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裏表

鬼畜想像第6?


引きずられて目の中に土が入りまくるのを想像してください…痛いでしょう?


「少し待ってください…この機械を付けてください。」


そう言ってルーシーは城に入る前にゴーグルのようなものがついたヘルメットのようなものを渡された。


「ほら行きますよ。」


グレイは姿を消し完全に場所が分からなくなった。


「え?これどうやって一緒に行動するんだ?」


「とりあえず被ってください。」


ルーシーは被り姿を消すと目の前にグレイがいた。


「グレイの屈折が解けているぞ!」


呆れたようにグレイはルーシーを見た。


《あなたは本当に馬鹿ですね。》


「へ?頭に直接聞こえた?」


《ほら私に声を届けるように。》


《どうやってやるんだ!あっ出来た…。》


《はい、では行きましょう。》


スタスタとグレイは歩いていく。


《だから光魔法が解けているんだ!》


ルーシーからはグレイの姿がはっきりと見えていた。


《この機械が視可、念話を使用可能にしているんです。》


この機械は創造で作り出したものだ、もちろんこの日のためにグレイが作ったのだが。


《なるほど…、では行こう!》


《はぁ、テンションが高すぎですよ…。》


そしてルーシーは、潜り込んでからずっと城の使用人の前で手を振ったりして遊んでいる。


はぁ、この子は無邪気なんだか天然なんだか大変ですね…、本当にこの先を見せてしまっていいのでしょうか?


あの子はそれで満足しますかね…。


《グレイ!どうしたんだそんな暗い顔して。》


《いえ、少し考え事をしてました。行きましょう。》



《結局グレイはどこへ行くんだ!》


《ルーシー、あなたの師匠の元へですよ。》



そして部屋の前にたどり着いた時に、中から話し声が聞こえてきた。


《クロッド…。》


盗聴呪文だ、これは開発魔法と言っても過言ではない、なぜならグレイが作り出したものだからだ。


話し声がルーシーにも聞こえるようにする、すると段々と聞こえてくる。


「あの朱の刃ってやつを早急に殺さねーと、メリスを落とせねー!」


「ヴァドハッド、お前が育ててたあの娘が殺されてから、うちの軍の士気が下がって来たんだ。」


「知るか、あんなのが死んだところで換えはいくらでも作れる。」


「そうかもしれんが、あの娘は良かったんじゃないのか?」


「俺が採用したところはを知ってるか?顔だよ顔!魔法の才能なんてなかったし、剣だってクソほどだったが、まぁ俺が育ててやったんだ、ある程度は強くなったんじゃねぇか?」


「最強の魔剣士とも謳われるお前は、本当に腐っているな…。」


「皇帝さん、アンタもな。」




《ルーシー…これは見せたくなかったですけど、これが帝国の裏です…。》


《…くっ、私の居場所はどこにもない…。どうしよう、私は何をすれば、まだ信じてた師にも裏切られ、残るものは…なにもない。》


自然と零れる涙は床に染みを作る。


《ルーシー、やっぱりあなたは馬鹿ですね、居場所はありますよ。》


《え?》


《だって私の犬じゃないですか!》


純粋な笑顔で言われる。


《グレイ…あなたは本当にブレないな。もう帰ろうじゃないか。》


《いいんですか?》


真っ直ぐ、澄んだ目で見られる


《何がだ?》


《このままでいいんですか?》


もちろんその言葉の意味をわかっていたが結論を出すのが怖かったのだ。


《嫌だが、どうしようもできないじゃないか!》


《初の共同殺人なんてのは?》


《…殺人…なんて。》


少し迷ったような顔をした。


《では私に依頼してください、殺せと。》


《……ダメだ、私がいずれ復讐する!》


その眼には不純の動機ではあるものの、明らかに強い意志があった。


《では帰りましょうか。転移!》



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