表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/84

不眠症の仲間

「レイ、そろそろ時間を取れないか。」

アルトがそう電話をかけてくる

「なんだ、今俺はワイバーンの群れをある程度捌いた後でもうクッタクタなんだが?」

「その程度で疲れる君じゃないだろ。それに、今回は割と楽なお仕事だよ?」

レイはため息を付く

「いつだ」

「明後日までにが一つ、出来ればが一つ」

半眼になりながら聞くレイ

「明後日までは、天界の使徒団(サハクィエル)の撃破だ。

もう一つは、、」

少しためて言う

リズが不眠症気味で、、最近まともに寝れていない、

この仕事が終わったr」

「今行く。リズの具合が悪いなど大変だ、大至急帰還しよう。」

「えっと、そっちよりサハクィエルを」

「今戻ると伝えてくれ!!!!」

「、、、はいはい。」

話を聞かないレイに、少し困惑するアルトであった。

ピッと電話を切るレイ。

「すまない。急用が出来た。

アイリス、来るか?」

「もちろん、すぐに行くよ、リズも心配だし、」

二つ返事で起き上がるアイリス。

クッキーをとられしょぼくれていたが、

僅かだが元気を取り戻していたようだ。

ササッと魔法を唱えると

いつもの会議室に戻る、

レイがアイリスに向き合うと、

「先に言っておこう、ずっと黙っててすまないリズは悪夢のせいで慢性的な不眠症だ。

様々な治療をしたが、結局治ることは無かった。」

と、悲しそうに言うレイ。

「そうだったんだ、、言ってくれてありがとう、」

リズはアイリスよりも年上だ、

でも、調律者は不思議なことに、

精神年齢だけは見た目通りなのだ。

レイは高校生だし、リズは中学生程度、

ローズもカインも大学生程度の精神年齢なのだ。

「そっか、まだ子供だもんね。」

「そうだな、まだ(実年齢以外は)子供だからな。

そうだ、アイリスの意見を聞きたいんだが、」

そういい話題を振るレイ

「最近リズを娘と主張しても見た目の年齢差で違和感をもたれることが多くてな、

どうしたものかと思ってな。」

アイリスはそれを聞き納得した。

確かに、神様との会談でも、その子は本当に娘なのかと聞き返されていた。

アイリスはすこし考えると

「兄妹じゃダメなの?」

と、言う。

それを聞いたレイは表情が固まった。

「、、兄妹か、その手があったか。」

まさに灯台下暗し。

20歳以上離れた兄妹など居ない。

そんな固定概念に囚われていたレイにとってまさに目からウロコ

「そうか、外見だけなら高校生と中学生だ、

親子より兄妹の方が話が通りやすいじゃないか、、」

と、ブツブツ呟く。

アイリス的には、なぜ自分より頭が良いレイがこんなことを思いつかなかったのか、

不思議だったが、レイの性格を知っている以上、納得はしている。

〔親の居ない子は苦労が多い〕

そう考え、思考回路が自分と同じ10代のレイなりに、

頑張って親代わりを務めていたのだろう。

「やっぱレイは優しいね。大好き。」

「な、なんだいきなり、、俺もだよ、アイリス。」

二人の間に、温かく、甘酸っぱい空気が流れる

「なぁ、イチャコラするのは構わないが、

そのバカップルを見せつけられる俺の気持ちも考えてはくれないか?」

と、仕事帰りのカインに言われ現実に引き戻された。

タンザナイト、待ってよ、、足早い、、」

と、息を切らした様子の青いプリズムのような髪色の人物が駆け寄る。

「藤色の特色じゃねえか、どした?」

「あ、オニキス、いや、青がさっさと行くから追いつくのが大変で、、

って、その女の子が黒のお嫁さん?随分可愛い子捕まえたね?」

「あ、はじめまして、スティアール・アイリスです。」

(なんでフルネーム、、)

と、レイが心で突っ込むが、

画面の前の君も一時期やった人もいるはずだ、

好きな異性の苗字を自分の苗字にしたり、自分の苗字をその異性の苗字にしたりする妄想をして

気恥ずかしくなって布団で足をバタバタやっている人が。

それである。

「あ、どうも藤色フローライトです、

元々日本、ってわかんないか、そこでは朝倉あさくら 陽灯らいとって名前だった、

まぁライトって呼んでくれ。種族はサンドラゴン、陽光を操るドラゴンだよ。」

そういい自慢の妖刀を腰にしっかり押し込むと、

「じゃ、僕この辺で、」

と言い残し、カインを追いかけ走っていった。

それを見送ると、アイリスが呟く

「日本ってレイの故郷の?」

「そうだ、いつかリア達も一緒に連れてってやるよ。」

するとアイリスは指折り数える

「、、日本からの転生者って多いね。」

「あ〜、それはな、地球の異世界と接する道がな、

ちょうど日本を通ってるんだ。だから日本人の転生者は結構多いんだ。」

と、よくある異世界系ラノベで日本人転生者が多い理由をあっさり解き明かして見せたレイ。

「そうなんだ、じゃ、リズが待ってるから行かなきゃね。」

「そうだな、急ごう。」

そういい小走りでリズの部屋に向かう。

〜〜〜

「へいリズ〜元気か?、、おっと、元気じゃねえな」

振り返ったリズを見てレイが戸惑う

「、、おかえり。レイ。」

目の下に薄くクマが出来ていたリズ。

「、、お前、、俺が倒れてから寝てないな。」

ちょうど1年近い、睡眠は完全に要らない訳では無い為、当然眠くもなる。

人間で言うと3日徹夜した感じだ、

「、、俺が結婚したから、そう簡単に切り出せなかったのか。」

「そういうわけじゃないもん。」

うつらうつらするリズ

レイは10年寝なくても平然としているが、

出来れば一日1回、6時間は寝るのを推奨している。

「一人で寝れるもん。」

「は〜い一緒におねんねしましょうね〜。」

と抱っこされて沈黙する。

「、、あ、どうするかな、、このままでは奥さん以外の女と寝ることになるな、

アイリスも一緒に寝るか?川の字で。」

「え!?あ、!?いや、えっと、、、」

と、顔を赤らめもごもご言うアイリスを回収しふっかふかのベットにリズを寝かせた。

「そう、いかなる手段でも治せなかったリズの不眠症、

誰かと添い寝すればその晩はぐっすり眠れるらしい。まぁ特に子供の頃

よく添い寝した俺じゃないと熟睡までは出来ないらしいが。」

そういい布団に寝っ転がるレイ。

「ふぅ、俺ももう寝る、、

明日は早めに仕事だからな、寝て損はない。」

アイリスはおどおどしながらベットに腰掛けた

「わ、ふかふか。」

肌触りがとてもいい。

内の布団の何倍も寝心地がよさそうだ。

「あ、でも、、」

(この広さじゃ3人も寝られないんじゃ、、)

そう、1人なら広々、2人ならちょうどよく、3人は、、ギリギリだ、

困惑するアイリスを見たレイ

「ん?狭いか?じゃあもうちょっと詰めるか、よっこいせ。」

グイグイと壁際によるレイとリズ。

「ほれ1人分開いた。ダイジョブダイジョブ、

ダブルベットにギチギチ3人ってのも悪く無いぞ。」

、、いやもうちょっと欲しいな、

その言葉を飲み込み

布団に入るアイリス。

リズと体が当たる、ギッチギチのベット、

でもそれが何故か心地よかった。

狭いのに、とても寝心地が良かった。

一つの長めの枕の端っこに頭を置き、

レイ達の方を向く。

「、、あ、良い。」

「だろ?」

布団が人肌で温かい、

自分の腕の中でスヤスヤ寝ているリズ。

そして結構近いレイ。

「なんか、親子みたいだね。」

「そうだな。仲良し親子だな。」

ふと、パジャマ姿のリズの胸元の〝ソレ〟に目が行き、

そして自分の胸に手を当て、静かに呟く。

「え、、、負け、た、、?」

「あ〜、、、聞かなったことにしておく。」

レイは気まずそうに目を逸らした。

貧富の差はここでもあるようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ