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55話 深層攻略最終日


僕は、ドラゴンが黒い灰になった場所へと歩く。


見ると結構なドロップアイテムが落ちていた。


「見てください!結構落ちてますよ!えっと、赤い鱗に爪、牙、肉・・・・・おぉ!虹色のポーションも一本ありました!」



次々に回収すると、リュックサックに詰め込む。




<コメント>


■おぉ!結構落ちてるな!


■さすがドラゴン!ドロップしたのって、ほとんどレアアイテムじゃね?


■一応、深層の支配者なんだろ?そりゃアイテムも豪華だろ!


■虹色のポーション以外、全部見た事がないアイテムだ。これは鑑定が大変だぞ。


■これ全部売ったら、いったいいくらになるんだ?


■一生遊んで暮らせるんじゃね?w


■間違いないなw


■いいなぁ~w


■虹色ポーション!ソラさん!お願いします!売ってください!


■私も!!!


■そういうの、やめた方がいいぞ。


■欲しいなら、ちゃんとオークションに出たら買いな。


■まぁ、普通の人が払えるレベルの代物じゃないけどなw




僕はドロップアイテムを全部回収すると、ニヤリと笑って皆に向かって言う。


「よし皆!レミリアに教えてもらった【深層】の支配者、レガリアは倒した!でも、レガリアが最後に言っていたけど、まだ頂上には何かいるみたいだ。・・・・・登山家が言いました。何故山を登るかって?・・・・・そこに山があるからだと!ならば行こう!行ってみましょう!・・・・・・いいんです!頂上に行くんです!」


「「「「「 アッハッハッハッハ!!! 」」」」」



めっちゃウケた。




<コメント>


■何だよそれw


■完全にパクってんじゃんw


■しかも自分が思いついたかの様に言うのが始末が悪いw


■ソラ!パクりすぎwww


■もっとオリジナルなギャグを所望します!


■さらに言うと古すぎます!


■確かにwww




視聴者にはウケが悪かった。




「さっ、さて!それじゃ、キリがいいから今日はここまで!最後のキャンプを楽しもうではないか!」


「「「「「 オ~♪♪♪ 」」」」」



皆でジャンプした。



キャンプの準備はすぐに終わる。流石に手慣れたものである。



僕はミュージックをかけながら皆を見渡して言う。


「さて!それでは始めようか!さ~い~ご~の~!【星空クッキング】だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ドドンドンドン!!!パフパフパフ~!!!」


「「「「「 イェーイ♪♪♪ 」」」」」



「最後の【星空クッキング】の担当はこの方!・・・・・・・俺!!!」



叫びながら皆にハイタッチをすると、僕はすぐに調理を開始した。



皆にはいつもの様に、火起こしや皿の準備、米を炊いてもらう。



「・・・・・やっぱりこれでしょ。」



僕は、まな板にドンと大きな肉を出した。


さっきドロップしたドラゴンの肉だ。




<コメント>


■出た!


■出たぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!


■マジか!


■いくのか!


■やっぱりソレ出したか!


■ソラならやるとは思ったけどなw


■星空クッキングのラストはやっぱりソラかw


■さすがチャレンジャーwww




分厚く人数分を切ろうとすると、あまりの柔らかさに何の抵抗もなく包丁が入っていく。


軽く周りに切り込みを入れてから塩、こしょうを振って一気に強火で。


その後にアルミホイルで包んで少し休ませている間に、定番のポテトと茹でたブロッコリーやニンジンを大量に作る。


最後に皿にステーキをのせて、ソラ作オリジナルソースをかけて出来上がり!



それぞれの目の前には、ステーキとご飯とコンソメスープ。


取り分けられる様に中央には大皿の上にポテトやブロッコリー、ニンジンが豪快に置かれている。



「よし!準備が整いました!な~づ~け~て~!ドラゴンステーキぃぃぃぃぃセットぉぉぉぉぉぉぉ!!!・・・・・・・いたマシンガン!!!」


「「「「「 いたマシンガン!!! アッハッハッハッ♪♪♪ 」」」」」



僕はドラゴンステーキを一口食べる。


その肉は、今までに味わった事のない程の柔らかさと味だった。



「うめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!何じゃこりゃゃゃゃゃゃゃゃ!こんなステーキ今まで食った事ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」



皆を見ると、何も言わずに一心不乱に食べていた。


旨すぎて言葉を失うとはこの事なんだろうな。




<コメント>


■うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!マジで旨そう!


■すげぇ旨そう!


■あの肉自体、宝石の様に輝いてたもんな!


■ドラゴンステーキ俺も食いてぇ~!


■メンバーが一言も感想言わないで黙々と食べてるのが草


■そんだけ美味いんだろうなw


■よだれ出てきたw


■あんなの食ったら人生観変わるよなw


■私も食いたいでごわす!!!




夢中になって食べた僕達は、夕食に満足した後、ゆっくりとお風呂に入ってから、キャンプチェアを並べて最後の夜景を楽しんだ。



コーヒー、紅茶、ミルクティー。


思い思いの飲み物を片手に、椅子に座って夜空を眺める。



山の上層からは、夜空しか見えない。


目の前は、星が宝石の様に輝きながら無数に夜空に広がっている。



圧巻だった。



「凄いね。こんな夜空見た事ないよ。」



「あぁ。」


「迫力あるね。」


「そうね。」


「・・・・・凄い。」


「綺麗。」



僕はカメラを夜空に向けた。




<コメント>


■ハァァァァァァァァァァァ!


■凄い!


■何これ!凄すぎ!


■プラネタリウムなんて目じゃないな!


■綺麗~!


■マジでキレイだな。


■凄い迫力!


■星がすげぇな!


■宇宙に来ているみたい!


■これが異世界の夜空か!


■エイセイと一緒に見たい!!!




僕は暫く視聴者さんと一緒に、皆と雑談しながら最後の夜を楽しんだ。






☆☆☆






「さて!いくど~!」



朝。



昨日は登山で疲れたけど、ガッツリ肉を食べて元気満々だ!


皆に声を掛けて、今日は先頭で頂上に向かって歩く。



もう頂上は目と鼻の先だ。



一時間もしない内に、頂上へと辿り着いた。



レガリアが、自分よりも強いモンスターが頂上にいると言っていたので、恐る恐る頂上を覗き見る。



すると中央に一体のモンスターが横たわっていた。


真っ白い毛並み。そして狼の様な姿。



そのモンスターは僕が覗き込んでいるのに気づくと、立ち上がり、こちらへと凄い勢いでやってきて、僕の目の前で止まる。



僕はため息をつきながら言う。


「はぁ~。・・・・・・・・何でここにいるんだよ。ハク。」



そこにいたのは、エイセイとの下層ソロ攻略で【深層】へと送ったハクだった。


何か言いたそうだったが、まずはそれを手で制して、後ろから来る皆に僕は振り返ると、両手を広げて叫んだ。



「着いたどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


「「「「「 オォォォォォォ~!!! 」」」」」



皆も同じ様に両手を広げて叫んだ。



ハクはそれをボケっとしながら見ている。




<コメント>


■またパクッてるw


■取ったど~!と変わんねぇよ!


■ソラ、お前いい加減にしろよw


■ソラ、お前わざと言ってるだろw


■しかも古いんだよ!!!


■もっとオリジナルなギャグを所望します!!!


■ハクがいるw 懐かしいなwww


■ドラゴンが最強と認めたモンスターってハクだったんだなwww


■えっ?ソラさんと、どんな関係なんですか?


■『空ちゃんねる』のエイセイ下層ソロ攻略動画観れば分かる。


■何かあの時より大きくなってないか?




「ごめんごめん。待たせたね。んで?どうしてここにハクはいるの?」


『・・・・・ここに来れたのはよかったが、強力な結界が張られていてな。私でも破壊する事が出来なかったから、とりあえず全てが見渡せるこの山で、思案していたのだ。』


「ふ~ん。でも何か大きくなってない?」



見ると、ダンジョンで会った時は4m位だったのが、7m以上ある。



「・・・・・今戦ったら、ソロだとキツイね。」


エイセイが隣で呟いた。



『・・・・・この世界に戻れて全てを思い出した。私は三年前、ファイン帝国に嵌められた。記憶と力を封じ込められ、ダンジョンへと送られたのだ。そしてここへ来て、全てが元に戻った。・・・・・何故、ソラがここに居るのだ?』



僕は下にいたドラゴンを倒しに来たことを説明した。



『そうか。あんな弱い者はそなた達の相手ではなかったであろう。しかし・・・・・早く、早く主を探さなければ!』



僕はスピカを見る。



「ねぇスピカ。まだ結界の穴はどう?」


「そうね。ギリギリまだ大丈夫じゃないかしら。まぁ、元に戻ってたら、また空ければいいだけの話よ。」



ハクに話をする。



「実は彼女がこの結界に穴をあけてね。折角【深層】に送ったのに、出れないんじゃ意味がないから、出してあげるよ。」


『ほっ本当か?!!!』


「あぁ。」




僕達は、ハクの背中に乗ると、空を走る様に飛んだ。


実は頂上まで行ったら、【ゲート】の前までスピカの空間移動魔法で帰ろうと思っていたのだが、せめてこの位は送らせてくれと言われたので、あまえる事にした。



空を走る様に飛んでいる。



凄く変な気分だ。



山を飛び、『妖精の森』の上空を通り過ぎて、草原へと出る。



そしてそのまま真っすぐに、あっという間に魚人族がいた砦まで着いた。



前に使った船で結界の穴があいている所まで来ると、元に戻りかけていたが、まだ何とか通る事が出来た。



ハクは結界からすぐに出ると振り返って僕を見る。


『・・・・・ソラ。お前は私を救ってくれた。一度どころか二度までも。この恩は絶対に忘れない。それだけは覚えておいてくれ。』



そう言って大きく吠えると、天高く飛び立っていった。


その姿は、マンガやアニメで見た『フェンリル』そのものだった。



僕達は見送ると、最初に降り立った海辺まで戻る。



そこには変わらず虹色に光る【ゲート】があった。



浅瀬に入って【ゲート】の所まで歩く。


見上げると、最初に来た時と同じ様に、雲一つない真っ青な空が広がってた。



僕は【ゲート】を映しながら言う。


「皆さん!これで【深層】・・・・・・・いや、異世界の探索は終了です!何か思い残すことは無いですか?」




<コメント>


■おぉ!ゲートだ!


■戻って来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!


■帰って来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!


■何かあっという間だったな!


■寂しいです!


■マジで寂しい!


■もっとエイセイと一緒にいたかった!


■ちょっ!ちょっと待てソラ!異世界なんてレアな所でしかもゲートもある!スクショ撮らんと!


■あっ!俺も!


■ソラさん!私も撮らせて!


■いっぱい撮ったけど、最後も撮るでごわすぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!




勢いよく、コメントが流れた。




「さぁ!僕達もラストに皆で撮ろうか!」


「「「「「 おう!!うん!! 」」」」」




僕は視聴者さんのスクショの為に、【ゲート】や海、陸地を撮影する。


そして、暫くしてから三脚を取り出して、カメラを固定した。


タイマーをセットして、【ゲート】の前まで行って六人で並ぶ。



「さぁ!行くどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!・・・・・3!・・・・・2!・・・・・1!・・・・・・お疲れぃ!」


「「「「「 お疲れぃ♪♪♪ 」」」」」




パシャ!




六人全員で笑顔でジャンプした。




【ゲート】に設置していた『ホール』をかたずけた後、僕達は【ゲート】へとくぐる。


出ると、見慣れた洞窟が目の前に現れた。


【下層】の3階層だ。


後ろを見ると、さっき出てきた【ゲート】がある。



僕は洞窟をぐるっと撮影して、最後に【ゲート】を映す。



「さて皆さん!どうだったでしょうか!今回遠征は・・・・・約8日間か!ずっと観てくれた視聴者さんもいたと思います!本当に、本当~に、長い時間ご視聴頂きありがとうございました!!!編集作業や夏休みで色々とあるので、次回の動画は少し空くと思います!後でライブ動画が決まったら、SNSでお知らせしますね!そして最後に、気に入ってくれた方はチャンネル登録を是非お願いします!!!・・・・・・・それではさようなら!!!『空ちゃんねる』また次回お楽しみにぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」




エンディング曲を絡ませながら配信を終了させた。




「ふぃぃぃぃぃ。終わった、終わったぁぁぁぁぁ!・・・・・でも楽しかったな!」



「だな!」


「あぁ!楽しかった!」


「そうね!久しぶりの遠征で楽しかったわ!」


「えへへ~♪みんなと~♪こんなにいられて~♪良かったぁ~♪」


「フンッ!まあまあね!」



カメラを切ったので、ココセが元に戻っている。



「でも、【深層】の支配者は硬いだけで大した事なかったわね。さる吉の方が全然強かったわ。」


「さる吉が~♪今までで一番~♪強かったね~♪」



アカリとココセが嬉しそうに感想を話し合っている。



「ハハッ。まっ、とりあえず帰って来た事だし、打ち上げ行こうか!」



「おう!」


「だな!」


「そうね!」


「いく~♪」


「しょ、しょうがないわね!行くわよ!」



僕はいつもの様に帽子とマスクをして、下層から上層まで、皆と雑談しながらダンジョンを出た。




出た瞬間。




眩いばかりのフラッシュと歓声が聞こえる。




「出てきたぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


「キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」


「【星空】だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「お疲れ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「クウガぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「エイセイィィィィィィィィィィィィ!!!」


「あかりちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」


「ココセちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」


「スピカちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」




日本ダンジョンの入口には、もの凄い人だかりができていた。






もみくちゃにされて、打ち上げに行くのに二時間かかった。






一緒にいたのに僕だけ気づかれず、そのまま人だかりに溶け込んで皆の後ろに黙って付いて行ったのは余談である。



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