73狩り目
2/6 ルビが上手く付けれて無かったので訂正
「あら、行っちゃいましたね。では部活に行きましょうか。東山君」
唖然とした表情をしていた彼に声をかける。東山君は真面目なのもあるけど多分、剣道するのが好きなんだと思う。
だから、私が声をかけてすぐに反応してくれた。
「あ……うん」
……可愛い。うんって!うんって!!可愛い過ぎか!?
……べ、別に興奮とかして無いよ!……ちょっとしか。固まってしまった。
………………仕方なく無い?ね?(開き直りですがなにか?文句は受け付けん!)
だって、考えてみてよ?180cm越え、身体は細マッチョの爽やか系男子高校生がぽけーっとして、ハッってして。かーらーのー「うん」だよ?
ギャップが、ギャップが堪らんです……!!
などと脳内がヒートアップしている内に部活へ行く準備が終わったらしい東山君。ごめんね。私は貴方が真面目に準備している間貴方で興奮してました(微笑モードは継続中)。
ま、本人に気付かれて無かったのなら万事OK!
「じゃ、あ、……行く?」
そう言って先に歩き出した相変わらず言葉少なな東山君だが、最初と比べて見れば凄い進歩をしている。多分こんな場面、以前だったら『……』だけで終わって結局私から話しかけてしまったと思う。そしてそれに頷くだけという東山君の姿が目に浮かぶようだった。
だから彼から話しかけてくれた事実が嬉しくてつい作った微笑ではない本当の笑顔が零れた(ちなみにだが、私は淑女キャラでやってるので殿方の三歩程後ろを歩いている。だから、このだらしなく緩んだ顔を東山君に見られなくて良かった〜)。
「はい。行きましょうか」
「あ……。そう、だ。西園寺、さん」
おぉ!今日は更になにか話しかけてくれた!いつもは私が話題を振ってたのに!
「はい!なんですか?」
私はそのことが、どんな事かも知らなかった。だからまた、先にいる東山君の大きな背中を見つめながら(見えてないだろうけど)笑顔で聞き返した。
その笑顔が、すぐに……また嘘の表情に戻ってしまうなんて知らずに。




