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夜明けの陰陽師〜安倍晴明の子孫と伝説の妖怪がタッグを組んだら〜  作者: 太星
第二章〜新たな決意と共に〜
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第五十九話 〜群馬支部のこれから〜

おはようございます!!

長老から群馬支部への報告があり、今後の作業がガラッとかわります。

たった1回の侵入でここまで大ごとになるとは…

それくらい重要な事態だったということですね。

今回はあまり大きな物語の進みはないですが、内部の話をお楽しみください!!

長老の話で、場がざわざわし始めた。無理もない。いきなり東京本部の人達が群馬支部に来てさらに、群馬支部が本部になると言われたのだから。しかも、来週には移動を開始したいと話していた。そんな事が可能なのだろうか?とみんなも思っているだろう。


「本当にいきなりの事で申し訳なく思っているが、そうする他ないのだ。わかって欲しい。」


 申し訳なさそうにみんなへ謝罪を行う長老。その礼儀がみんなに慕われる一因なのだろう。みんなの顔を見ると、本当にネガティブに捉えている人はいないように思える。確かに作業は手間ではあるだろうが、現状を理解して、受け入れる決意はできたようだ。


「うむ。それで…だ。これからの詳細は恵慈から説明してもらおうと思う。よろしく頼む。」


 そういうと、長老は台から降りて恵慈さんを手招いた。


「みなさん、おはようございます。今長老から報告があったように、なかなか大変なことになっています。実際に昨日の現場には僕もいました。正直仕方がない事だと思います。今できることをしっかりやりましょう。ということで、今週は基本的には東京の人たちを受け入れる準備に取り掛かろうと思います。各自どうしても作業しなければいけない仕事以外は手伝ってください。」


 恵慈さんは淡々と話した。


「今日1日は各自抱えた業務をこなしてください。明日から本格的な作業に入ります。僕の方で、計画を立てて皆さんに周知しますので、指示に従ってください。まあ、これも長老次第というところもあるんですけどね。」


 恵慈さんは含みを持たせて長老に話をふった。


「まあ、そういうなよ。俺はうまいことやるから!」


 そうだった。この作業をするにしても、賀茂さんをどうにかしないといけないんだった。それは長老の仕事だ。一回痛い目見ればいいんだ!


「……それはどういうことですか!?」


 1人の職員が質問を投げかけた。話を知っている私達は大丈夫だが、当然、他の人はなんのことやらわからない。


「皆さんもご存知の賀茂忠志さんに引越しの協力要請をしようと思っています。ただ、普通に要請しただけではのってくれなそうなので、長老との模擬戦をエサに釣る予定なんです。」


 おおーー!!!

 みんなそれぞれ思う事があるっぽいが、大半は期待を含んだ声をあげた。賀茂さんは有名のようだ。そして模擬戦というと職員に一般的に公開された戦闘訓練という位置付けらしく、みんなこの試合を楽しみと捉えたようだ。


「と、いうことですが、賀茂さんと長老の模擬戦があるので、1日はそれに消えます。皆さん張り切って作業しましょう!」


 かく言う恵慈さんもこの模擬戦が楽しみなようで、少し顔が綻んでいるように感じる。


「それでは今日の朝礼を終わりにします。今日もよろしくお願いします!」

「「お願いしまーす!」」


 恵慈さんの言葉をしめにして、みんなが散らばって仕事に戻っていっている。


「恵慈さん。お疲れ様です!これから私はどうしたらいいですか?」

「お疲れ様。とりあえず、長老と一緒に支部長室まで来てもらってもいいかな?」

「わかりました!」


 私達は支部長室へ行くことにした。

 

 ―支部長室―


「さーて!お疲れ様!未来ちゃんの挨拶よかったなー!最高だったぞ!!」

「…長老、あとで覚えといてくださいよ!まだ許してないですからね!!」


 長老から散々持ち上げられてあんな雰囲気での挨拶を私は望んでいなかった!絶対に仕返ししてやる!


「まあ、そう言うなって!インパクトあった方が覚えてもらいやすいし、いいことも多いぞ?」

「そうかもしれませんけど、ただでさえお父さんお母さんがいるから目立つのにこれ以上目立たなくてもよかったと思うんですが!?」


私はまだ心底怒ってますといった感じで答える。


「まあまあ、気にすんなって!うまいこと乗り越えられたんだからいいじゃねーか!?」

「あの時は頭の中ぐるぐるぐるぐると一瞬でめちゃくちゃ回転させたんですからね!……長老、今日夕飯ウチに食べに来るんですよね?まず今日は長老の奢りですからね!!」


 とりあえず、これは必須だろう。と思える罰を与える。


「まじかよ…。しかもまずってことはこれだけじゃないのか!?」

「これだけで済むわけないでしょう。大臣なんてお金持ってるんだからそれくらいは微々たるものでしょ?」

「微々たるって……。」

「お母さんに連絡しておきました!」


私はお母さんへの連絡画面を突き出して宣言した。


「行動はえーな!?!?」

「はいはい。じゃあコントはその辺にしておこうか。」


 コントですと!?!?


「恵慈さんもお金払いたいんですか??」

「…!?ああ!ごめんごめん!長老はひどいよね!?奢ってもらわないと気が済まないなー。」

「あ!?おい!?」


 長老は味方がいないと悟り押し黙って小さくなった。実際に小さくなったわけではないが、しょんぼりした感じだ。


「さて、とりあえず、これからのことだけど、未来さんは僕とフローラと一緒に群馬支部の紹介と適性検査をやります。そのあとはあらかた事務作業をしてもらったら、外に出てみようかと思ってる。まあ、地元だし散歩みたいに歩いていればいいから。そして、長老は賀茂さんのことを考えておいてくださいね。」


長老にミッションをかしつつ、話を一旦終了した。

ここまで読んでいただきありがとうございます!!

支部のみんなに模擬戦の話をしました。

賀茂さんは陰陽師としては有名なようですね。

未来が長老への罰として食事代の肩代わりを科しました!

恵慈さんはとばっちりを受けないように未来に従います。強かですね!!

次回は10/3朝にアップします!!

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