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変貌_1

変化は唐突に起きた。


避難する国民の集団でのことだった。

「お父さん」

「どうした?」

謎の光から庇うために抱えた息子から

苦しげに呼びかけられる。

「なんか暑い」

「え? あぁ、そうだな。

少し待ってろよ」

父親はカバンから水筒を取り出すと、

そこに誰かが倒れてきた。

「いったいな。そこまですることないだろ!」

倒れた男は父親に謝りもせず、

自分を突き飛ばした男に噛みついた。

「うるさい! お前がここにいるから

俺は怒ってるんだ」

と言い返し、二人で揉み合いになる。

「ちょっと! 落ち着いてくださいよ。

何が原因なんですか」

「こいつが急に俺のことを

臭いって言い出したんだ」

「臭いから臭いって言ったんだ。

もう鼻が曲がりそうだから

どっか行けってんだ!」

「なんだと!」

そして、再び乱闘になった。

理不尽な理由だと思ったが、

急に始まった疎開でストレスが

溜まったからだろうと、仕方ないとも思う。

解決させる言葉を見つけられずにいると

「もううんざりだ」

と酒瓶を振り上げてしまった。

これはさすがにまずいと思い、

魔法を込めた頭巾をかぶって

防ぐ、つもりだった。

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