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おれごん未来の第7作執筆模様もんもんエッセイ  作者: おれごん未来


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第15話 戦争博物館探訪

 今でこそ日本は他国と肩を並べる存在ですが、かつては完膚なきにまで叩きのめされていたのですよね。

 第二次大戦後のこの国には、もう何も残されてはいませんでした。武器なんかは特に、鹵獲や接収もされて。


 当時の戦車や戦闘機はほとんど国内に残っていやしない。いま博物館にあるもののうちほとんどはレプリカ、あるいは朽ち果てていたものを復元したもの。


 ワシントン州(DCの方じゃないですよ)にある戦争博物館を訪れる機会がありましてね。Flying Heritage & Combat Armor Museum。本物の大戦期の車輌や機体が拝めるってんで勇んで向かったのですけども。


 かっこいい、大きい、迫力がある、と最初は興奮して館内を廻っておったのですが。


 冷静になって。

 これって、ひとつ残らず人殺しのためだけに製造されたものなのだよなあと、再認識して空恐ろしくなって。

 本当に立ち尽くしてしまったのを今でも覚えています。脱力して、それらの大きさに、数の多さにただ呆れた。


 でも。


 5年前にもここで書いたのですが、随所に乗員を護るための努力も発見でき、ああ、ヒトを護るためにも作られた道具なのだよなと再定義。

 この体験が第2作を描くきっかけになったのでした。


 別の機会には大分の宇佐にある小さな小さな資料館を訪れました。宇佐市平和資料館。そこには桜花のレプリカが収蔵されていましてね。1/1サイズなのに本当に小さな飛行機。

 そんなちっぽけな飛行機に戦慄しました。


 なんと乗員のことなんか知ったこっちゃない、操縦桿を傾けるだけの演算装置扱い。わずか440キログラムの機体に、1200キログラムもの重さの爆弾を積んで闇雲に突撃する。機首が形状そのままに弾頭なのです。操縦席のすぐ前まで爆弾がある。


 説明するなら、滑空機に恨みをありったけ積みこんだ巨大人間爆弾。以上、飛ぶ機能と爆散する機能以外にはなんの安全装置すらない。

 AIを搭載した兵器のように、ただただ自らの同種を殺戮するためだけに工夫を凝らした徒花。


 そもそも拳銃からしてヒトに害する機能しか持たされていないのですよね。刀剣だってそう、爆弾だってそう。


 原爆のレプリカもね、くだんの博物館で拝見しました。リトルボーイとファットマンが並んで、さも誇らしげに鎮座していた。

 とても大きな爆弾たち。十万人を一度で殺せる。

 実におどろおどろしい感情を抱きましたよ。そんなはずはないのに、なぜか放射線を発しているような気がして。触れば爛れるんじゃないかと錯覚するほど。その部屋だけ異常な重力があった。


 どうして暴力を手放せないのか。


 どうして戦争をやめられないのか。


 どうして戦争がこうも頻発するのか。


 ヒトは内側に対しての仲間意識が非常に強い。一人ひとりはとても優しいのに。

 ところが自身が外側と認識する他者については恐ろしいまでに残酷になれる。生命に絡みつく原初の恐怖が未だ、DNAにこびりついたまま。


 ヒトという種は、自らを滅ぼすほどの力と感情的な脆弱性の両面を持ちながら、過去から未来へと歩み続ける愚か者の行列です。しかし、同時にそれらを制御し、よりよい将来を模索し続ける理性を決して手放そうとしません。そこが切ないほどに尊い。


 この感情をどうにか形にしたい。今度の物語で描けたらと思います。今は、日々思いついた小さな場面の文字起こしをしているところ。

 別離。出撃。葛藤。

 これらをつなぎ合わせたなら、ひとつの物語になりそうです。

 戦争の物語。もしかしたら新作はロボになるのかも。今度こそヒトが搭乗する巨大ロボになるのかもしれません。

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