168/301
子供_3
以前までは『子どもだから大目に見る』
という風潮があった。
それは経験不足やモラルの欠如といった
未成熟を考慮しての情状酌量の余地があったからだ。
しかし現在は、そんな余裕はなかった。
生き残った者は理解してしまったのだ。
子どもであろうと、ヤツらは恐るべき脅威だと。
もはや言葉一つで擁護できるような存在ではない。
いつ暴走するか分からない不発弾のそばで
安心することは難しかった。
やがて子供が出来る危険性から男女間のつながりすら
忌避されるようになったり、
それでも欲しがる者へ売るために
ある程度分別がつく年になった子どもをさらったり。
実際に、男はそんな輩と何度も会った。
行きずりで少年を保護していくうちに
それ以上の吐き気がするほどの輩とも何度も戦った。
葛藤や迷いを乗り越え戦い続けて、
今も少年を守り抜けているが
代わりに男は『不良である』という
アイデンティティを失った。
読んでいただきありがとうございます。
今後も掲載する予定です。
ブックマーク、評価、感想を
どうぞよろしくお願いします。




