ハロウィン!ト-ナメント3
「それでは、第3回戦の組み合わせを発表します!!」
「竜山 虎雨真VS七糸 武冥!!」
「おぉおおおぉお!!」
「頑張れ!竜山!!」
「おう!やってくる!!」
「行きますかぁ~」
広場に上がる竜山と七糸
「まさか、君と戦うことになるとはね…」
「ベストを尽くしましょぉ~」
「始め!!」
ガチャン!
武器を構える竜山
「日本刀ですかぁ~」
「かっこいいですねぇ~」
「それだけじゃない!!」
ボッ!!
竜山の日本刀が発火する
「コレが俺の能力だ!!」
「凄いですねぇ~」
「じゃぁ、私の能力もお見せしますぅ~」
ダッ!!
七糸が竜山に向かって走り出す
「はぁ!!」
日本刀を振る竜山
ヒュン!!
七糸は軽々と避け、竜山の目の前に立つ
ベロンッ
竜山の首筋を舐める七糸
ゾワゾワゾワゾワ!!
背筋が凍る竜山
「うぉぉお!?」
トンットンットン
バックステップで後ろに下がる七糸
「どうですかぁ~?」
「気持ち良いでしょぉ~?」
「いやいや!試合中だから!!」
焦る竜山
「竜山お兄ちゃんに何するのぉ---!!」
観客席から大激怒する火衣良ちゃん
「あらら~、怒られちゃいましたぁ~」
「…で、能力って?」
「コレですぅ~」
懐から、小さなナイフを取り出す七糸
ピッ
そのナイフで指先を軽く斬る
「な…、何をしてるんだ!?」
七糸の指先からしたたり落ちる血
「痛いですねぇ~」
「ねぇ?竜山君~?」
「!?」
竜山の指先からも血が流れている
「…な!?」
「何で俺の指からも血が!?」
「私の能力ですからぁ~」
「相手の皮膚を舐めて、感覚や状態を共有するんですぅ~」
「それで…!!」
「さぁ~、どんどん行きますよぉ~」
ピッピッピッピ!!
どんどん自分を斬りつける七糸
「ぐぅうぅぅ!!」
それに連れて、竜山の体も傷ついていく
「効きましたかぁ~?」
「流石に、痛いね…」
「だが、君はどうなんだ?」
「何がですかぁ~」
「その体だよ」
竜山の体の傷も酷いが、七糸の体の傷も酷い
「俺と君とは状態を共有してる…」
「なら、君も傷つく」
「そして、いつかは共倒れ…だ」
「違うかい?」
「違いますぉ~」
「!?」
「自分で能力が中断できますからぁ~」
「とどめの時に解除すれば良いんですぅ~」
「…なるほどね」
「さぁ~、続きを行きましょう~」
ドスッ
自分の腹を刺す七糸
「ごはぁ…」
竜山の腹からも、血が溢れ出す
「ど、どうですかぁ~?」
「どうして、そこまで…」
「どうしてでしょうねぇ~?」
ドス!ドス!ドス!
次々に体のあちこちを差していく七糸
「がぁぁああぁ!!」
悲鳴を上げる竜山
「はぁ…!はぁ…!!」
七糸の目も虚ろになってくる
観客席
「…どうしたの!?竜山お兄ちゃん!!」
「ねぇ!ガルスさん!!」
「どうしたんだい?火衣良ちゃん」
「竜山お兄ちゃんは、どうしたの!?」
「どうして、倒れてるの!?」
「ああ、見てれば解るよ…」
戦闘訓練専用広場
「くそ…!!」
「降参してください~」
「そう言うわけには…!!」
「そろそろ、能力を解除させて貰いますぅ~」
シュゥゥウゥ…
七糸の体が薄い水色に光る
「さよならですぅ~」
ゆっくり竜山に歩み寄る七糸
「させるかぁ…!!」
体を動かそうとする竜山
しかし、それ以上の傷で動けない
「何してるの!!竜山お兄ちゃん!!」
叫ぶ火衣良ちゃん
「そんな人、速くやっつけてよ!!」
「む、無茶言うな…」
「何で、怪我もして無いのに動かないの!?」
「!?」
火衣良ちゃんの一言に、竜山と七糸が同時に反応する
「降参すれば良かったのにぃ~」
竜山に向かって拳を振り上げる七糸
ガァン!!
広場に鈍い音が響く
「い、痛いですねぇ~」
七糸の拳を日本刀で防ぐ竜山
その拳から、血が吹き出る
「くぅ…」
「どうだ?本当に痛いだろ?」
立ち上がる竜山
「解っちゃいましたぁ~?」
「ああ、火衣良ちゃんのおかげでね」
「この体の怪我も、何もかも幻だ」
「その通りですぅ~」
スッ…
竜山と七糸の体から傷が消える
しかし、七糸の拳のみ、傷が残っている
「私の能力は陽炎ですぅ~」
「熱風によって出来た陽炎に、エネルギ-を混ぜて幻覚を作り出してたんですぅ~」
「それが、能力の正体でしたぁ~」
「ま、その能力も見破ったけどね」
「そうなると、私に打つ手はありませんねぇ~」
「降参?」
「降参はしませんけどぉ~」
「負けはアナタですよぉ~?」
「…!?」
「勝者!七糸 武冥!!」
「え!?」
「どういう事!?」
ざわめく秋雨とGL
「観客席からの不正がありましたので、竜山選手は失格です」
「不正って…」
「火衣良ちゃんの応援の事!?」
「はい、勝負に直接影響が出る応援は禁止ですから」
「そんな…」
「まぁ、頑張った方ですぉ~」
「それじゃぁ~」
広場を去っていく七糸
「…負けちゃったか」
小さく、ため息を付く竜山
バタン!!
そして、その場に倒れ込んだ
「竜山!!」
「どうしたの!?」
竜山に駆け寄る秋雨とGL
「精神的な物だね」
「校長!!」
竜山に駆け寄る校長
「幻覚とは言え、あれ程の痛みだ…」
「気を失って当然だよ」
「そうですか…」
「彼は、保健室に運んでおこう」
「君達は試合に専念すると良い」
「…はい」
観客席
「竜山お兄ちゃん…!!」
走り出す火衣良ちゃん
「火衣良ちゃん!何処に行くの!?」
ガルスの制止も振り切り、火衣良ちゃんは走っていった…
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