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ボロい筆箱を拾ったのは理系の秀才でした!?  作者: 表 裏淳
第三章【独りの戦い方】
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第二三話 【いざ、】

アテナ 一体、いつぶりだ?

秀   しらね。


 「翼、お前はもう帰れ。これから、ちょいと……暴れてくるからよ」


 学校の放課後、クラスから出た俺はついてきそうな勢いの翼を宥めていた。



 「ふん。さっさと終わらせてこい」



 「ああ。アリアと一緒に帰ればどうだ? 退屈はしねぇだろ?」

 


 「なぜ面白そうだという顔をする? あんな金箔女と帰れるか。無駄に目立って仕方無い」



 「金色なのは髪だけだぞ……一応。まあ、お前等なら、目立つだろうな。可愛い顔してるし」



 「馬鹿者! 無駄口を叩いてないで早くいけ!」



 照れ隠しのつもりだろう。背中を蹴られた。いや、ただの暴力か。


 言われなくてもいくっつの。

 


 「はあ……イテぇな。背中」



 背中をさすって教室を出ると、階段付近の窓からの声で呼び止められる。



 「おい、筆無。この私もついていくぞ。なんとなくだが、嫌な予感がするのだ」



 「急に窓から現れるな。てか、さっきまで教室にいた奴がなんで瞬間移動してんだよ」



 「私は神だ。瞬間移動など造作もない」



 「ドヤ顔なとこ悪いが、お前、神としての力はいつでも使えんのか?」



 「いつでも、か……使えないこともないが、あまり無駄な使い方はしたくない。そもそも、自由に使えるのなら、貴様になど頼っておらん」



 「無駄な使い方、今まさにやっちまったな。瞬間移動に」



 「アテナイに触れても権限(ちから)が完全には戻らなかった。多少、強まりはしたが、神に戻れる程ではない」



 「おい、無視か?」



 「そして、ここからが、重要な話だ。聞け」



 「ちっ……一人で勝手に話を進めやがって。ンだよ?」



 「昨日……近くで、神の権限(ちから)を感じた。恐らくだが、貴様に脅威として降りかかるだろう」



 「あ? 辻褄が合ってないように聞こえるんだが?」



 「私が貴様という人間に接触している以上、他の神が地界に降臨し、人間を利用する可能性がある」



 「は、なんで、わざわざ、神が人間を使う? お前みたいなアホが神様には何人もいるのか?」



 「私の権限が薄まっており、人間との判別が確実には出来ない。それに、私がこの近くに降りたことも知られていることだろう。近辺の人間で、神の権限を持っている者。今それが、ここに二人いる」



 「つまり、俺がいるせいで、お前はお迎えに見つかりにくいわけだ。まあ、自業自得なわけだがな。この場合」



 「そうだ。コンタクトを取る為には、貴様の隣に居て、神の存在を強めること。同時に向こうへの合図にもなる」



 「結局、利用されんのかよ……俺は。胸糞悪い……ん? お前は見つかりたいのか、見つかりたくないのかどっちだ?」



 「私は無断でこの地界に来ている。見つかれば、咎められもしよう。よって、追っ手は排除し、素知らぬ顔で天界に帰れば、処罰を下すものもおるまい。私が自分で天界に戻ったように見えるからな。刑罰も軽くなる」



 「うわ……なかったことにするつもりかよ。神様ともあろうお方が、罰を怖がるなんてな。情けねぇ」



 「黙れ。今の貴様は、人手がいるのだろう。それに私も人間とは言え、他者の友情を壊したことは責任を感じている。貴様の力になることで、その責任を取ろう」



 「余計なお世話だ。てか、邪魔」



 「ふん、愚かな。神の遣いに遭遇すれば、貴様もただではすまん。何せ、人間如きが神の権限を持つなど御法度だ」



 「その責任もあるから、怖いわけか。愚かはどっちだよ。笑える」



 「鼻で笑うな無礼者!」



 「ま、ついてきたけりゃ来いよ。ただし、護ってはやんねぇ」



 「無用だ。私を誰だと思っている? 女神――――」


 「アホナ、だろ?」


 「アテナだ‼」



 イジワルな笑いをこぼしながら、小さい女神を連れて俺は果たし状の場所に向かった。

アテナ ……なにもいわないでおこう

秀   そうしとけ

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