40狩り目
ちょっと長めです。
少々思考が飛んでいたのを元に戻して唯夏になにかあったのかを聞く。
すると、返ってきたのは思いも寄らぬ言葉だった。
「あんたらさ。最近仲良いよね?でも、でもさ!それって……友達的な仲の良さじゃないの?」
あれ?それは良い事じゃね?
「いや、そもそも友達ポジ目指してたし」
そうサラッといえば、唯夏は聞いてないよって怒った。
そうか、言ってなかったっけ?
「唯夏これはね?東山君攻略の為には必要な事なのだ!」
勢い良く言った私に少し冷たい視線を浴びせながら唯夏は一言。
「はぁ?」
とだけ言った。
「そ、そんな目で見ないでよ〜!」
辛い、辛いよ!そんで痛い!視線が痛いよ!
顔を手で隠すようにした私に更に冷たく、辛辣な視線を浴びせた唯夏が気を取り直したように聞いてきた。
「で、攻略ってなんの事なの?」
「あれ?唯夏ってば東山君攻略した事なかったっけ?」
唯夏は私に乙女ゲームを勧めてきた張本人なのにおかしいな〜っと思って聞いてみると、唯夏は今度は呆れたような顔を私に向けた。
「必要なかったからね。誰かさんが毎日、毎日、その日進んだ東山君の攻略場面を語ってくれて大体のあらすじが分かっちゃったし、そこまで好みのルートじゃなかったしね」
あ、そういえば語ってたわ。
思い出話に花を咲かせ図書館から唯夏と一緒に駅までの道を歩く。この前みたいにまた東山君情報の好きだったところを覚えてる限り語った。煩いって言われた……。
*****
……こんな風に和気藹々と思い出を話していた私達は知らなかった。
今の私と東山君が仲が良いのに嫉妬した唯夏が私を呼び出して、修羅場ってたなんて噂が出る事を。
最終的には仲直りするして、イチャイチャしながら帰って行ったなんて言われてる事を。




