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1.転生した

私には生まれた時から前世の記憶がある。

流行りの異世界転生だと歓喜したのはいいが、自分の髪の色と両親が付けてくれた名で嫌な予感がした。


ピンクブロンドの髪に『アリス』という名。

前世でプレイしていたゲームのヒロインがどうしても思い浮かぶ。

前世では、もっぱら悪役令嬢とヒロインの立場が逆転した設定が流行っていた。

もし仮にこの世界がゲームを基盤としたものとする。

流れに逆らわずにこのまま過ごしたとしたら、何時か私は攻略対象と遭遇し【ヒロイン】という立ち位置になってしまうのだろうか?

もしくは【悪役令嬢】の役割の女子()に、【ざまぁ】や【ぎゃふん】をされてしまうのか?

現時点では想像でしか無いが、正直どっちもイヤすぎる…。

イケメンは好きだがあくまでも観賞用。

悪役かどうかは知らないけど、ご令嬢との絡みも面倒くさい。

28歳で一度生涯を閉じている身としては、人生の酸いも甘いもそこそこ経験しているのだ。


(そうだ、私がもしも【ヒロイン】だった場合に備えて冒険者になろう!)


キラキラな世界から遠ざかるには血湧き肉躍る冒険者がうってつけかも知れない。

お金も稼げるし一石二鳥!

前世では乙女ゲームは勿論だけど、アクションゲームやロールプレイングゲームも好きだった。


そうと決まれば自分のスペックの確認をしよう。

私は現在絶賛赤ん坊なわけだが、ゲームシステムでよくあるステータス画面が出るか試したら、さらっとオープンしてくれた。

なんか見たことのない文字だけどなぜか読めるのが不思議。


1行ずつ確認していけば、ま〜〜〜白目向くくらいチートですわ。

全属性持ち、神様の加護持ち、なんか色々スキル持ち。

そしてこの世界の魔力の平均数値は知らないけど、4桁で表示されている私は絶対規格外だと思うわけで。

これならば魔力を増やす為の定番『魔力を枯渇するまで消費する』ということはしなくてもよさそうだ。

私がプレイしていたゲームのヒロインの初期ステータスとは雲泥の差だけど、転生した事を鑑みて強くてニューゲームなのだと思うことにした。


そうと決まれば4足歩行デビューまで、飲んで寝て成長するのみ。

暫くは乳幼児生活を満喫しながら、この世界の母と父に愛想を振り撒こうと思った。


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