地獄の特訓
鬼畜想像第3!
フローリングなどでスライディングし火傷をした所をタオルでゴシゴシされる。
「ではこれから、授業を始めます。」
そう言ってグレイは黒板の様なものを指して言った。
「…あ、あのグレイ…それは何なんだ?」
「異世界から伝わったコクベンというものです。なんでも黒い板に勉強するからだそうです。」
「な、なるほど。ではなんで私が授業を受けているんですか!」
「はぁ、昨日のクエストの時、どう考えても、脳き…力任せのお嬢様がいたので直そうかと。」
そう、それは昨日の試着後のクエストでの事だ。
「あっあれを倒してください。」
グレイは狼型のモンスターを指さすと、ルーシーは剣を抜きすぐさま飛びかかった。
「わかった!はぁ!」
そして獲物が真っ二つになっていた…。
オーバーキルですお嬢様…。
「ですのでやはり脳き…力任せなのはどうかと思い…。」
「今、言いかけたな!」
ルーシーは顔を真っ赤にさせ、怒り始めた。
「まぁまぁ、では授業を始めましょう。」
「うーむ、納得出来ないがしょうがない意味が無いと思ったらやらないからな!」
「了解です。では最初から秘密の技を教えましょう。」
グレイがニヤリと笑った。
「秘密の技?」
「はい、この世界の人達はどう考えても魔法を信用しすぎなんです。その割に、魔力を隠そうとしない…それは私からすれば、いじってくれと言ってるようなものなんですよ。」
このグレイの言葉は、今の現代魔法を否定するような言い方だ。
なぜならこの世界では相手に見せびらかしそれで怯ませたり力を理解させるというやり方が主流だからだ。
「ど、どいうことだ。魔力というのは見せびらかした方がいいのだろう!そうすれば相手怯む…と教えてもらったぞ。」
「実際やってみた方がわかりやすいですから、やってみましょう。」
「よく分からないが、分かった。何をすればいい?」
「ではまず私に魔法を放ってください。もちろん私は避けません。」
「そ、そんなの死ぬに決まっているだろう!」
「運良く殺せたら逃げれるんですよ、あなたにデメリットはないでしょう。」
「分かった、どうなっても知らないぞ!」
そして、ルーシーは詠唱を始める。
「我の身に宿りしは無の力。その力を持って的を穿て!ソニックスピア!」
…。
「ほらね、出ないでしょう。」
グレイは意地悪く笑った。
「な、なぜだ!何をした!私の魔力を返せー!」
何故か叩いてくるルーシーをひっぺがす。
「貴女は馬鹿なんですか、魔力操作です!」
「魔力操作?でもあれは使う時のみに使う技術じゃ。」
「馬鹿ですね、ほんとに。敵の魔力さえ見えていればあることをすれば相手の魔力操作ができるんですよ。」
ルーシーはずっと頭にハテナを浮かべていた。
「リンクというスキルですよ。」
「な、なんだそれは!?」
「古代魔法ですね。」
グレイは巻物を指さして言った。
「なるほどそんなものが…。」
「そうです、なのでリンクで魔力をリンクし、止めます。まぁ応用でしたらもっとありますからね。」
「で、それを…まさか!」
「そうです、一人で習得してください。私の使い魔を貸しておきます。なので1人と1匹ですね。」
グレイがそういった途端、四足歩行の小さめのグリフォンがいた。
そしてグレイは屋敷に帰って行った。
するとグリフォンがちょこちょこと歩いてきた。
『主のためにあなたを鍛え上げるぞ。』
「しゃ、しゃべれるのか!」
ルーシーは、驚き飛び跳ねた。
『使い魔だからな、ですが、それは置いといて。修行をするぞ!』
「わ、分かった!」
それからは地獄の特訓が始まった。