第115話
side ソージ
土煙が晴れるとそこには大きく成長したシュテンが立っていた。
一度だけ俺の方を振り向いて不敵な笑みを浮かべてからは一瞬で決着が着いた。
シュテンなら乗り越えて間違いなく大きく成長をしてくれると思っていたが、予想をはるかに超える成長を見せている。
相手の魔物を倒し終えたシュテンがゆっくりと俺の元に戻ってくる。
あぁ、俺は何と声をかけてやればいいのだろうか?
伝えてやりたい言葉がたくさん頭に浮かんで思うように言葉が出てこない。
シュテンは俺の目の前に着くと膝をつく。
「ソージ、すまなかった。迷惑ばっかりかけたな。腕は大丈夫か?」
「お前、いつの間にそんなに流暢に喋れるようになったんだ?あぁいや、そんなことよりもよくやった。腕のことは気にするな。無ければ無いで別の手段を考えるだけさ。それより、身体は大丈夫なのか?無茶苦茶な成長を無理やったせいで変なところはないか?」
「あぁ、身体は大丈夫だ。進化をしたせいか怪我も回復したし。ただ、魔力についてはまた訓練が必要だと思う。今は力任せに扱ってるだけだし。それに多分まだ、本当の力は引き出せてないと思う。上澄しか使ってないから確信は持てないがもっと深いところには別の魔力があるような気がする。
それよりも最初に驚くのが俺の成長ではなく流暢に喋れることとはなぁ」
シュテンは俺に向かって不貞腐れたように話す。
「いやぁ、すまなかった。お前が乗り越えて成長するのは分かってたからそこまで驚かなかったんだが、こんな風に喋れるようになるとはな。何にしても嬉しいよ。これでもっとお前とも簡単に話せるようになる。」
「そうか…」
シュテンは照れたように目を逸らす。
「さてと、俺はこの戦争に終わりを告げに行ってくるよ。悪いが後一踏ん張り頼むな?」
「あぁ、任せとけ」
力強く不敵に笑いながらシュテンは俺の後ろに控える。




