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4 終わらない

「よくぞお越しになりました。」


「村長か。騎士団副団長、フラムベルクだ。」


何が起きてる?

さっきやっただろこれ。夢か?夢の中にいるのか?


「ほう。スライとやら前に。」


え、何?俺さっき切られた?手首吹っ飛んでたよな?


「うむ。強いな。騎士団でも冒険者でも好きな方を選んでくれ。騎士団に入るなら俺が直々に鍛えてやる。」


やばい、やばい。

俺の番がきちゃう。


「次。」


「・・・お願いします。」


「・・・うむ。」


ゆっくりと剣を構え副団長の方を見る。

なんとも言えない冷たい目をしていた。

手が震える。俺、殺されてるのか。この人に。


瞬間、視界が横になる。何が起きたか自分の体を見ると腹のところで体が二つになっていた。

目の前には次の剣が迫っており・・・。


「よくぞお越しになりました。」


「村長か。騎士団副団長、フラムベルクだ。」


間違いなく殺されてる。でも時間が戻ってる。なんで俺は殺されてる。

どうしたらいいんだ。どうしたら。

逃げなきゃ。逃げなきゃ。


「次。」


やばい。逃げなきゃ。逃げなきゃ。


背を向けて逃げ出す。ただすぐに視界が宙を舞った。首のない体が横たわっているのが見えた。


「よくぞお越しになりました。」


「村長か。騎士団副団長、フラムベルクだ。」


「スライ、俺、殺される。」


周りに聞こえないくらいの小さな声で言った。


「あ?何言ってんだよお前。騎士団が俺らを殺すわけないだろ。」


「スライ助け「スライとやら、前に」


「はい!」


スライが何言ってんだこいつという表情をして前に出る。

どうしたらいんだ。どうしたら。

周りを見渡すがどうにかなりそうなもんは何もない。しかも母ちゃんが隠れてこっちを見ていた。俺母ちゃんの前で何回も殺されてるのか。


「次。」


フラムベルクの言葉は死の宣告に聞こえた。

震えた手で剣を持つ。相手の姿がぶれると視界が飛んだ。


「よくぞお越しになりました。」


「村長か。騎士団副団長、フラムベルクだ。」


仮病だ。仮病を使おう。


「いてぇ!腹がいてぇ!」


俺は腹を押さえてのたうちまわった。


「なんだなんだ。どうしたバク。」


「いてぇ!腹がいてぇんだ!」


隠れてこちらを見ていた母ちゃんがこっちに駆け寄ってきた。


「バク!大丈夫!?」


やばい。母ちゃんがこっちに来ちまった。

フラムベルクが剣を抜いてこっちにゆっくりと近づいてくる。

冷たい目だ。感情がない目。


剣を振りかぶることもなく、ほとんど見えない速度で俺に寄りそう母ちゃんの首を跳ね飛ばした。


「てめぇ!何を!」


ニヤリと笑ったかと思うと俺に剣を突き刺したのだった。


「よくぞお越しになりました。」


「村長か。騎士団副団長、フラムベルクだ。」


仮病はダメだ。逃げるのもダメ、対峙したらその瞬間に殺される。

どうしようもねぇじゃねぇか。

いっそ戦うか。


「次。」


声がかかって剣を拾った瞬間、相手に向かって投げつける。

何もなかったかのようにフラムベルクは投げられた剣をはじく。

逆に俺に向かって剣を投げつける。避けられもせず眉間に突き刺さった。


「よくぞお越しになりました。」


「村長か。騎士団副団長、フラムベルクだ。」


終わらない。

終わらない。

終わらない。


こいつは何故俺を殺すんだ。

どうしたらいいんだ。


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