表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/124

第6話 出来ることと、できないことと



 さて、これで今使える魔法の確認はできた。


 ただ、飲み水や火起こしなんかも期待して火魔法と水魔法を取ったんだけど、攻撃に特化してて生活に使用できるようなやさしい魔法じゃなかったと言うか……。

 

 一応、『水弾(ウォーターショット)』と『火弾(ファイヤーショット)』でどっちも代用出来ないことはないけど、勢いが良すぎてあっち向いて飛んでっちゃうからさ。まだまだコントロール不足で、出力調整とか無理そうだし。


 最悪、自分の口の中に『水弾(ウォーターショット)』を打つしかないのか? 水飲めないと死んじゃうし。いやそんなことしたら本当に死んじゃうか……。


 いやいや落ち着け私! バカなの!?


 そんな生きるか死ぬかみたいなことやらなくても、もっと何かいい手はあるはずだからっ。


 威力が弱ければいいだけなんだから……そうっ、例えば着火とか水作成とかそういう感じのやつを試してみるとかどうかなっ!?

 

 魔法使うの今日が初めてで、魔力を操作するのは難しそうだけど、一度やってみますか。


 レベルが高い火魔法のが成功しやすい、かも知れないからそっちから。




 ライターに火を着けるみたいに、シュバっとこう指先に意識を集中させて着火を想像して細く弱く魔力を絞って……。


 

 シュポッ。


 

 ……デキタヨカンタンダッタ。


 ふう。なんてことなかったですね。



 じゃあ次。

 

 コップに入った水のように両掌の上に水作成することを想像して……。



 コポコポコッポッ。



 おおっ、これはこれは。


 コクコク、ゴクリ。


 ……ミズサクセイデキタヨオイシカッタ。


 本当、簡単でしたね――。




 ま、まあどうなる事かと思ったけど上手くいってよかった。


 ふたつとも問題なく出来て、聖魔法の『(ピュリフィ)(ケーション)』で汚れも落とせたので、これでかなり快適に野宿出来るはず。


 やっぱりサバイバルを想定してスキル構成したの正解だったね、うん。あの時、現実だと考えてやってた自分を誉めてあげたい!


 今回結構たくさん魔法を使ったけど、『魔力強化Lv2』があるからか、魔力に余裕があるみたいで全然減ってる気がしない。


 思ったより魔力総量が多いのかも。エルフの種族特性が魔法に強いことも関係してるのかな。


 これで生存率が少し上がったと考えられるし、この情報が最初期に得られたのは大きい。


 じゃあ早速、『鑑定』と『採取』スキルを使って食べられるものを探そう。時間ないし。


 すぐ食べられる木の実とか果物とかがあるといいなあ。


 あ、魔物さんは出てこなくていいです。肉は食べたいけどまだちょっと直接命を奪う、心の準備が出来ていないので……。


 あ、明日! 明日から頑張るから、ねっ!?




『索敵』で警戒しつつ、静かに林の中を進む。


『マップ作成』で街道からの距離も見つつ迷わないように進んで行くと、何とか日が暮れるまでに食べられそうなものを幾つか見つけられた。


 よかったよもうお腹ペコペコだよ~!


 本当は火を起こしたかったけど、匂いとかで何か来たらやだし、聖魔法で『浄化』して食べた。

 まあ、美味しさを求めてはいけない食事になったよね……。


『料理』スキルの活躍の場は全くなかったとここに言っておきます。明日に期待しとこ。


 でも安全第一だから!


 最初期が一番生存率危ない気がするし!


 命大事に! 慎重に頑張るよ――。




 到着一日目は木の上で蔦をぐるぐる巻いて落っこちないようにして寝たのでした。






お読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ