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佑は、体が弱いでしょう?
だから、神様がね、特別に、佑の耳をすっごくよくしてくれたのよ?
佑の耳は、神様からの贈り物なの。
お母さん、佑の事誇りに思うわ。
だって、こんな素晴らしい才能を持った人は、滅多にいないのよ?
憶えておきなさい、ね、佑。
・・・って、こんな耳、あっても何の役にも立たないじゃない!
思い出しては叫びだしたくなる衝動を抑え、私は読書に戻った。
みんなは、体育の授業の真っ最中。私だけ、教室で読書。
理由は簡単。
日に当たっちゃいけないから。
絶対、あたっちゃいけないわけじゃない。
だけど、普通の人より免疫が無くて、長時間の日射に耐えられない。
だから、体育の時間は、こうして一人、読書に励んでいる。
原因不明で天性の病気。
皮膚型のポルフィリン症だと診断されたこともあったけれど、なんだか少し症状が違うらしく、短時間の直射なら耐えられるし、少し皮膚が荒れる程度。
だから、日夜逆転の生活をしているわけではないけれど、発症しても困るので、体育の授業は、一度も出たことがない。
小学生の頃、体育館の授業で、一度だけドッジボールに混ぜてもらった程度だ。
生まれてこの方これなので、真夏であっても、長袖長ズボン。めったに無いけれど、時々半袖。
帽子なしで出かけたこともないし、登校は兄さんの送り迎え。
帰りは、日傘を差して、顔には日焼け止めクリームを塗りたくって、家に帰る。
本当に、不便。
・・・体はこんなに元気なのに。
私は見ていることしか出来ない。




