27の秘密
その様子を横目に見ていた芽依ちゃんがニコッと微笑みながら、更に続きを話してくれた。
「その勇壮な風景が広がる時代、最後に一番小さなメンカフラー王のピラミッドが建設された。その目的は、精神と物質の大きさが釣り合うことが、この世界に安定して精神と物質が存在出来る要件になっていることを伝えるため。つまり、三大ピラミッドは、単に国王の墓という意味だけではなく、この世界に精神と物質の世界が存在する真理を伝えるための建造物なのよ。」
詩はようやく理解した。そのために古代エジプトの神官達は高度な数学の知識を駆使して、三大ピラミッドは設計したんだ。ただ、その真理は誰にでも理解できるものではなく、真理を追究するものにしか理解できないようになっている。それはまるで、古代から未来に向けた賢者への暗号のようだ。私はともかくとして、芽依ちゃんのように賢い人にはこうして伝わっている。
詩がそう思い至ったとき、遂に芽依ちゃん神様の秘密の話をし始めた。
「言語が違う後世の人にこの世界の真理を伝えるために、ピラミッドはその設計に真理に繋がるメッセージを遺した。その設計値の基本は、生命を創造する物質と精神のピラミッドの底辺の長さは13と14になるということ。その数は二乗すると、太陽の軌道365になる。ここで、物質と精神は同じ長さではなく、少しだけ差がある。実はこの少しの差に神様の秘密が隠されていると思うの。」
芽依ちゃんが謎めいたことを言い出した。少しの差があることで、どこかに稜を越える秘密の抜け道があるとでも言いたいのだろうか。
詩は、芽依ちゃんの全ての言葉を受け止めようと、前のめりの態勢になった。その姿を見て、芽依ちゃんが神様の秘密を語りだした。
「まず、底辺の長さの13と14を足すと27だよね。それから底辺を二乗した面積の169と196の差も27。二つのピラミッドの基本の設計値となる底辺と面積の両方の組み合わせに27という数字が表れる。」
「本当だ。」
詩が即座に相槌を打った。
「偶然とは思えないのよ。」
芽依ちゃんが、その数字の不思議さを指摘した。
詩も不思議な感覚になり、こう呟いた。
「27という数字に何か意味があるのかな。」
すると、芽依ちゃんはこう言った。
「うん、27は特別な数字なのよ。3×3×3、つまり3の三乗になっているの。」
「本当だ。3の三乗になる。」
「なんだか、不思議じゃない?」
3の三乗…
詩には思い当たることがあった。
「もしかして、オリオン座の三ツ星…」
三大ピラミッドはオリオン座の三ツ星を地上に映したもの。だから、3に意味があるのは理解できる。確かに、星空を映してまでして3を意識させるというのは、何か伝えたいことがあるとしか思えない。少なくとも、偶然にしては出来過ぎている。
参考: Pomegranate I
第三章探究 段ボール箱の山
第六章終章 三ツ星の意味
完全になる
365の意味
13と14
69と96
世界の成立要件




