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後方兵科が異世界転移!?  作者: お芋さん
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 ファティとの戦闘訓練を実施した後、アレーシャさんやヒシャムさんから凄く感謝された。感謝され気をよくしたイシダは戦闘記録を電子スクリーンに映し出して見せた。通常の攻撃が効果を持たなかったこと、魔法によって強化することによって多少の効果を与えられたことなどを伝えておいた。実際の戦闘映像、地図上での各ユニットがどう動いたかそういったことを見て2人はしきりに感心していた。


 盗賊を馬車に移し終えたアレーシャさんらはその日のうちにルブアに向かった。何かとても急いでいるらしい。旅をしているならぜひこの後はルブアによってほしいと言ってもらえた。また、その際盗賊の砦にあった物資はイシダらがもらっても大丈夫とのお墨付きを得た。


 砦内にあった剣や槍といった武器類・食料・その他生活雑貨などを領に運び込む。砦の側で一度トラックに乗せ、そして領へ運び込んだ。するとありがたいことに輸入として処理されたようだ。武器庫・弾薬庫・食料庫・一般倉庫群・陸軍兵舎・施設科倉庫周辺が解放された。

 武器庫と弾薬庫の開放により、これまで以上に多様な兵装を選択できるようになった。食料庫が解放されたことで食料に関する当面の問題が一部解決した。しかしいずれも依然として生産能力は失われているので、先延ばしになっただけでしかない。

 一般倉庫群は武器兵器ではない様々なものが納められた倉庫群だ。ベッドのシーツやら衣類、「B to B」系の商品(素材・原料)などだ。

 陸軍兵舎は解放されたが、その中のユニットは解放されなかった。それぞれのユニットに解放条件が設定されていた。唯一施設科の「湯川建子ゆかわたつこ」が解放された。


(ゲーム制作会社も悩んだんだろうな。施設科・・・建設・・・建子・・・まぁ、そういうもんか)


 施設科倉庫はその名の通り施設科の建機などが格納されているらしい。ちなみに建機は燃費が悪いものも多いため、独自に転送施設が内設されているらしい。


 さて、食料を持ち込めば食料庫、武器を持ち込めば武器・弾薬庫と関連のあるものが開放された。


(ってことは車両を持ち込めば車庫が解放される?)


 ということを考えつく。砦にあったタミーナさんやターニャさんを運んできた馬車をトラックの後ろにロープで接続し、領まで運んだ。すると案の定、車庫・兵器庫が解禁された。そして付随して二人のユニットが解放された。輸送科の「間宮五十鈴まみやいすず」、野戦特科の「瑞山美典みずやまみのり」だ。

 今回の件でいきなり3人もユニットが解放された。京藤さんに連絡し3人を迎えに行ってもらい執務室で対面した。


―コンコン


「京藤です。3人を連れてきたよ」

「ありがとう。入って」

「はい」

「失礼しま~す」

「失礼します」

「失礼いたします」


 京藤さんの後に続き3人が入ってきた。3人は標準装備の緑を基調とした野戦服を着ている。机の前に横一列で並んだ。


「どうもっ!湯川建子です!よろしくね!」


 右端の女性が挨拶した。見た感じJKに見えてしまう若さの女性だ。卵型の顔に小さめの鼻。髪はストレートで肩甲骨半ばまで延ばされている。目尻が垂れ気味のクリっとした大きな目が印象的。綺麗か可愛いか・・・と聞かれると正直どちらもって感じの顔つきだ。そして胸が大きい。しかし、腰を締めているベルトがそのウェストの細さをうかがわせる。我儘ボディだ。・・・白い手袋をしている?


「間宮五十鈴です。よろしくお願いします」


 中央の女性があいさつした。丸顔。前髪は左右非対称で、向かって左側の髪が長く右側が短い。左側はヘアピンでまとめていて視界を遮らないようにしてある。後ろ髪はポニーテールでまとめ、背中の中ほどに届くまで長い。左右の女性と比較していい体格をしている。まず肩幅が広く、腕が太い(女性にしては)。腰も大きめでとても安定した体幹をしている。胸が3人の中で最も大きい。肩と腰が大きいこともあってかくびれはあまり見られないが、その肉感的な体はマニアに受けそうだ。


「瑞山美典と申します。どうぞ、よろしくお願いします」


 左端の女性が挨拶した。面長な顔、垂れ目で左の口角からやや下がったところにあるほくろが印象的。髪はボブカット。先の2人と比べるとやや細めだが、身長が低く細すぎるということはない。胸は小さく、脇腹のくびれがあまり見えない。小さな身長と相まってやや幼い印象を受ける。ゆっくりとした話し方をする。


「自己紹介ありがとう。司令として務めさせてもらているイシダという。よろしく」

「「「よろしくお願いします」」」

「現在、領内では不思議なことが起こっているのはみんな知っていると思う。これはこの領が抱える様々な問題が原因なんだけど、そこら辺の話は長くなるのでまた後程話したい。取り急ぎ君たちには取り組んでほしいことがある」


 ここまで話して少し間を置く。京藤さんが隣で「なんだろう?」という顔をしている。


「湯川さん、間宮さんゲートの先に風呂を設置してくれ」

「風呂・・・っていうと、野外入浴セット2型を設置するってこと?」


 湯川さんが質問した。


「えーと、あの天幕の中に浴槽を用意して・・・ってするやつがその野外入浴セット2型?」

「うん、そうそう」

「その通りです。それをお願いします」

「分かったけど・・・みんなこっちに帰ってから風呂に入った方が簡単じゃない?」

「うん?」

「いや、ゲートがあるからこっちに帰ってこれるじゃん?」

「あぁ。そういうこと。ごめん。説明不足だった。いまゲートの向こうでは現地住民の協力者と一緒に活動しているんだ。君たちをこうやって解放できたのも彼らの助力があってこそだ。だから、その現地住民の人たちをねぎらうために風呂を利用させてほしいと思っているんだ」

「・・・あっ!・・・あー。ごめん!早とちりしてた~」

「いや、こっちも説明が不足してたからね。異常事態が発生してからこれまでの経緯について古井さんが今まとめてくれています」


 未確認生物の接近アラート、訓練の撮影など長時間にわたって上空から監視を続けてくれていた古井さんは、訓練の終了とともにこちらへ戻ってもらっていた。そして、今後のことについて考えるために、今一度情報の整理をお願いしていたところだった。


「今日の夜に会議を設けているのでそこで詳しく話します。今のところはフォックス族という狐耳が頭から生えた人たち15人と、人間の女性5人が現地で協力してくれているって事を知っておいてくれればいいです」

「「「「了解」」」」

「俺と京藤さんはしばらくここで作業しています。ゲートの向こうではナイチンゲールさんが活動しています。あちらで分からないことがあればナイチンゲールさんに聞くか、俺に連絡を」

「了解です。設置が終わったらお湯はって協力員の人たちに入ってもらえばいい?それともまだ時間早いかな?」

「入ってもらっていいです」

「了解」

「あ、私からも質問いいですか?」


 と言って間宮さんが手を挙げた。


「はい」

「協力員の方はシャンプーなど入浴用品は持っているんでしょうか?」

「いや。持ってない。それらに加えてタオルと・・・できれば着替えもこちらで用意してあげたい」

「それは領から持ち出しても?」

「はいOKです」

「あと、現地に水はありそうですか?ないようでしたら給水車で水を運ばなくてはならないのですが・・・」

「ない。給水車をお願いします」

「はい」

「あ・・・あと、フォックス族の中に一人乳児がいる。もしあるなら赤ちゃん用のものを一つ用意してあげられる?」

「え?・・・乳児ですか・・・?・・・探してみますね」

「お願いします」


 瑞山さんのほうを向く。


「そして瑞山さん。あなたには特科の装備の点検をお願いします。必要ならば実射してもらっても構いません」

「はい」

「ただ、実射をするときは声をかけてください。まずは点検、動作確認などから始めてください」

「承りました」

「では皆さんお願いします」

「「「はい」」」


 そして3人は部屋を出て行った。


 その後執務室では、京藤さんからユニットの特性と、その能力について聞いた。なんというか意外と心配することはなかった。まず、それぞれは専用の小型転送装置を所有していた。その小型の転送装置を用いて各種兵器など装備を現地へと呼び出す。こうして現地でそれら装備を使ってこのユニットたちはその役割を果たすのだそうだ。

 さて、非常に重要な役割を果たす小型転送装置だが、「小型」とは名ばかりだったりする。重量が30kgもある。何と比べて小型なのかというと・・・領内にある転送施設と比べて小型なのだ。というかむしろ、逆に一つの建物を占拠する設備が、よく30kgに収まったなという話でもあるが・・・。その装備は背嚢の形をしている。後頭部の位置から腰のあたりまである巨大な背嚢に無理やり押し込んである。

 そして残念なことにその30kgのうち20kgはバッテリーによる重量だ。馬鹿みたいに電力を消費する。加えて転送装置を起動するために大量の電力が必要になるため、これだけの重量にもかかわらず行える通信回数は数回が限界だ。だから戦略ゲームモードではユニットがEN値をそれぞれ持っていて、それがなくなるたび本部か輸送部隊の元へと補給に戻る必要があったのだ。

 さて、そんな小型転送装置だが、転送するのは実はごくわずかな情報だけだ。それは小型転送装置周辺の座標。この座標をゲートを通じて領の施設へ転送、それを受け取った領の転送施設が装備を転送するという形だ。そう、領の転送施設が装備を送るのだ。


「ボク達の領は転送装置は主に2つ。転送施設と施設科倉庫だよ」

「ってことはつまり・・・」

「そう。彼女らが本領を発揮しようにもこの領内でいったん転送施設まで運んでそこから送り出す必要がある」

「・・・」

「そう。何が言いたいか・・・分かってもらえたかい?」


―ゴゴゴゴゴ・・・


 京藤さんの後ろに確かな怒りのオーラを確認しました。多分今ならファティにダメージ入れられるんじゃないかな?


「領内での輸送時間を減らせれればより展開能力が高まる。つまり・・・武器・兵器・弾薬庫と車庫にも転送装置を設置しないといけないってことですよね」

「正解。そこの施設を拡張してもらうことで特定のユニットの活動能力が高まるよ」

「なるほど」

「あとは転送情報を受け取るための通信施設と「小型転送装置」関連の技術だね。あの辺を拡張あるいは開発すると転送回数が増えたり、消費ENが減ったりするよ」


(うわぁ・・・一気にゲーム感出てきたな・・・)


 とその後もそれぞれのユニットの能力について細かい解説が続いた。

27話まで行ったのにまだ転移から1週間もたってないっていう・・・。

やっぱ小説書くって難しいですね。ちょっとペースアップしていこうと思います。


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