番外編
サーシャは、後から知ったのだが、イザヤと体を重ねると、精霊となるのだという。
ただし、イザヤより長生きせず、だいたいはイザヤの死と共に、サーシャも死ぬだろうとの事だった。
(人より長生きって.......。)
サーシャは戸惑う。それに気が付いたのか、イザヤはサーシャを腿に座らせる。
「大丈夫だ。我がおる。」
イザヤを見上げ、
「そうですわね。」
と、答えながら、
(なるようにしか、ならないわよね。)
と、思っていた。
いろいろな事を知らされて、クラクラした。
「お姉様は、イザヤ様の事を自分の精霊だと思っていたのね。.....好きだったのかしら。」
片手で頬をのせて、首を傾げる。
「そうなのだろう。我にはサーシャ以外、どうでも良かったがな。」
つまらなさそうに言う。
「サーシャに危害を加え、罰する事もしなかった、両親や姉には報復したがな。」
サーシャは顔を持ち上げられて目を閉じる。と、唇を塞がれる。
「我が怖いか、サーシャ。」
不安に揺れる瞳を見上げる。
「いいえ、今の家族はイザヤ様よ。」
再び唇を塞がれる。
ふふふ、と笑う。そんなサ-シャにイザヤは不思議そうにサ-シャを見る。
「あのね、私、貴方の子供を授かったの。」
嬉しそうに言うサ-シャに、イザヤは驚いた。
「生んでくれるのか!」
イザヤが言っていた。母親が子供をいらないと思うと、子供は消えるのだそうだ。
「もちろんよ。」
嬉しそうにイザヤは笑った。
拙い文章でしたが、ここまで読んで下さりありがとうございました。




