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"Your Own Story"  作者: 音夢
第1章『激突』
20/43

Story:19『表彰式/1』

皆様の意見を見て今後の参考にしたいと思いますので、気になったらぜひ気軽に感想や評価をお願いします!


FGOクリスマスイベントの周回楽しいなぁ〜(´^q^`)

プレイしている方は今のところ何箱開けましたか?

私はクソザコナメクジなので100箱開けられればいいなぁ...なんて思ってます。

3ターン周回もうまく噛み合う場所じゃないと出来ないので基本は5~7ターンの殴り必須orz

1000箱目指してる人達は本当にすごいですよね...

私も頑張りまーす( ᐛ )

『Game Finish!!只今をもって"Your Own Story"ゲーム内初イベント、バトルロワイヤルが終了した事をお知らせ致します。強制転移による特設会場への移動後、表彰式が行われるため今暫くお待ちください』



システム音声がイベントの終了を知らせ、直後には強制転移で参加者全員をイベント告知で使われたコンサート会場のような場所へと移動させた。


最初は照明がついていて明るかった会場が暗転すると、ステージ上にある特大モニターが音楽とともに稼働する。そこにはイベント中の映像が編集された状態で流れ、それは映画のPVだと言われても納得してしまうほどの完成度に達していた。終了直後にこれが流されるという事はイベントと編集が同時進行だったのだろう。相当に苦行だったはず。


3分弱に及んだ映像は1位と2位の剣戟で締めくくられ最後をゲームキービジュアルが飾り、スポットライトがステージの一点を強く照らしだした。


『みんなお疲れ様!楽しんでくれたかい?さ、お待ちかねの表彰式の時間だ☆』


色とりどりの鮮やかなスポットライトに照らされ白煙とともに登場した御子柴。彼の登場により多くのプレイヤーが「おつかれさまー!」「楽しかったー!」と声を上げ、それを聞いた彼も嬉しそうに頬を緩ませた。


『いやぁ〜、もうね、激アツだったね!私はずっとみんなとは別の場所でイベントを観させてもらってたんだけど、この"楽しい"って気持ちを少しでも共有できてたなら嬉しいよ!』


どうやら開始から終了までしっかりと観戦していたらしく『くぅ〜!私も参加したかったなぁ!』と楽しそうに話す御子柴はただの運営側でなく、まさしくゲームを楽しんでいる1人のプレイヤーの様だ。


自らもお忍びでゲームを満喫し、発見した同僚によってゲンコツをくらうのは少し先の話。


『でさ、個人的には中盤に山岳地帯であった純愛紳士(ロリポップ)君の───え?それ以上言う前に表彰に移れ?いやいや、ちょっとは僕のトークタイムがあっても───あ、はい、ほんとすんません許してください。え、ちょっ、あっちの…リアルの体には何もするなよ!?』


個人的なイベントハイライトについて語りだした御子柴が突然右耳に手を当てながら宙に向かって話し出す。ボソボソと小さめな声で喋っているつもりなのだろうが拡声器がオンになってしまっているためダダ漏れで、最初は強気だったというのに最後は話し相手に負けてしまった。


「おいおい、リアルの体がどうされるんだ?」「女か?女の同僚なのか?けっ!」「いやいや、男の同僚にやおい穴を狙われて…ね?」「やめろ!汚い妄想を撒き散らすな!そもそも架空で本当はそんなもの存在───」「エクスタシー…」「ふぇ!?」


そして、会場の一部では若干不穏な空気が漂っていた。「あらあら、う腐腐(ふふ)」と微笑んでいる彼女達の脳内では現在進行形で御子柴が汚されているのだろう…周りの男達は「強く生きろよ…」とステージ上に哀れみの視線を向けてそっとその場を離れた。


『ごほん。じゃ、表彰式に入ります!ここで発表するのはトップ10の人達だが、個人のメールでそれぞれのランキングを通知するから聞きそびれた、忘れちゃったって人はそこで改めて確認をしてくれ。また、事前にメールで伝えてあるがランクインしたプレイヤーには後日プレゼントが配布されるから受け取り期間内にしっかり確認するように!』


イベント開始前に送られてきたメールにも書かれていた通り、上位10名には入賞特典として後日プレゼントの配布があるらしい。これの内容次第では今後大きくイベントの運営に関わるため、かなりのものなのだろうと多くの掲示板で予想・注目されている。


実際、初イベントの配布物内容でコケるわけにもいかないのでゲームバランスを維持しつつ運営はそれなりのものを順位ごとに用意した。素材であったり、何かしらの完成品であったり、便利系アイテムであったり。それぞれが3つのアイテム内容から1つだけ選べるようになっており、そのどれもが被りなしの全30種類。


場合によりけりかもしれないが戦闘職ならば素材より完成品や便利アイテム。生産職ならば完成品よりも素材や便利アイテムを。特に明確なこれがいい!というものがないのであれば便利アイテムを、と言った具合だ。しかし物によっては今すぐに使えないものもあるためそこの違いでは人によって選び方が変わるだろうが。先を見るか今を見るかで。


そしてステージ上では御子柴主導の表彰式が始まった。


『では、まずは第10位!"ぐへへぐへぐへへ"!おめでとう!凄いね、セクハラ対策システム強化の草案を作ろうか悩む名前だ!そして、急で悪いんだが何か一言お願いしたい』

『うぉ!?ちょっ、マジ?』


イベント中の彼が1番目立っていたシーンだろか?10秒にも満たない短い動画ではあるが彼の実力やプレイスタイルがよく分かるものが流れ、御子柴の横に本人が転移させられる。


転移させられてコメントを貰うというのを聞かされていなかったのは本当らしく、ステージ上に現れた彼はとても驚いてオロオロとしていた。知り合いと思しきプレイヤーからは「もちろんコメントするよなぁー?」「ちゃんとキャプチャしといてやるからなぁー」「へいへーい、気の利いたコメントしろよなー」と煽られている。


『マジマジ。元々言ってなくて大変申し訳ないんだけど、トップ10に入った人達には今みたいにステージに来てもらって、コメントを1つお願いしたい。公式の配信チャンネルでイベント中の動画と合わせてその部分を使いたいんだ。もちろん、どうしても嫌だと言うのであれば強制はしないし、動画の方でも使わない。まぁ、報酬としては出てくれたら顔と名前が売れるよ…ぐらいしかないがね』


公式の動画で使う代わりに会社の力を使って宣伝してくれるらしい。今後もゲームを遊んでいく中で有名になる方がいいか無名の方がいいかは場合によるが、出来るならば顔と名前が売れていた方が良い伝手の出来やすさが段違いということだ。


戦闘職ならば私に装備を作らせてくれと生産職が声をかけてくれるし、生産職ならばワンオフ装備を作ってくれと戦闘職に声をかけてもらえるかもしれない。特にお店などを開く場合、最初から知名度があるのは大きなアドバンテージになり、そこから信頼と実績を積めるかはその人次第だが初めの一歩は確実に大きな差が開く。


『えっと、じゃあ…は、初イベントでトップ10に入れて嬉しいです。これからのイベントとかも頑張るんでよろしくおなしゃーす!あ、動画はOKです!』


少し吃りながらも最後は勢いに乗ったままコメントを終える。今後のプラスとマイナスを天秤にかけて彼はコメントの動画使用をOKにしたようだ。これで彼は有名なプレイヤーの1人として顔が売れ


『はい!ぐへへ君、ありがとうございましたー!君には編集で特濃のモザイクを付けてボイチェンもかけてあげよう!』

『さっそく売れてない!?』


ないかもしれない。


『続いて第9位!"くさもち"!おめでとう!僕も和菓子は大好きでね、君にはメールで珍しいこしあんの草餅を売っている老舗の情報を送ろう!で、コメントはどうかな?』


次に御子柴の横に転移してきたのは少し小柄な童顔の可愛らしい女プレイヤーだった。その容姿だけでも過酷なバトルロワイヤルを生き残ったことがにわかに信じがたくなるが、もっと驚くべきところはメイド服という戦う気があるのか疑わしい装備というところ。いや、違う意味での戦場であればまさしく戦闘服なのだが。もちろんホワイトブリムは標準装備らしく、上から下まで全体像はかなり凝っている。


『あ、大丈夫ですよ〜。9位になりましたくさもちです〜。一応本来は料理系生産職で【始まりの街】でお店を開く予定なので〜、もし良かったらよろしくお願いします〜』


見た目通りなふわふわとした口調の彼女はどうやら戦闘メインのプレイヤーではなく、あくまで生産メインの料理屋さんとしてプレイするつもりらしい。それはバトルコックというものに分類される。


ランクインするだけの実力もあるのだから素材を自分で集め、自分で料理し、自分で接客をこなすのかもしれない。さっそくネームも顔も売れ、すでに会場では「かわいいー!」「付き合ってくれー!」「むしろ君を食べた「アウト、お仕置きです」あっ」などという黄色い声援も飛んでいるので有名店への1歩は無事に踏み出したらしい。


『はい!くさもちちゃん、ありがとうございましたー!やっぱり和菓子かな?是非とも食べに行きたいね!』

『洋食の予定です〜』

『ナンテコッタイ』


和食ですらなかったようだ。


『第8位!"枯れたおじ様こそ至高_白髪(ハクハツ)黒縁メガネラヴ"!おめでとう!いやこれまた凄い。オンラインネーム入力制限の20文字で自分の性癖をしっかりとアピールしてるね!コメントは───』

『おーけー!圧倒的太陽属性おじ様×不器用ツンデレおじ様、逆は場合によりけり!是非に、是非に同類の方は私とお友達に!同人誌即売会でもその手の薄い本出してるので是非に!』


食い気味に喋り出す彼女は所々の毛がはねた三つ編みに瓶底メガネ、ベレー帽を斜めにかぶり右手に握られているのはGペンで左に握られているのは緑色と水色の絵の具があるパレット──私、絵を書いてます!というのがビンビンと伝わってくる風貌。


彼女もまた戦えるのか微かに疑問だが実力は8位と言わずもがな。そして、あちらの実力も天元突破しているらしい。


「はっ…!もしやあのお方は超有名壁サークルのイケナイ太陽(オジサマー)♂先生ではなくて!?」「きゃーー!新刊楽しみにしてますぅぅ!」「既刊全部最高ですー!」「Huitter(腐板)に新刊完成イラスト投稿されるの待ってますねェェェ!!!」


『ふっ、私は全ての()女子の味方さっ!』

「「「「「きゃーーーっ!」」」」」


男達は目を瞑って耳を塞いだ。初老は震えていた。


『うーん、すごい勢いと人気だね枯れ専ちゃん!ちなみに僕は年上お姉様のガーターベルト派だ!枯れ専ちゃん、ありがとうございましたー!』

『ちっ、てめぇは敵だ』

『なんでかね!?君、ゲームプロデューサーに対して不敬だよ?』

『まぁまぁ、ここは穏便に行きましょう?次回作に登場したくなければ…ね?』

『はーーい、お疲れ様でしたー!』


処す?処す?凍結致す?垢BAN致し申す?という黒色の感情をお漏らしする御子柴だが相手が悪かった。自分が彼女の中で攻めなのか受けなのかは分からない、分かりたくはないがどっちにしろ題材にされるくらいなら無罪放免強制転移で無かったことにするようだ。


『第7位!"Alice"!おめでとう!おぉ、これはかの有名な児童小説が由来の名前かな?僕は帽子屋がキャラ的に一番好きだ!ちなみにコメントは?』


続いて御子柴の横に転移してきたのは透き通るような金髪の毛先がくるくると巻かれ、宝石のように輝く紫眼の美しくも可愛らしさが溢れるプレイヤーだった。


彼女は袖が短く裾にフリフリがついたピナフォアに身を包み、足元は縞模様のストッキングと紐付きフラットシューズ、頭には特徴的な水色のヘアバンドがちょこんと乗っている。所々ににあしらわれた黒のリボンが大人になりつつある少女っぽさを増し、また、全体の色をまとめていた。


『しますヨー!皆さんこんばんワ!私ですネ、クランを作りたいと思ってるんですヨ!もし良かったら声をかけてくださ──あ、そもそも今後クランって作れマスデス?』


語尾が特徴的な喋り方で元気いっぱいに話し始め、その内容はクランの設立とそれの勧誘だった。が、今のゲームのバージョンでは対外的な形でクランを設立することは出来ず、今後のアップデート次第となっていた。多くのプレイヤーが追加要素として望んでいるものの1つでもある。


『おぉう、いきなりだね。んー…まぁぶっちゃけちゃうと表彰式の後、大型アプデの内容発表があってその中でその辺についても触れようと思ってたんだ。だから少し待っていてくれ!』

『本当デスカ!?わかりましタ!じゃぁ私からは以上デス!バイバーーイ!』

『はい、Aliceちゃん、ありがとうございましたー!バイバーーイ!』


どうやら彼女が話を振ることがなくとも表彰式が終わったすぐ後に大型アプデの内容の1つとして詳しく発表がされる予定らしい。


その事が聞けて満足したのか笑顔で観客席に手を振り、最後は投げキッスのファンサをして転移していく。御子柴が真似て手を振り投げキッスをするが「「Booooo!」」とブーイングを受けてすすり泣いていた。


『ぐすん......第6位!"fifty(シュレ)fifty(ディンガー)"!おめでとう!これは不確定性原理のあれかな?中々かっこいい名前になっててグッドだね!コメントいいかな?』


気を取り直して表彰に戻った御子柴が名前を呼ぶと、そこには可愛らしい猫耳をもつ紅顔の美青年が現れた。


『いいぜ。多くの参加者の中で6位という順位になれたこと嬉しく思う。以上』

『おぉ!話し方もどこかかっこいいね!簡潔なのもさらにグッド!シュー君、ありがとうございましたー!』


目を瞑って腕を組んだまま特に語ることはなく、大したことじゃないとでも言うように彼は消えていく。


この一瞬で彼のファンはかなりの数生まれたらしく、同時に男衆から悪感情が生まれていた。「「「イケメン殴るべし リア充撲滅すべし 俺達がモテないのは世間が悪い!」」」「「「………同士よ!」」」男の友情もまた生まれているようだ。清らかではないかもしれなが。

新キャラ考えるのたのしぃぃぃぃ

とくに名前と性格のイメージを考えている時が最高に楽しいです。

次でも新キャラが出てきます!

さぁ、いったいどんな変わったキャラを登場させようか(*・ω・*)wkwk


今回のお気に入りはイケナイ太陽(オジサマー)♂先生です(にっこり

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