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36.サバイバルボーナス特典③

まずはお互いにコンテナの中身を確認する事にした。

実際にはルイード様が船荷を確認する際に確認は終わっているので、

こちらは何が入っているか粗方分かっているが悟られる訳には行かない。

確認も交渉もルイード様にまかせよう。


まずは一つ目のコンテナ。

絵画、宝石、織物、陶器に・・・これは高級食品ですね、後2週間はいけます。

王都にいた時ですらこんな高級な食べ物なかなか食べれませんね、素晴らしい。

後は衣服ですが少し変わった見た目の洋服ですね。

ルイード様の説明に聖女達は食べ物に釘付けになった。


次は二つ目のコンテナ

聖女の好きそうな派手で豪華なドレスとマジックカーペット。

カーペットの事は馬鹿正直に話したくはなかったが、

王太子も魔力自体は辛うじて感じられるし、

マジックカーペットは一部の国ではそこまで珍しい物ではないので、

下手すると知っているかも知れない。


最後のコンテナ

「うーん、一番ぱっとしないコンテナですね。

薬草と種と何かの実ですかね」

「俺はこれが良い」

「はい?勝手に決めないで下さいよデュークさん。

こんな何に使うかも分からないような草をどうするんですか」

「私は魔術師だぞ、何に使えるか分からないからこそ価値がある」

「いやここ無人島ですよ、何に使えるか分かるものが欲しいんですが、

それに王太子殿下との交渉もまだですし」

「いやこちらは構わんぞ、ではこのコンテナの中身はお前らが所有と言うことで」

「はあそうですね、デュークさんに何にを言っても無駄ですし、

王太子殿下がそれで良いなら」


さも外れコンテナを引かせて満足している王太子達だけど、

私達が実は一番欲しかったコンテナ。

むしろルイード様が一番推していた、アドリブなのに本当に上手く誘導している。


「では我々はマジックカーペットが入った物だな、

移動手段は是非欲しい」

「分かりました」


王太子はやはりマジックカーペットを知っていたみたいだ。

ルイード様も折込済みなのか了承した。

そもそも私達に移動手段は今更必要ない。

風魔法で高速で移動出来るお義兄様、転移が使えるルイード様、

もう少し大きくなればルー君に乗って移動出来るらしい私。


敵に移動手段を渡すのは得策では無いが、交渉になってしまった時点で仕方ない。


「では最後のコンテナは個々に決めていきましょう」

「食べ物は私達の物よ」


ルイード様の言葉に被せるように聖女が言ってきた。


「いや流石にあれは私達も欲しいですし」

「何言ってるのよ、高貴な食べ物は王族の私達にこそふさわしいの」


私との婚約破棄は決まってましたが、聖女って王太子と婚姻までしてるんでしったけ?

知らない間に王族になってたんですね。


「分かりました、その代わりに我々はこの洋服を望みます。」

「まてルイード、その服には魔力を感じる」

「ええそうですね、とはいえマジックカーペットほどではありませんし、

洋服ですが、下はズボンみたいですが、サイズ的に女性用ですので、

着れるのは聖女様かルシエル様だけですよね。

聖女様の好みとも思えませんし、ルシエルさんもずっとこの囚人服は可哀想ですので」


王太子殿下もダンさんもお義兄様のマントの下の囚人服を見て納得してくれた。

聖女はズボンとセットの服など欠片も興味無い筈なのに、

囚人服以外を私に着せるのが嫌なのか嫌がっていたが食べ物の誘惑に最後負けた。


目玉商品の分配も終わり残った細々とした物に分配が終わった。


「それでは皆さん、今回取り決めたコンテナの中身をそれぞれが所有するで構いませんね」


異議を唱える者もいなかったので、それぞれ解散となった。

今は数日しか食べられない高級料理より毎日食べられる豆を。

敵に可能な限り消耗品をえらばせる。


マジックカーペット以外は概ね方針通りに行った。

お義兄様は少し宝石が欲しかったらしいけど聖女に譲った。


一見するとルシエル側の大勝利に思える。

だが聖女の勝ち筋は残った。

本日新作を一本投稿しました。


『輝ける乙女の星になれ  .*・゜ .゜・* ☆ 伯爵令嬢は舞台で輝く』

まだ書き始めたばかりですが、ちょっと見して頂けたら嬉しいです。

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