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祝祭の魔女と運命の恋  作者: 咲良ゆら
プロローグ
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九つの罪

はじめまして!よろしくお願いします

 かつて世界を造り給うた神様は言いました。

『おまえたちは人間を作る際に生まれたもの、善なるものと相反する九つの罪。人が持って生まれるものだが、この美しい世界に罪などいらぬ』

 罪とよばれるものたちは、生まれながらに不要なものでした。けれどそれは、人が生まれるたびにあふれ出るもの。消すことはできません。

『おまえたちに名前を授けよう。そしてひとつひとつに形を与えよう。おまえたちは消えぬ罪、なれば贖うといい。そうすることでおまえたちは救われる』

 九つの罪に、神様はひとつずつ身体と名前を与えます。そうして罪たちは人間によく似た魔女として、この世にかたちを得ました。

『愛しい人間たちが生まれ持つ、消せぬ悪しき罪たちよ。人間には善なるもののみ与えなさい。おまえたちにはその力も授けよう。神の遣いの証を持ち、人々の暮らしを助けなさい。愛しい人間の美しき日々を、おまえたちが守るが使命だと心得て生きなさい』

 そうして魔女たちは魔法という神秘と輝かんばかりの宝石の瞳、そして神の遣いである証としてアレキサンドライトの石がついた指輪を授かりました。

 魔女たちはみな心弾ませながら人々の元へ向かいます。喜んでくれるだろうか、みなの力になれるだろうか。

 そんな魔女たちを、人間たちは神からの遣いだとたいへん喜び、みな大層丁寧にもてなしました。

 魔女は嬉しくなりました。人間たちが生まれ持った罪から生まれた魔女たちは忌み嫌われるものだったのに、それがこんなに喜ばれるだなんて!

 愛しいか弱い人間たち、わたしたちが守りましょう。助けましょう。あなたたちの日々が、我らが主の造り給うたこの美しい世界で、美しく生きていけるように。

 それから魔女は献身的に、人間たちを守り、愛していきました。


 


 ――いつか、裏切られて首を斬られるなんて、この時の魔女たちは思いもしなかったのです。



『大陸における九つの罪と魔女の伝承 エルメス・ターナー著』より

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