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月刊宇宙人  作者: 牛方巴
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6/9

橋本真依子 2

 数日後

 あたしは、珍しく大型書店にいた。


 もちろんSFは嫌いだけど、題名にちょっと引かれた。

 最初は香里奈の言うことなんか信じていなくて、コンビニの雑誌欄を見ていた。

 でも、なかったから、書店を回ってみた。

 それだから、今あたしは紀伊國屋にいる。


 一時間探し回っても「月刊宇宙人」っつうのはなくて、しょうがないからちょっとかっこいい店員に尋ねることにした。


「ああ、すま…じゃねえ、すいません。月刊宇宙人っつう雑誌って、ない?」

 

 店員は顔をしかめて、「それって、インターネットだけで取り扱われているんですよ。だから、パソコンで調べてください」と言ってあたしを追い払った。

 ネームプレートには【麻木海斗】って書いてあった。よし、こいつ三代まで呪ってやる。


 最悪なことにあたしはパソコンを持っていない。ネットカフェに入るのはプライドに反するから、月刊宇宙人はあたしの心の中に 留めておくだけにした。

 来年からは就活が始まる。SFとの腐れ縁は続くかもしんないけど、しょうがないかもしんない。

 

 気付けば紀伊國屋に来てから二時間たっていた。

 SFのためにここまでやったのは初めてだ。

 

 電車で来たので駅へ向かった。

 駅員のじじいの顔が、誰かに似ていた。

 じじいがあたしを見た。そして、顎が落ちた。

 あたしの顎も落ちてしまった。

  橋本真依子編、終わりました。

 

 次回作で終了です

 次回⇒⇒⇒滝本信彦

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