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13 勇者たちの異世界攻略 その④

 シルヴィア王国、王都・シルヴィア城。


「ま、待て……。わかった、おぬしの言うとおりにする……」


 立派な長い髭を蓄えた恰幅の良い老人が、聖騎士のような青年に喉元を掴まれ、持ち上げられている。


「貴様らが代々守り続けてきた宝物庫まで案内しろ」


 聖騎士が命令する。


「……城の地下牢の隠し扉からしか入れん。すぐに使いの者に牢の鍵を取りにいかせる……!」


 文字通り地に足のついていない老人は、今にも意識を失いそうだ。

 老人の身なりも、蓄えた髭同様にとても立派なもので、この国の民なら一目瞭然でその人物が王であることがわかったはずだ。


 よく周りをみると、何十人という兵士が王をつかみ上げた聖騎士の周りに倒れている。ここは王の間だが、シルヴィア城から少し離れた場所には、隕石が落ちてきたような破壊の痕跡があった。


「そこの者、はやく、我が名で宰相に伝え、鍵を……」


 王の間の柱の陰に隠れていた使用人の女性に向かって王が懇願すると、使用人は急いでこの場から走り去った。


 アヤメが首をつかんだ手を離す。王はドサッ! と床に倒れ伏した。


「お、おぬしは、どこの国のものだ……大陸協定に違反する行為は……」


「黙れ」


 聖騎士は冷酷な表情で、


「俺のことは『勇者』と呼べ」



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