第十三話「捨て身」
模擬戦が始まった。が、武弦さんは攻撃してこない。
武弦「お前からは来ないんだな。」
澪「ええ。」
武弦「じゃ、行かせてもらうよ。」
スィン
武弦さんが此方に向かってくる。
澪「…腐乱」
能力を発動させる。
しかし、武弦さんが寸前で私から離れた為、武弦さんの体が腐ることはなかった。
武弦「腐乱って…w最後まで能力名を言ってあげないのは可哀想じゃァないか?」
澪「そんな無意味なことしてどうするんですか?
意味あります?」
武弦「確かに只の無駄だな。」
…武弦さんを腐らせることが出来れば、私の勝利が確定する。
刀を持ってる武弦さんに勝てるか?
近接で。
無理だ。梨子が案内をサボる程有り得ない。
!そうだ。仮想空間だもの、─を一つ位──っても良いだろう。
グチャァ
武弦「!捨て身か?有り得ないな、現実では。」
そう、私は、自分の手を引き千切った。そして
武弦さんの方にぶん投げた。
案の定、其れは武弦さんに当たって。
澪「腐乱のネクロマンサー!!」
武弦「ふッ…!」
武弦さんの体を私の腐が蝕んでいく。
其の儘、武弦さんの体を壁に叩きつけるように動かした。
が、武弦さんは抵抗する。
武弦「可笑しい発想だな、お前のやり方はよくない。
そんな、誰も救われないやり方で、腐り人を殺せると思うな!!」
澪「は…!
うるさい!」
武弦「馬鹿なのか!?」
武弦さんが立ち上がる。武弦さんは私に向かって堂々と勝利宣言をした。
武弦「つまらないことを行ったな、すまん。そして───────
俺の勝ちだ。」
武弦さんが此方に刀の刃を向ける。
後ろには、おぞましい数の青白い手があった。
其の手は、私の首にあった。
澪「降参です。」
私がそう言った。
『勝者、武弦快吾!!』
無機質なアナウンスが鳴り響いた。




