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決戦_12
自由の身となったラントは
自分の重さに耐える王に近づいた。
「まだか? だいぶゆっくり来たが、
反撃せんのか」
煽るラントに王は何も答えられない。
「あっ、そうか。重くてそれどころではないか。
王たるものがよつん這いで話すのは
格好つかないしな」
ははは、と嗤うラント。
「ごふっ!」
王の腹を白い杭が貫いた。
「ならば寝ていろ」
「『贖いのいばら』まで。
なぜお前が」
王は気を失い倒れた。
「おい。起きろ。王だろ、しゃんとしろ」
ラントが呼びかけるが
王は気絶したままだった。
「まったく意気地のない奴だ。
こんなの痛いだけだろ。まぁいい」
襟首を掴んで、王を肩にかつぐ。
「まだ使い道はある」
暗い宮殿を出て、人の気配がする方へ進む。
「王の最後の務めをするぞ」
宣戦布告からほぼ傷を負うこと無く
終戦を告げに行った。




