008メールを打つときはご用心。
今回は短めです。
あと、活動報告を見てくれた人なら分かると思いますが、4話にも報告した内容をもう一度書いて出しました。
早速、何件か返ってきました。ありがとうございます。この調子で来てくれると嬉しいです。
では、どうぞ。
自習の時間終了目一杯まで私と寿は、雲雀さんと色々なことを話した。初めて話すときの定番の話題である、自分の好きなもの、嫌いなもの。得意なこと、苦手なことなど。最後の方は小、中、高はどうだったのか、とそこそこ深いところまで聞きあえる仲にまではなった。
終了後は、寿と雲雀さんは一緒だったんだけど、私だけ別の奴を受けるので、一旦お別れ。「また会おうね」なんて初めて言ったかも、と、雲雀さんが言ったので、私が「これから言う機会が増えるから、覚悟しといてくださいよ~?」とふざけながら言うと、照れながら「そうかも」と返してきた。
私は直感ながら、この人は一生一緒にいれる友達、いや親友になれるかもと思った。もちろん、その中に寿と碧葉ちゃんが入ってる。あ、でも碧葉ちゃんは親友とかじゃなくて、家族、かなぁ...?言っててちょっと恥ずかしい。
それで、いまは私一人で講義に受けている途中。
あと、十分ちょい。ちらりとスマホを盗み見すると、そこには雲雀さんと、私と連絡先を交換した優しい人から一通ずつきていた。しかも、二人とも同じ内容。
『もう終わった?』
『もう終わりました?』
二人とも早めに終わったんだ。いいなぁ。この先生、時間に結構シビアだから、余ったら確実にプリントをやらされる。
それにしてもこの二人。似た者同士だなぁ、と思いながら、二人に同じ返信をする。
『あと、十分で終わります』
返信を待つ間もスマホを持っていると、流石に怪しまれるので、そ~っとスマホをポケットにしまおうとすると、すぐに返信が返ってきた。どっちかわからないけど、打つの早い。
『分かった。悪いね、講義中に』
『ううん。大丈夫だよ。また後でね』
『うん。また後で』
返信してきたのは雲雀さんだった。内容だけ見ると、無機質に見えてしまうが、さっきまで話していた私から見ると、きっとこう思いながら返してきたんだろうなぁ..って言うのが分かる。
文字数多すぎても困るだろうし、でも少なくしたら私がめんどくさがっているように見えるかもしれない..こんなこと考えている間にも時間は立っちゃう..早くしなきゃ!..みたいな感じのやりとりを自分の脳内でやっていたんだろうなぁ。あくまでも想像の内だけど。
私がそんなことを考えていると、優しい人からも返信が返ってきた。
『分かりました。では、終わったら連絡をください』
『はい、ありがとうございます』
『それでは』
社会人みたいな大人な対応だなぁ。業務連絡しかしません!みたいなやりとり。別にダメじゃないけどね。
さ、集中集中。あと十分ちょいだから、もうすぐ終わるし。
「...ん~..はぁ..。疲れたぁ」
ガヤガヤとしながら、みんながみんな、別々の行動をする。
一人で帰る人、集団で帰る人、その場にとどまってしゃべっている人、携帯をいじる人、ボーッとしてる人。これだけ人がいると、終わったときの反応も違うなぁ。十人十色ていうやつかな?
さて、と。私ものんびりしないで、さっさと向かわないと。碧葉ちゃんはいまどこにいるんだろう?まだ、食堂で他の人から貰った物を、食べていたりするのかなぁ?
とりあえず、優しい人にメールを送る。
『いま、終わりました。どこにいますか?』
すぐには返ってはこず、その間に雲雀さんにも送っておく。
『いま終わったよー』
この二つを見ると、ホント、業務用と私事用みたいなのに分けられてるなぁ、と思う。
あと、二つを同時にやってるから、勘違いしないようにしないと。フラグじゃないからね?
先に返ってきたのは、雲雀さんだった。
『おつかれ。いまどこにいる?』
『いま、いどーちゅーだよー』
次に返ってきたのは、優しい人の方だった。
『いま、さっきの食堂から離れて、二階の204号室の方にいますので、急がずに来てください。そちらで待っています』
私が打とうとすると、雲雀さんからのメッセージが。
『移動中?どっかいく用事でもあるの?』
『うん。いま、むか』
えに、と打つ前に優しい人からメッセージが届き、間違えて送ってしまった。
うう..なんてタイミングよく..いや悪く..。
『すいません。間違えました。二階ではなく、五階でした』
『分かりました。では、そちらにむか』
今度は雲雀さんからメッセージが届き、また間違えて送ってしまった。
『むか?..もしかして、なにか怒らすようなことでもした?そしたら、ごめん』
『あぁ、違う!いま、まちが』
と、打っている最中にまた優しい人からメッセージが届き、またまた間違えて送ってしまった。
『そちらにむか?むかとはなんですか?』
『いえ、うちま』
....また。
『まちが?どうしたの?さっきから何か変だよ?』
『だから、ちが』
....また。
『うちま?すいません。私はその言葉を知らないんですが...』
『いえそうで』
『ちが?ほ、ホントに大丈夫?機械の調子でも悪いの?』
『じゃな』
『???。私に理解できる言葉でお願いしたいのですが..』
『ですか』
....あぁ、もう!!
私はあまりにも重なる負の連鎖に、苛立ちを覚え、ついにその限界を迎えて、二人にそれぞれメッセージを送る。これは、なんとか送れた。
『いま、行きます!』
『いま、行きます!』
「....あ」
『....分かった。一階の玄関で待ってるね』
『分かりました。では、お待ちしています』
これは、その、あれだね。そう、あれだ。
「ーーやらかしたぁぁ!!」
私が廊下で急に叫んだことで、近くにいた生徒が驚いて振り向き、四つん這いで倒れている私を見て、もう一度驚く
...はぁ、どうしよう。
そのまま見終わって帰られる方。少し待ってください。
まず見てくださり、ありがとうございます。
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次回もまた会えることを願っています。
では、また。