16、攻略
「マルイチさん!」
「ソラ、久しぶりだね。シルとホノも元気そうだね」
今日は実装される予定の新フィールドに行く為に、第二階層へ続く迷いの洞窟を攻略する。
新フィールドにはパーティーにメンバーを4人まで連れて行く事が出来るので、イベントで一緒に戦ってくれたお礼としてマルイチさんを誘っておいた。
「この子がソラくんか!」
「本当に男何ですか?女の子の間違いじゃ?」
「マルイチさん、この人達は誰ですか?」
僕は2人の女の人についてマルイチさんに聞いた。
「私はノン!職業は戦士、よろしく!」
「始めまして、魔法使いの跳兎です」
「この2人は俺の友人で、ベータの時も一緒にクランをやっていたんだ。
それで突然で悪いけど、この2人も一緒に連れて行ってくれないか!」
そう言って、マルイチさんが土下座する。
僕はそれを見て笑ってしまう。
「そんなことしなくても大丈夫ですよ。今、パーティー申請送りますね」
ノンさんと跳兎さんにパーティー申請を送るとすぐに2人がパーティーに参加したというログが流れる。
「ごめんね」
「いいんですよ。マルイチさんの友達なら信用出来ますし、早く攻略をしに行きましょう」
それからすぐに迷いの洞窟へ向けて出発した。
道中で出会った魔物は殆どマルイチさんとノンさん、跳兎さんが倒してしまった。連携も綺麗に出来ていて、何も言わなくてもお互いが何をするのか分かって動いている。
「凄いですね」
「僕達は小さい頃から一緒にいたからね。何をしようとしているのか自然と分かるんだ」
「幼なじみ何ですか?」
「そうだ。本当はもう1人いるんだけど、あいつは最近忙しくてログイン出来てないんだよ。
あいつの職業は召喚士だから、ソラとは気が合うと思うよ」
「会ってみたいです」
それから更に歩き続けて、迷いの洞窟へと辿り着く。
「シル、お願い」
「ララ~!」
僕は露店で買ったスクロールと筆ペンを取り出して、洞窟の内部を書いていく。
「何をしてるの?」
「シルにこの洞窟全体に根を張って貰って、その感覚を共有して地図を書いているんです」
「イベントの時にはそんなスキル使って無かったけど、いつスキルを取ったんだい?」
マルイチさんが目を輝かせながら聞いてくる。
「2日前にシル達のお菓子の材料を買いに始まり町に行ったら、本を売っているお店があったんです。その本を読んだら獲得しました」
「へぇ、そんなお店があったんだ。全然、気が付かなかった」
「本は4冊買って2冊読んだんですけど2つスキルが増えてたんで、1冊読むと必ずスキルが獲得出来るみたいです。
ただ安い本でも2万Gで、一番高いのは3000万Gもしました」
それを聞いて、マルイチさん達の顔がどんどん暗くなる。
「2万G………」
「今は稼げても1日6000Gが限界だ」
「それもポーションとか必要な物を買ってしまうと手元には全然残らないです……………」
「良かったら読みますか?」
僕はマルイチさん達に読んでいない2冊の本を渡す。
「いいんですか?」
「はい。攻略がしやすくなるなら、使って下さい」
「それなら、俺はイベントで武器を手に入れたからノンと跳兎が読めばいいよ」
2人が本を読むと、メニューを開いてステータスを確認する。
「本当だ!増えてる!」
「欲しかったスキルが出ました」
それから洞窟内に入る。狭い通路に湧いて出てくる魔物をノンさんと跳兎さんが新しいスキルを試しながら突破する。
ノンさんは速度上昇のスキルの様で、凄い速さで移動すると魔物を斬る。跳兎さんは前から欲しかった魔法の威力を上げるスキルで、巨大な火球が爆発して一瞬で魔物を焼いてしまう。
強くなったノンさんと跳兎さんが先行しながら、僕達は洞窟の奥へと進む。




