社会見学 序章
唐突だが、
うちのパーティーメンバー3人、
同じ月の生まれらしい
そんなわけで、年に1度、皆まとめて誕生日会をするのが定例だったらしい。
恥ずかしながらそれをつい最近知ったため。誕生日のプレゼントを準備するべく今、
俺は宝物庫に来ていた。
「宝物庫からオリハルコンとミスリルいっぱい持ってっちゃお。」
特別なモノを渡すとしよう。
ふんふん
「やぁリズ、糸頂戴。柔軟性と強度、弾性が一番高い配合で5m。」
「なんでそんな抽象的な注文なの?、、、はい。」
指先からシュルシュルと糸が出てくる。
「どうするの?」
と、聞いてくる。
「弓の弦にするの。」
「、、へえ。」
俺はやると決めたら全力でやるタイプだ。
したら次。
ふんふん
「ハティー、この宝石に“軽め,,の移動系魔法と“軽め,,の視覚強化魔法を込めてくれ。」
「えぇ?全力じゃなくていいのぉ?」
俺は首を振る
「それだと人間は耐えられないでしょうが。」
「ちぇ、じゃあ1000分の1くらいで、、」
「最高時速360kmで。」
「えぇ、、しょっぼぉ。いいのそんなので?」
「いいんだよ。移動系魔法の練度はお前が1番だからよ。」
「そこまで言うならしょうがないなぁ!!!えへへへへ!!」
ちょろい。ちょろすぎる。
次に行こう
ふんふん
「よし、あとは工房にこもって作業じゃぁ!!」
・・・
「調子が戻ってよかったぁ、、」
「いやぁ、心配かけて悪かったなアイリス。」
「微熱だったから良かったよぉ」
リアたちも体調戻って良かった。
じゃあもう一回レイ達のところ遊びに行こうかな〜
「リア〜?ニーナ?レイ達のところ遊びに行かない?」
「いきた〜い!」
「なんだかんだ行ったこと無いんだよね。楽しみ。」
よし!じゃあ行っちゃお!
「う〜ん、、う〜ん、、えっとぉ、、〘転移〙!!」
シュン!!
〜〜〜
「ここ、、部屋?」
ニーナがキョロキョロと周りを見渡す。
私も最初は驚いた。
見たこともない黒いすまほ?っていう物と、
てれび?っていうものもあるけど、
あんな黒い板、何に使うんだろう。
リアもそこにあった椅子に腰を掛けた、
「なんだろうこれ、私が知ってる高級な椅子より座り心地が良いな、、」
と、驚いていた。
「ホントだ!硬すぎず柔らか過ぎないちょうどいい感触!」
ニーナもそうはしゃいでいた。
(そうだ、もうそろそろ誕生日会だし、プレゼント用意しよ!)
、、そう言えばレイの誕生日っていつなんだろう。
(今度聞いてみよっ♪)
そう思いながら扉を開ける。
扉を開けると、大きな廊下だった。
そこにはいろんな人達が忙しそうに歩いてたり、談笑している。
「やっほ〜!あなた達新人さん?」
すると、横から女性に話しかけられた。
「え?あ、まぁ?」
女性はぱっと明るく笑う、
「よかった!私マリアって言うの、呼び捨てでいいよ!ここ、
自然科学研究部,薬効植物課,成分調査係に勤務しているのよ!」
、、、なにそれ。
「それってどういうお仕事をしてるんですか?」
と、リアが聞く
マリアさんは指をピッと指す
「まずは自己紹介でしょっ!はい!お名前は?」
慌てて答える
「あ、アイリスです!」
「ニーナって言います!よろしくお願いします!」
「リアだ、、です。よろしくお願いします。」
「よろしく!じゃあ私達薬効研究科成分調査係のお仕事を紹介するね!」
マリアさんは首に下げたカードを箱に近づけると、
ピピッ!ウィン
「はい、ついてきて!」
なんとハイテクなんだろう、ドアが横にスライドして開いた。
入るが、何も置いていない小部屋だった。
不思議に思っていると。
シャーーーーー!!
っと謎に空気が出てきた。
「わわっ!?」
「あはは!落ち着いて、これは除染と防護魔法をかけてるの、
病気とかホコリとか持ち込まないようにね。」
、、先に言ってほしかったなぁ。
でも、社員じゃないっていつ言い出せば良いんだろう。
でも、その考えはすぐに吹っ飛んだ。
そこは、、研究室だった。
私達の国じゃあ考えられない、最先端の部屋。
見たことのない魔道具や、機械達、
それらすべてを体の一部のようにゆうゆうと操作する職員達だった。
「ここが成分調査係の調査室!さ、コレ着て!」
促されるまま白い服を着る。
レイの言っていた白衣と言うやつだろう。
あと、透明な箱みたいなメガネをつけさせられた。
やはり魔法がかかってるのか、見た目より固く、洗練されている。
「わぁ、、なにこれ!」
ニーナが周りを見渡す、
私も見ると、、
「、、す、凄い、、!」
動きがなんかこう、サポートされてる。
マリアさんは誇るように言った
「うちの会社の製品でね、
この眼鏡には拡大縮小機能が付属してるし、
周りの気温、湿度、魔力量まで、表示する。
しかもこの白衣には、全身の動きを補助してくれていて、
指先まで補助されているから、細かい作業も震えなく出来るっていう、
最先端の補助機能付き研究服だよ!」
と、マリアさんが言う。
なんでただの白衣に
サポート機能をつけようっていう発想が出るんだろう。
リアたちは楽しそうだけど、、
(レイはここには居なさそうだなぁ、、)
そうだ!
(レイのお友達か部下さんに会えば、レイの居場所を知っているかもしれない!)
「あ、ところで、ここの自然科学研究部の代表さんは誰なんですか?」
マリアさんは少し困惑したように言う。
「あれ?入社式で会わなかった?原色の調律者の、緑様だよ。
ここの代表で、滅多に会わないけどね。」
と、言っていると、
ウィン
ドアが突然開いた。
そこには、深緑色の装飾と、様々な徽章をつけ、悠々と歩く男性が入ってくる、
その中で、一番目立つ徽章には、
〘原色〙と刻まれ、緑色の小さな宝石が一つ埋められていた。
「え!?」
その場の研究員達が慌てて片膝をつき、頭を垂れる。
「おはよう、皆。」
「おはようございます!緑研究部長!!」
(なになになになに!?)
すると、緑さんはコチラを見てため息をつく
「そこ、白髪の娘とその仲間よ。」
『は、はい!!』
思わず声が裏返ってしまった、、
ベルさんは呆れながら言う
「客が来ないからまさかとは思ったが、迷っていたか、
ここは経営財務総括部では無い、自然科学研究部だ、
貴様らの要件はそっちだ、送るから来い。」
『ありがとうございます!!』
(か、体が硬直する、、視線が痛い、、)
私達はぎこちない動きでついて行った
ベルさんは人が居ない会議室に入り、
ため息をついた。
「あ〜、、ここじゃなんだ、場所を移そう、」
そう言うと、懐から古い本を取り出した。
(なんだろう、、?)
すると
「十三庭園、展開〘花の庭園〙」
サァァァァ、、、
ふわっとした、澄んだ風が顔を撫でる。
「…え?」
そこは、、花畑だった。
見たことのない花ばかりだが、
地平線まで広がる花畑と、
美しい木々、
それらに囲まれた、大きなパラソルの下の白を基調としたおしゃれな机と椅子、、
「綺麗…」
リアがそうこぼした、
すると、トントン、と肩を叩かれる
「お嬢様、皆様、旦那様がお呼びです」
と、メイドさんに言われた。
促されるままに着いていくと、
「やぁ、」
ベルさんが椅子に座っており、反対側に3脚椅子が用意されていた。
「あ〜…まぁ、座りなさい、話はそれからで、、」
と、言われたので、椅子に座る。
ベルさんはしばらく沈黙した後、
「あ〜、、えっと、、お茶でも飲むかい?」
「あ、はい、いただきます。」
「茶菓子もだそう、水菓子の方がいいかい?」
「あ、どちらでも、」
「じゃあ両方持ってこさせようか、食べられない物は無いかい?」
「あ、特に無いです、、」
「分かった、では、、」
と、ベルさんが言いかけた時、
「あ、ピチル食べたい!」
「ちょ、、ニーナ、落ち着いて、、」
ニーナは遠慮なくそう言い切った、、
ベルさんは一瞬硬直すると
「ピチル、、?あぁ、アレは確か…桃だったか。分かった、持ってこさせよう。
遠慮は要らないよ、ここに招いた人達の食べたいもの(リクエスト)はなるべく叶える。
そこまでケチじゃないさ。」
と、言われ、リアも恐る恐る答える
「あ、じゃあ、リーガを、、」
ベルさんはまた一瞬硬直すると、
「リーガ、、、あぁ、りんごね。君は何が良い?」
、、私?
えっと、、
「あ、グレイブを、」
「グレイブ、、ブドウね、」
そういえば、、
「なんでそんなに果物あるんですか?」
ベルさんは少し誇らしげに言った
「ここは花の庭園、比喩無しに全世界のあらゆる花がある、、
当然、花から成る果物は、ここじゃ取り放題だよ。」
へぇ、、凄いなぁ、
「おまたせしました、ピチルとリーガ、グレイブです。」
『早っ!』
お願いしてから1分も立ってないよ?
「本当は一番良いのを出したかったけど、、
食べたら多分もう他の食べれないからやめたほうが良いね。
だから、そっちの高級品くらいのグレードに抑えなきゃいけないから、すまんね。」
と、申し訳なさそうにいった。
(それでも十分なんだけどなぁ、、)
そう思いながらグレイブ、、ブドウを食べてみると、、
「んむ!?」
プツッ、という良い歯ごたえと共に、爽やかで、それでいて上品な甘みが口に広がった。
そして何より、、
「美味しい、、というか種は、、?」
「種無しブドウに決まってるだろう?」
「種がない果物あるんですか!?」
「当然。遺伝子改良、、う〜ん、種の改良のおかげだね。」
「へえ、、凄い、、」
と、感心していたら、
すでに食べ終わり満足していたリアとニーナ
私も食べたかった、、
「…もう少し食べたいって顔だね。追加は居るかい?」
「…はい」
ふぅ、と一息つくベルさん
「なんか、孫が来たときのおじいちゃんの気持ちが分かる気がするよ。」
孫、、?
「さて、、本題に入ろう、今、レイは工房にこもって趣味の作業をしているから、
今は会えないよ、最も、私が君を殴ろうとすればコンマ秒で来るだろうけど。
やりたくないし、まだ死にたくない。」
あ、うん、だよね
「というわけで、だ。
君たちが迷子になっていた我が社について教えてしんぜよう。」
なんで上から目線なの?
いや実際立場上なんだけど、、
「ベル様、お客様が戸惑っています、普通に言ったらどうですか?」
と、メイドが言うと。
「…だね、まあ、私達の会社についてだ、企業秘密もあるから、軽くだけどね。」
と、普通の話し方になった。
あ、そうそう、というと、
「その白衣はあげるよ、プレゼントだ。」
「え?良いんですか?こんな良いものを、、」
「いいよ、部屋着にでもしたまえ。」
メイドさんがすかさず言う
「貸出返却処理がめんどくさいからですよね、
譲渡なら備品リスト書き換えるだけで手続きが要らないですし」
「・・・」
シーン
「じゃあ、軽く教えよう、」
あ、逃げた。
我が社は
《株式会社多元宇宙調律研究機関 特殊調律部隊 アジャスターズ》だ。
略してMAA株式会社なんて言われてる。
我が社は、惑星3つ規模の大企業だ、
惑星と言っても月より若干大きいくらいのサイズだけどね。
株式は私達原色調律者が80%保有し、20%特色調律者が保有する。
「そう言えば、特色って結局何人居るんですか?」
「20人だよ。」
橙色 紺色
桃色 翠色
茶色 朱色
灰色 藤色
空色 銅色
銀色 金色
水色 鉄色
鉛色 音色
茜色 炭色
柿色 鶯色
「多いよねぇ、流石に多すぎて全員同時にはあまり会ったこと無いんだよ。
クラスメイト全員の名前と顔が一致しないのと一緒だよ。」
「その〝くらすめいと〟ってなんですか?」
「いや、まぁ、、顔は知ってるけど仲が特別いいわけではない感じかな。」
よくわかんないなぁ、、
「まぁそんなことはどうでもいいんだ。」
そしてうちの会社はざっくり7つに分かれる。
まずは、
あらゆる魔法と化学を研究する〚魔法化学研究部〛
部長は原色調律者、紫の担当部署だ。
5課19係と、種類だけなら最大級の部署だね。詳しくは本人に聞くと良い。
次に、
すべての自然を科学で研究管理する、〚自然科学研究部〛
さっき君たちが居た部署だね。
部長は原色調律者、緑の担当部署、私の管轄だ。
4課9係だが、その特性上、面積が一番広い部署だよ。
次が、
社内情報から外部の調査まで担当する、〚情報監査統制局〛
局長は原色調律者、黄の担当部署だ。
4課だけだけど、会社の全情報を握ってる重要な部署だよ。
次に、
規律を重視し、法律を担当する、〚規律法務執行局〛
局長は原色調律者、青の担当部署だ。
これまた4課だけだけど、社内規則の全権利を持ってる重要な部署だよ。
そして、
最高武力を保有し、武力の運用を行う〚武装戦闘特務隊〛
隊長は原色調律者、赤の担当部署だ。
6課と少し増えたけど、会社の全武力の15%を保有する重要部署だよ、
ちなみに、15%と聞くと少なく感じるけど、
我が社の戦力の95%は原色調律者で、4%が特色調律者で、残り1%がその他大勢の調律者だよ。
何度聞いても思うところがあるレイ達の過剰戦力。
そしてそして
会社の人員を管理し、昇進解雇を決める〚人事特別内務局〛
局長は原色調律者、白の担当部署で、
3課と減ったけど、会社の人材を管理する超重要部署だよ。
最後が君たちお待ちかね、
会社の全部署を束ね、会社の予算方針を定める〚経営財務総括部〛
部長は原色調律者、黒の担当部署だ。
5課はそれぞれが会社のあらゆる根幹を担うまさに会社の脳だよ。
と、言ったが、それは私達が聞いても良かったのだろうか。
「まぁ表向き全部公開されてる情報だからコレくらいならいいよ。
最も、幹部の名前までは公開されてないけどね。」
そう言うと、紅茶をグッと飲みきった。
「あぁ、良いお茶ですのに、一気飲みとは…もったいない…」
「良いだろ別に、そろそろぬるくなりそうだったし。」
と、メイドの小言にベルは口を尖らせた。
「あ、そう言えば、ベルさんは植物って聞いたんですけど、本当なんですか?」
と、聞く。
「ん?あぁ、一応植物だよ。ホラ、」
と、袖から蔓が伸びる。
「じゃあやっぱり火は怖いんですか?」
と、聞いてみると、
「ちょっとびっくりするけど、よほどじゃなきゃ燃えはしないから平気だよ。」
よほどなら燃えるんだ、、
「あの、さっき〝サーティーン〟って言いましたよね、
こんな空間があと12個あるんですか?」
と、リアが聞く。
「だね、まぁ生物が住めるの6個くらいだけど。」
殺意が高いなぁ…
「あ〜、暇。」
突然ベルさんがそういった。
「ベル様。お客様の前でそういうのは、、」
ピーピー!
突然、ベルさんの方から音が聞こえる。
「うげ、、仕事?暇とは言ったけど、仕事も嫌だなぁ、、」
そう言いながら立ち上がる。
「行ってらっしゃいませ。」
ボシュン!
と、ベルさんが消えた。
「大変そうだねぇ、、」
と、ニーナが言う。
するとリアが少し震えながら言う
「あの、、どうやって出るんですか?」
メイドさんはニッコリ言う
「あぁ、ベル様に言えば出してもらえ…ます…けど‥」
シ〜ン
「ベルさん、行っちゃったね。」
と、ニーナがこぼした。
「ど、どうしよう、、ちなみに仕事って大体どれくらい、、」
「2日から1週間、長くて1ヶ月です、、」
1ヶ月、、ここで過ごすの、、?
メイドさんが慌てて通信機を取り出す
「、、駄目ですね、ここは断絶された空間、一般的な通信魔法は切られます。」
指輪の通信は、、
「だ、駄目だ、、通じない、、」
リアが言う
「わざとでは無いが、閉じ込められたか、」
どうすれば、、
〝一般的な通信魔法は切られます。〟
、、もし、〝強力な通信〟なら?
ベルさんの結界と互角の威力の魔法なら、、
「メイドさん、ベルさんの結界に匹敵する魔法なら通りますか!?」
メイドさんは少し考えると
「可能です、ですが、ベル様は腐っても〝原色〟しかも、
空間魔法は原色のなかでもぶっちぎりの使い手です、、
同じ原色であっても厳しいかと…」
なら…!
「空間を破ることに特化した人は!?」
メイドさんは言う
「、、こと破壊、攻撃なら、赤様ですが、結界を破らず、
穴を開け、引き裂くなら…」
一呼吸置き、言う
「原色調律者、〝黒様〟なら、用意に引き裂き侵入できます。
あの方は空間魔法を一時期研究し、空間魔法を、転移や収納以外で、
初めて攻撃に応用し、安定した運用を可能にした人物です。」
「レイなら破れるんですね、わかりました!」
レイは、教えてくれた、この指輪には、緊急通信魔法がついてるって
(事故でベルさんの結界に閉じ込められてるの、助けて!
〘緊急通信〙!)
…返事はない、でも、きっと届くはず!
「…お願い、、!」
ズン、
と、地響きがなる。
空に亀裂が入った
「レイ!!」
そう叫んだ時、
バキッ!と音が鳴り響いた。
「アイリス!大丈夫か!?」
良かった、来てくれた、、
「レイ様、お手を煩わせてしまい、申し訳ありませんでした。」
と、メイドさんが謝罪した。
「いや、、こちらこそすまないな、ベルには、今からクレームを言おう、
どの道、ここに入れはするが、出る時はお前たちは魔力に耐えられないからな、
安全な策を取ったほうが良い。」
そういい、黒い板をとりだし、ポチポチと押す。
「おい、ベル、うちの妻達を置き去りにするとはどういう了見だ?」
『え゙、あ゙やっべ!!すまなかった、今すぐ帰り道を開くから待っててくれ。』
「お前なぁ、、」
『申し訳ない、あとで果物の詰め合わせでも送ろう。』
「はぁ、、後はここを出るだけだな、」
途端、さっきまで居た会議室に戻ってくる。
「全く、すまんな、俺達は仕事で呼ばれたらなるべく早めに行くクセを付けているから、
客がいることをうっかり忘れることが多々あるんだ。
その1秒で何万もの命が動くからな。」
たった1秒遅れるだけで致命的な事件か事故、それに対応するんだから、
やっぱり怒れないや。
と、改めて思った。
「よし、じゃあ俺は作業に戻るよ、」
困ったら遠慮なく呼べ、
とだけ言い残し、レイは空間に溶け込んで消えた。
「あれ?あのメイドさんは、、?」
どこに行ったんだろう、
お礼言いたかったのにな。
「アイリス、そろそろ帰らないか?」
と、リアが言うので帰ろうとした、、が。
「そうだね、そろそろ帰ろっか。」
あれ?
転移できない、、
ふと、目の前の黒い板に文字が表示された。
「結界の臨時点検終了、複合多重結界、再起動しました。
ご迷惑おかけいたしました。」
…なるほど、どうやらさっき転移出来たのはこの
〘複合多重結界〙なるものが開いていたかららしい、
複合だもんね、転移もできなくなるか、、
、、、どうやって出ればいいの?
to be continued.




