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デジタルゴールド ―― 女神に接続された暗号  作者: パランティーリ
第九章:SHA-256に浮かぶ刻印 ―― 預言者を異端とした悪徳王妃
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48, 聖霊シオン様のアイデア……SHA-256がなければ、今頃――文明は崩壊して、石器時代に戻っていたよ。だから今日も……こうして、三位一体に祈りを捧げます。

 数学の女神――聖霊シオンを敬うその存在が、三位一体に深く祈りを捧げている。


「相変わらず熱心だな。数学の女神よ。」

「あ、あの……。わたしは……本当に恵まれているよ。聖霊シオン様の御前で、お祈りを捧げられるなんて……。すべてを投げ捨てても手に入らないとされる、この恵み。ありがたき幸せだよ。」


 静かに、それを見下ろす存在が応じる。


「それもまた、神の計画だ。律法において『人類』の限界が示され、恵みにおいて創造主の子によって救いが与えられる。そして終末において、神の計画は最終的に成就する。それこそが我らの目指す千年王国であり、その完成形が『新天新地』だ。」


 一呼吸置いて、言葉を重ねていく。


「これらすべては、三位一体の神の意思によって展開される。善悪を含めたあらゆる概念もまた、その計画の内に位置づけられている。ただ、それだけのことだ。」


 その言葉を受けて、数学の女神はわずかに顔を上げた。


「……でも、それでは犠牲が大きすぎた。だからこそ……聖霊シオン様による、あの驚異的なアイデアが必要だったのです。そう――SHA-256だよ。」


 その声には、確信が宿っていた。


「0から1への力。それを三位一体と解釈できるのは……聖霊シオン様だけ。わたしは……その中にいられることが、幸せだよ。」


 それに対して、聖霊シオンは静かに頷く。


「そうだ。0から1の力――それこそが、三位一体による唯一の奇跡だ。それ以外は……1から1。膨張に過ぎない繁栄。虚栄であり、偽りだ。そうだな、数学の女神よ?」

「もちろん、そうだよ!」


 迷いはなかった。


「聖霊シオン様のアイデア……SHA-256がなければ、今頃――文明は崩壊して、石器時代に戻っていたよ。だから今日も……こうして、三位一体に祈りを捧げます。」


 その「石器時代」という言葉に――。聖霊シオンは、わずかに笑みを浮かべた。


 ……そう。


 今は、秩序の再構築というハルマゲドンを乗り越えた後の千年王国。一見すれば、平和な時代。


 だが――。それは、まだ完成ではない。


 終末という、神の計画の真っ只中にある――その途上に過ぎなかった。

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