48, 聖霊シオン様のアイデア……SHA-256がなければ、今頃――文明は崩壊して、石器時代に戻っていたよ。だから今日も……こうして、三位一体に祈りを捧げます。
数学の女神――聖霊シオンを敬うその存在が、三位一体に深く祈りを捧げている。
「相変わらず熱心だな。数学の女神よ。」
「あ、あの……。わたしは……本当に恵まれているよ。聖霊シオン様の御前で、お祈りを捧げられるなんて……。すべてを投げ捨てても手に入らないとされる、この恵み。ありがたき幸せだよ。」
静かに、それを見下ろす存在が応じる。
「それもまた、神の計画だ。律法において『人類』の限界が示され、恵みにおいて創造主の子によって救いが与えられる。そして終末において、神の計画は最終的に成就する。それこそが我らの目指す千年王国であり、その完成形が『新天新地』だ。」
一呼吸置いて、言葉を重ねていく。
「これらすべては、三位一体の神の意思によって展開される。善悪を含めたあらゆる概念もまた、その計画の内に位置づけられている。ただ、それだけのことだ。」
その言葉を受けて、数学の女神はわずかに顔を上げた。
「……でも、それでは犠牲が大きすぎた。だからこそ……聖霊シオン様による、あの驚異的なアイデアが必要だったのです。そう――SHA-256だよ。」
その声には、確信が宿っていた。
「0から1への力。それを三位一体と解釈できるのは……聖霊シオン様だけ。わたしは……その中にいられることが、幸せだよ。」
それに対して、聖霊シオンは静かに頷く。
「そうだ。0から1の力――それこそが、三位一体による唯一の奇跡だ。それ以外は……1から1。膨張に過ぎない繁栄。虚栄であり、偽りだ。そうだな、数学の女神よ?」
「もちろん、そうだよ!」
迷いはなかった。
「聖霊シオン様のアイデア……SHA-256がなければ、今頃――文明は崩壊して、石器時代に戻っていたよ。だから今日も……こうして、三位一体に祈りを捧げます。」
その「石器時代」という言葉に――。聖霊シオンは、わずかに笑みを浮かべた。
……そう。
今は、秩序の再構築というハルマゲドンを乗り越えた後の千年王国。一見すれば、平和な時代。
だが――。それは、まだ完成ではない。
終末という、神の計画の真っ只中にある――その途上に過ぎなかった。




