34.サバイバルボーナス特典①
「デュークお義兄様、ルイード様、起きて下さい大変です」
私は朝起きて顔を洗った後に、【鑑定】を島に対して行った。
普段であれば食事をして身支度を整えて出かける前に【鑑定】をかけるのだけど、
昨日の大雨で島に何か変わった事が無いのか朝イチで確認したのが幸いした。
「どうしたルシエル」
「今鑑定をかけたのですが、聖女達の拠点だった場所に光点が無くて、
海沿いに移動しているのです。」
「昨日の大雨で上流の川水が増水して水に流されたんでしょうね。
国にいた時も年に何回か被害がありましたので、毎年注意喚起はしていたのですが。
ですが何をそんなに慌てているのです?」
「三人のだと思う光点の近くに鈍い大きな光点があるのですが、
多分コンテナだと思います。」
「くっ、確かに不味い状況だな直ぐに向かおう、ルイード頼む。」
「はい、直ぐに行けますよ。」
「待ってお義兄様服を着替えたいです、最初に私が来ていた囚人服を下さい。
私が聖女の服を持っているのが分かってしまうと色々揉めそうです。
トイレで直ぐに着替えてきます。」
「分かった、魔法鞄に入っているから直ぐに渡すよ。
後ろを向いているからすまないがここで着替えて貰って良いかい?」
「はい、お義兄様信じております。」
私は、お義兄様からボロボロの囚人服を受け取ると、
二人が後ろを向いた事を確認して大胆にもガバッと服を脱いで着替えた。
ルシエルからすると聖女の下着は少し頭が変なのではと思うほど
布部分が少なくて下着の機能を果たして居るのかと勘繰るほどだった。
男性の近くで着替えるのは抵抗が物凄くあったが躊躇している時間はない。
「着替えが終わりました、もう見ても平気です。」
「分かった直ぐに行こう、これを」
そう言うとお義兄様は持っていた魔術師のマントを渡してくれた。
私からすると聖女のドレスよりは幾分囚人服の方がマトモに見えるが
見窄らしい事に変わりは無いので素直にお礼を言って羽織った。
「では飛びます、二人とも私の手を握って下さい。
交渉が発生した場合は私に任せて下さい、事前に粗方決めていた順番で手に入れます。」
「分かった、頼む」
私達は以前ルイード様の流れ着いた海岸に転移後、
三人でコンテナの流れ着いた場所に向かって移動した。
海岸には三個のコンテナがあった為、ルイード様の確認した限りこれが最後であろう。
「チッもう来たか、意外に早かったな。」
お義兄様の見つめる方向を見ると泥で汚れた三人組が向こうから歩いてこちらに向かって来る。
十日ぶり位に全員が対面する事になった。
コンテナの中身の交渉は避けられないわね。
それにしても最後に歩いているのって聖女かしらドジョウみたいに見える。
こうしてサバイバルゲーム特典の奪い合いが始まった。




