綱の信用を勝ち取る。策を弄して高経を滅ぼした。樋口城・姿川の戦いで敗走。
多功長朝
宇都宮家宿老。宇都宮一の侍大将。武勇に優れていたが樋口城・姿川の戦いでは殿を務めて戦死した。
多功房朝
長朝の嫡男。俊綱死後の宇都宮家を支える。父に劣らず武勇に優れる。
落合業親
成綱の庶長子。落合郷の戦いなどで晴長を苦しめたが樋口城・姿川の戦いで長朝とともに殿を務めて討ち取られる。
宇都宮元綱
弥三郎。忠綱の庶子。忠綱が宇都宮城を追い出されたこともあって家臣のもとで養育される。興綱、俊綱の代には冷遇されていたが俊綱の戦死で当主として担ぎ出される。過去の冷遇や若さもあり、まだ当主としての自覚が芽生えていない。
直井淡路守
宇都宮家重臣。娘は俊綱の妻。房朝らとともに宇都宮城の留守を預かっていた。俊綱の死後、房朝らに元綱を託して宇都宮城に残る。最期まで抵抗したが宇都宮城の本丸を突破されたと同時に自刃。
〇芳賀家
芳賀高経
芳賀家当主。剃髪して道的。宇都宮家に反旗を翻して小山や益子などと結ぶ。一度飛山城を失ってからは勢いが落ちてきたが益子の支援もあって再奪還。しかし綱雄の罠に引っかかり宇都宮城を強襲するも返り討ちに遭う。飛山城に逃れるが最期は家臣に裏切られて殺された。
芳賀高照
高経の嫡男。高経に当主の座を譲られたが実権は高経が握っていた。傲慢な性格で晴長の不興を買った。宇都宮城攻めが失敗すると父と別れて那須のもとへ逃亡した。
芳賀孝高
高経の叔父。高経の死後、高規を当主に据えて自身は後見役になる。芳賀家の存続のために小山家への臣従を決断した。
芳賀高規
高経の次男。高経の死と高照の逃亡により若くから当主に就任する。芳賀家の臣従の証に小山家へ人質に出される。聡明で晴長に気に入られる。現在、小山家で色々と学習中。
〇益子家
益子勝宗
益子家当主。戦上手として名高い。高経と同時期に宇都宮家に反旗を翻して東部の宇都宮方の城を次々と落とした。当初は芳賀家と結んでいたが、芳賀家が小山家に臣従してからは小山家に接近する。三男の勝定を気に入った晴長の前向きな姿勢もあって同盟が成立する。自身の高齢と息子の出来が不安材料。
益子勝定
三郎太。勝宗の三男ながら非常に聡明で勝宗や晴長に気に入られる。そのため兄からは嫌われているが本人はさほど気にしていない。小山家との同盟では婿養子として小山家に入る予定。
益子勝高
勝宗の嫡男。決して無能ではないが勝定の聡明さに嫉妬して一方的に嫌っている。父ほど戦の才能はない。
益子安宗
勝宗の次男で庶子。兄勝高と同じく勝定を嫌っている。
〇塩谷家
塩谷孝綱
成綱の弟で一門衆筆頭。芳賀家と親交があり、芳賀家の処遇に不満を覚えていた。高経が反旗を翻した際に同調する。当初は那須と手を結んで塩谷郡の城を攻め落としていたが、那須が内紛で領土に戻ると領土の保全に走る。
塩谷由綱
孝綱の嫡男。当初は領土の保全に走っていたが綱房に野心を植えつけられる。最後まで悩んでいたが宇都宮家当主の座に惹かれて綱房と手を結ぶ。
〇那須家
那須高資
那須家当主。傲慢かつ野心家。宇都宮の内紛に乗じて塩谷家と手を結び宇都宮領へ攻め込む。しかし那須家でも内紛が起こり、居城の烏山城へ帰還する。
〇佐野家
佐野豊綱
佐野家当主。晴長の同盟相手。さちを娶った。
〇笠間家
笠間高広
笠間家当主。独立志向が強く、親宇都宮派の重臣寺崎出羽守と反りが合わなかった。高経の工作により親宇都宮派を粛清して芳賀家と益子家と手を結んだ。
〇日光山
昌膳
日光山第四十八世留守権別当。綱房の次男。綱房の命で日光山を壬生家の影響下に置くが、壬生家の勢力縮小によって立場が弱くなる。下方衆と結んで昌膳の乱を起こしたが鎮圧された後は日光山を追い出される。消息不明。
桜本坊昌安
日光の僧兵で小倉城主。綱房と対立しており小山家を訪ねてきたが鹿沼城攻めの際に何か企んでいる模様。
小山石若丸
小山右馬助の息子。晴長の策で日光山に次期権別当として送り込まれる。
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