その15 盗賊退治9
ちょっと今回短いです
「くそっ、テメェ!」
「どうした、約束は守ったぞ」
グランドの持っているレイピアのような剣から血が滴る。
「何が目的なんだ、一体何がしたい?!」
バスターは不明なグランドの不明な行動に困惑しだす。
「俺は俺が楽しいと思うことをする。盗賊まがいのことをするのはやめた。お前と戦う」
グランドは持っている剣を地面に刺した。
「お前は、なんなんだ・・・? なんで魔物と一緒に人を襲う?!」
「魔物と一緒にいるのが変か? 人を襲うからか? お前らはなんの躊躇いもなく魔物を倒すくせに人がやられるのは許せないか?」
グランドはまたよくわからない話を始める。
「またその話か」
「あいつらが喋れることを知っていたんだろ? なぜ人と接するように話し合わない? 悪だと決め付けているのか?」
「善良なゴブリンがいるとでも言いたいのか?」
バスターの冷静な返しにグランドは笑いだした。
「ハッハッハ、善良なゴブリンか・・・ 確かにゴブリンは人を襲う。だが、ゴブリンはゴブリンを襲うことはほとんどない。
人もそうだ。人は基本、人を襲わない。だが、ゴブリンに対してはどうだ?」
「おしゃべりには付き合わんぞ」
バスターは袋から先日買ったソード斧を取り出した。刃の部分が半分剣でもう半分が斧という奇妙な構造なのは変わらないが、良く磨かれており、またよく使い込まれているのがわかる。
「女はもう助からない。もうお前らの目的は達成できないんだ、楽しくやろうじゃないか」
そのとき、バスターの背後の方から優しい光が流れてきた。エルフィーヌのものではない。
「なんだ・・・?」
「この光・・・ まさか!?」
バスターはすぐさま振り返った。ちょうどその瞬間、後ろでしゃがんでいたのだろうグードがよろけているのが見えた。そして力尽きたように後ろに倒れ込むグードをエルフィーヌが受け止める。
「ちょっと、大丈夫!?」
「グード! 無理するな!」
バスターが心配そうに叫ぶ。
「大丈夫、彼女も生きてるよ。でももう今は動けないや」
ジャスミンの胸に負った大きな傷は完全に塞がっており、グードの隣で横たわっている。
「良かった・・・!」
バスターは安堵する。
「なるほど・・・ 流石勇者のパーティー、それなりのスキルを持っているようだな・・・やはり、 」
グランドはまたその口角をつり上げた。
「お前らはここで潰しておく必要があるな」
地面に刺した剣を引き抜き構える。
「ケッ、丁度いいぜ! 新しい武器ソード斧の実践練習台にしてやる」
バスターはそう言うとソード斧を両手で持ち構える。
「なんだその武器は・・・ やはり勇者の剣だけしかまともなものは無いみたいだな」
「舐めてると痛い目見るぜ!」
2人は同時に飛び出し互いの剣をぶつけた。
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