パート8
— 見つける (FIND)
嵐山、日本。朝だった。人々は有名な竹林を訪れていた。
「早くしてよ……!」
一人の少女が友人と共に森の奥へと進んでいく。少年は彼女を止めようとしたが、少女は構わず突き進む。
「おい……!そこまでだ。これ以上奥に行くのは禁止されているんだぞ」
少女は彼を窘め、手を引いて戻そうとした。しかし、しばらくすると今度は少年の方が戻りたがらなくなり、少女が引き止める番になった。
午後、少年は戻ろうとしたが、気がかりで再び彼女を探しに森へ向かった。だが、その時すでに、少女は森の深淵へと入り込んでいた。
少女は一人だった。冷たい風が吹き抜け、聞いたこともない奇妙な香りが漂う。竹の葉がざわめく。彼女はうっそうとした茂みの前に立ち、友人の名を呼んだ。しかし、返事はない。
彼女は悟った。迷い込んだのだ。
風はますます冷たくなっていく。少女は身動きもせず立ち尽くしていた。ふと気づくと、自分の影がずっと同じ位置にある。太陽も動いていない。まるで、時間が止まったかのようだった。
少年も彼女を探して森の奥深くへ入り込み、同じ怪奇現象に巻き込まれていた。
外では夕暮れ時、警備員が客を追い出し、チケットを確認していた。二枚のチケットが残っている。警備員は無線で報告を入れる。
一方、森の中では少女の頭や肩に水滴が溜まり始め、凍えるような冷気が彼女を包んでいた。少女は震えていた。
— 孤独 (Aloneness)
少女はうずくまり、震えが止まらない。唇はひび割れ、竹の葉のざわめきすら遠のいていく。
彼女の背後には、無数の「刃(Blades)」が吊り下がっていた。
彼女はそれに気づかない。ただ友人を待っていた。振り返っても、そこには何もない。彼女は歩き出した。
その歩みは、まるで時間を無理やり押し進めているようだった。彼女が急ぐほど、日は猛烈な速さで沈んでいく。
長い時間の後、少女は森から脱出した。警備員、救助隊、そして友人がそこにいた。救助隊は森の中を捜索していたが、深追いはしていなかった。警備員は彼らを帰したが、一人の警備員が気づいた。少女の片方の耳から、血が流れている。だが、彼は何も言わなかった。
夜、あまりに遅くなったため、少女は友人の家に泊まることにした。星が輝き、外は不気味なほど静まり返っていた。
「早く帰ろうって言ったのに……。君が奥まで行こうなんて言うから……」
少年はそう言いながら、彼女をベッドへと促した。
「今日はここで寝なよ。僕はリビングのソファで寝るから。いい?」
少年は、何かがおかしいと感じ始めていた。再び、あの冷たい風が吹き抜ける。振り返るが、誰もいない。すべての音が消えた。少年は、動くことさえ恐ろしかった。
彼はまだ気づいていなかった。自分がどれほどの災厄を連れ帰ってしまったのかを。
その部屋の天井には、何かが張り付いていた。そこから鋭い「刃」が垂れ下がっている。
少年は何度も彼女の名を呼んだ。しかし、返事はない。部屋は凍てつくように冷えていく。その時、少年の目の前に一滴の血が落ちた。
少年の魂が喉元までせり上がる。冷え切った部屋の中で、彼だけが脂汗を流していた。唇が震える。彼がゆっくりと天井に視線を向けるにつれ、心臓の鼓動が激しく打ち付ける。
視界が霞む。天井にいたのは、あの「ブレード・ゴラリ(Bladed Gorari)」だった。
怪物は、たった今までそこにいたはずの、少女の死体を喰らっていた。
遅くなってしまって、本当に申し訳ありません。
そして、私の物語を読んでくださる皆さんに、心から感謝を伝えたいです。
古くからの読者の方はご存知かと思いますが、この物語は一度第4章まで進んでいました。しかし、構成やトーン(雰囲気)の問題から、その2つの章を削除せざるを得ませんでした。
その大きな理由は「明確さ(Clarity)」を求めたからです。私は常に、物語をより正しく、より深く皆さんに届けたいと考えています。
これからも、皆さんのフィードバックをもとに物語を修正し、磨き上げていきたいと思っています。
本当にありがとうございました。
あなたの — Adrashika (アドラシカ)




