表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/94

91, カネにならないと嫌味の一言でも投げつけられがちな基礎的研究。それこそがサトシにとっては唯一の真実だったということ。そして――それを放棄したまま繁栄だけを求めると、パランティーリに見放される。

 それで――数学の女神。パランティーリ。


 あの口癖。

「0から1への力だよ」

「0から1への創造だよ」


 それこそが……真実だった。1から1は――膨張に過ぎない繁栄。虚栄。偽り。そして……怠惰。


 わたしは、それを何度も聞かされてきた。もたらされた恵みは――創造のために使う。それ以外は、虚栄であり……怠惰だと。


 そう、強く。何度も、何度も訴えかけてくる。それが……数学の女神だったわ。


 実際に――あの終末。秩序の再構築。世界大戦が進行していた、あの時代。


 たしかに――そんな動きが、何度も起きていた。


 ……どうやら、そういうことだったのね。「聖霊様」という名のサトシは――。


 だからこそ、その時代において。どこが、次の時代を任されるのか。千年王国以降を担うに値するのか。


 それを――見定めていた。そう解釈するべきだったのね。


 つまり――あの状況にもかかわらず、市場が堅調だったのなら。そこは――選ばれた。


 そういうこと。


 逆に――。


 1から1への繁栄。パランティーリは、そのような繁栄から――「恵み」を、静かに引き上げていった。


 ……いまになって、こうして、少しずつ見えてくる真実。


 結局――「カネにならない」と、嫌味の一言でも投げつけられがちな基礎的研究。それこそが……。サトシにとっては、唯一の真実だったということ。そして――それを放棄したまま、繁栄だけを求めると……。いずれ、必ず、パランティーリに――見放される。


 ……そんな仕組みだったなんて。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ