34話 雑談配信
やって来ました日曜日!
毎週恒例のライブ動画の日だ。
今日はダンジョンではなくて、自分の部屋。
目の前のテーブルには、小さい時から飾っている宇宙服を着たフィギュアを一体置く。
僕のコレクションには、好きなアニメのフィギュアが沢山ある。
まぁその中で、小さい頃に何となく買ったこのフィギュアが一番まともだったので、これを映しながらライブ動画をしようと思っている。
自分は身バレしたくないから映せないしね。
「さてと・・・・・ホワッ?!」
今どの位集まっているのかスタンバイ状態のカメラを見てみると、前回と同じ70万の表示がされていた。
おいおいおいおい。
どうした?何でこんなに集まってるの?
今日はダンジョン攻略じゃないから、数万人位いてくれれば御の字だと思っていたのに、前回のスタートと同じって!
僕はパニくって、いつもと同じテンションで配信をスタートさせた。
「みなさぁぁぁぁぁぁぁぁん!観てますかぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「お兄ちゃん!うるさい!!!」
「はい。すみません。」
<コメント>
■きたきたきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
■観てるぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
■始まったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
■待ってました!!!
■いきなり怒られてるソラwww
■ダンジョンと同じテンションで叫んじゃだめだろwww
■そんなソラが可愛いでごわす!ごわす!!ごわすぅぅぅ!!!
■何かだんだん古参が壊れてきてないか?www
「ハハハ。皆さん!今日もご視聴ありがとうございます!それでは・・・・・『空ちゃんねる』スタートです!!!」
いつもの様にオープニング曲を流した後、テーブルの上の宇宙服のフィギュアを映す。
「それでは、改めましてこんばんわ!ソラです!先週で、メンバーの下層ソロ攻略が終わりましたので、休憩も兼ねて今日はダラダラと、時間の許すまで、皆さんの質問に答えていきたいと思います。最後には、今後の活動の話しをしますので、出来たら最後までご視聴ください!あっ。ちなみに僕は映れないので、この宇宙服くんが答えますのであしからず。」
<コメント>
■もちろん最後まで観るぞ!!!
■観る観る観るぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!
■ずっと攻略しか観てなかったからな。こういうのもいいと思うぞ!
■宇宙服くんってw まぁ何でもいいけどなw
■もっと【星空】メンバーの事を知りたかったのでどんどん質問しますね!
■ところでさっき怒られていたけど、兄妹いるの?
「あ~。さっきは失礼しました。ダンジョンの時と同じテンションで叫んでしまって。隣の部屋にいる妹に怒られちゃいました。僕には妹が二人いますよ。」
<コメント>
■へぇ~。妹が二人いるんだw
■お兄ちゃんって呼ばれてたなw
■羨ましい。
■俺は兄貴って呼ばれてる。俺もお兄ちゃんって呼ばれたい。羨ましい。
■僕はバカ兄貴って呼ばれてる。羨ましい。
■まだいいよ。俺なんかお前だよ?お前。・・・・・羨ましい。
何か変な方向へ行っているな。戻さんと。
「え~。それでは、今日はゆっくりと雑談しながら質問に答えていきますね~。」
一気に色々な質問が流れる。
僕は答えられそうなコメントを拾って答えていく。
『【星空】の由来は何ですか。』
「星空の由来はですね、僕も含めて皆の名前が空だったり星だったりが付いているから、それをくっつけて【星空】ってしたんです。」
<コメント>
■あ~。なるほど!そう言う事ね!
■納得!
■みんなの名前の一部を使ったんだな。
■そういう付け方もいいな。
■納得でごわす!
『みんなは同じ年なんですか?』
「男性陣とアカリさんが18歳で、ココセさんとスピカさんは17歳ですね。」
<コメント>
■みんな同じ年じゃなかったんだ!
■若けぇな!!!
■普通だったら探索者1、2年目なのにトップチームってwww
■うぉぉぉぉぉぉぉ!アカリちゃんもココセちゃんもスピカちゃんも、ガチJK!!!
■もうエイセイは大人の年齢♪♪♪一緒にお泊りしたいな♪♪♪
『学校は同じなの?』
「みんなバラバラじゃないですけど、違いますよ。」
<コメント>
■確かエイセイはカトレア学園に通ってるんですよね!
■バラバラじゃないって言ってたから、その学園に数人はいそうだなw
■超有名な学園じゃん!
■ソラも同じ学園に?
■もしかしてお坊ちゃん?
「ハハハ。僕は普通の高校に通ってますよ。」
『星空メンバーは、みんな美男美女だけど、ソラも?』
「さっきの流れで来ましたね。確かにメンバーは本当にカッコイイし、可愛いですよね!でもご安心を!僕はいたって普通の男です。学校では同志達と、アニメやマンガで盛り上がっている陰キャですから!家に帰ったらゲーム三昧です!」
<コメント>
■自分で陰キャって言ってるwww
■おぉ!同志!!!
■良かったわ。ソラまでイケメンだったら、まじショックw
■完全にオタクじゃんwww
■何でそこまで普通のソラが、あれだけスペックの高いメンバーと一緒にいるのか謎w
■ソラ殿は今のままが一番いいのでごわす!!!
「確かに皆さんの言う通り、僕があのメンバーと一緒にいられるのは謎ですよね。実は小さい頃からの幼馴染なんです!」
<コメント>
■あぁ、そういう事ね。
■なら納得。
■子供の頃は分からんからなw
■成長していくと分かってくる。残酷やなw
■大人になるまで一緒にいるなんて素敵ですね!
僕は、お茶を一口飲みながら、様々な質問に答えていく。
その間も、延々ともの凄いスピードでコメントが流れている。
軽い気持ちで始めたんだけど、まさかここまで盛り上がるとは。
視聴者数を見たら既に90万超えていた。
『何でソラがリーダーなんですか?』
「不思議ですよね。僕も反対したんですけど、僕がリーダーじゃなければ探索者しないって、皆に言われたからしかたなくです。」
<コメント>
■ソラ。リーダー続けなさい。
■ソラ。リーダー続けないとダメです。
■ソラ。リーダー続けないと俺達が困ります。
■ソラ。リーダー続けててね!
■ソラ。リーダーはお前だけだ!
■ソラ。リーダーはお前だけしか出来ない!
何かめっちゃリーダーを押してくるな。まぁ僕も皆に辞められたら困るから続けるけどさ。
『チームの報酬はどうしてるんですか?』
「それは前にも言ったことがありますけど、僕は報酬は貰っていません。だって撮影しているだけですからね。なので探索の報酬は五等分で皆に入る様になってます。僕はこの動画配信で皆が観てくれているから、それで稼げているので十分ですよ。」
<コメント>
■えらい!
■流石ソラ!
■まぁ、確かに俺がメンバーだったら納得しないもんな。
■俺は絶対にソラの動画を観続けるから安心してくれ!
■俺も観るぞ!!!
■ずっと観るでごわす!!!
『【星空】って、探索者全体でどの位の位置にいるんですか?』
「これは中々返答しづらいですね。おそらく同業者さんもいっぱい観ていると思いますので。ただ僕個人の意見だと、世界一のチームだと思ってます!」
<コメント>
■よく言った!
■だな!
■そりゃそうだなw
■メンバー愛のソラw
■同業者ですけど、冗談抜きで日本じゃトップチームだと思いますよ!
■まぁ、下層をソロで攻略できる日本の探索者は、【星空】以外いないだろうからなw
『クウガ様とエイセイ様は彼女はいるんですか?』
『女性陣は彼氏とか好きな子はいるんですか?』
あっ。やっぱり来たのね。
この質問が来たと同時に、似たようなコメントが滝の様に流れる。
「ハハハ。落ち着いてください。僕が見たり、話を聞いた限りですけど、皆、彼氏彼女はいないみたいですよ。好きな人は・・・・・いたとしても流石に分かりませんね。」
まぁ、クウガだけは知ってるんだけどね。スズさんが好きな事が。近くにスズさんがいると、めちゃくちゃキョどるから面白い。
<コメント>
■よっし!!!
■オッケェェェェェェェェェェェ!!!
■よかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
■それだけが気になってた!!!
■誰かが質問するのかずっと待ってた!!!
■いないのね!エイセイにはいないのね!!!
■クウガ様もいない!!!
■アカリちゃんと付き合いたい。
■ココセちゃんと付き合いたい。
■スピカちゃんに殴られたい。
■ところで、一応聞くけどソラは?
止まらない、止まらない。
僕は笑いながら答える。
「僕ですか?ついでに聞いてくれてありがとです!もちろんいません!でも好きな子は、アニメの○○ちゃんです!」
<コメント>
■でたwww
■ナイスソラ!
■同志よ!!!
■確かに可愛いよなwww
■分かる!○○ちゃんは俺も大好き!!!
■でも、あんなに綺麗で可愛い三人がいて、そんな気持ちにならないのか?
「みなさん。女性陣を見たら分かりますよね?もう僕からしたら高嶺の花ですよ。高嶺の花!普通の陰キャの学生がつり合わないでしょ。僕は妄想で付き合う位が丁度いいんです。」
<コメント>
■www
■だなwww
■よく言ったソラ!
■分かる!!!
■同志よ!!!
■マジ同志!!!
■同人誌!!!
■ソラには本当に親近感が沸くわ~www
■私はソラ様が大好きでごわすよ!!!
■古参愛が凄いなwwwソラ良かったなwww
『今でも信じられないんですけど、本当にソラはレベル1なんですか?』
「本当ですよ。僕は皆さんがもし探索者になろうとしたら、最初に与えられる『レベル1』です。これが証拠ですね。」
僕はカメラの前に、探索者カードを置く。
<コメント>
■ホントだw
■レベル1だw
■俺らと同じレベル1w
■ザ一般人w
■話始めたら長くなるから言わないけど、ソラ、お前ホントある意味すげぇよwww
そんな感じで僕も慣れてきて、お菓子を食べながら視聴者と会話を続けた。
そろそろ終わりの時間が近くなったので、本題に移ろうと思う。
その前に。
「皆さん!今見たら、なんと前回同様100万人突破しました!こんな僕だけの雑談ライブ動画に来てくれてありがとうございます!」
<コメント>
■おめ!!!
■やったな!!!
■100万人突破おめ!!!
■おぉ!すげぇな!おめでとう!!!
■それだけ『空ちゃんねる』が注目されてるってことだ!!!
■おめでとうでごわす!ごわす!!ごわすぅぅぅぅ!!!
おめでとコメントがひっきりなしに流れる。
本当にいい視聴者さん達ばかりで感謝だな。
「さて、それではそろそろ終わりの時間になりますので、今後の【星空】の活動を発表したいと思います!」
<コメント>
■うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
■きたきたきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
■待ってましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
■下層ソロ攻略が終わって次はどうするんだ???
■今度はチームで攻略かぁぁぁぁぁ???
■うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!気になるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!
■どうするんだ?どうするんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ???
僕はミュージックを流しながら、盛り上げた所で発表する。
「・・・・・来週の日曜日は、【深層】攻略を行います!!!」
<コメント>
■はっ???
■へっ???
■んっ???
■今何て???
■深層???
■深層ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ???
■深層だってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ???
■マジで???
■うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
■マジかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
■きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
■いやいやいやいや。深層は流石にヤバくね???
■日本のトップクランが途中で壊滅寸前までいって撤退したっていうあの深層???
■俺達もまだ行ったことのない史上最高レベルの場所だ!!!
■クランで壊滅した所へ、たった六人のチームで行くの???
すごく盛り上がっている。
よしよし。
掴みはオッケーだな。
「はい!その【深層】です!同じ学生さんは分かると思いますが、来週から僕達は夏休みに突入します。なので、ここで【深層】攻略をしようと前から決めていました!期間は来週の日曜から、大体7日から10日間位です。遠征になりますので、ライブ動画は毎日、寝ている時以外は、その都度配信していく形になります!攻略ですので、【深層】には『深層の支配者』がいます。それを討伐するのが今回の最終目標となります!」
<コメント>
■うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
■深層ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
■深層の動画配信って、世界初じゃね???
■世界初!!!
■これはヤバイ!!!
■ヤバいヤバいヤバいヤバい!!!
■楽しみすぎる!!!
■マジ楽しみ!!!
■俺、一週間休み取ろうかな?いや!取る!!!
■俺も!!!
■私も!!!
もう、早すぎてコメントが読めない。
これは告知としては大成功だな。
「さて皆さん!今日は雑談ライブとなりましたが、最後までご視聴頂きありがとうございました!!!来週は発表した通り、【深層】攻略です!皆さん、出来るだけ拡散してもらえると嬉しいです!そして最後に、気に入ってくれた方はチャンネル登録をお願いしますね!!!・・・・・それではさようなら!!!『空ちゃんねる』また来週ぅぅぅぅぅ!!!」
僕は、エンディング曲を絡ませながら配信を終了させた。
「ふぅ~。何か一番疲れたな。」
やり切った僕は、ごろりと床に大の字になった。
今回もライブ視聴者が100万人を超えていた。
その中での【深層】攻略発表。
これは、次回のライブ動画やチャンネル登録に期待が凄く高まる。
どこまで伸びるか。
マジで楽しみだな。
「このままトップ配信者の仲間入りになってやるぞ。フフフフフ・・・・・ハァ~ハッハッハッ!!!!!」
「お兄ちゃん!うるさい!!!」
「すみません。」




