11 《無駄に足には》
「――――七海ちゃん、俺の家が神社なのは知ってるよね?」
「え? あぁ、うん……知ってるよ?」
「実は俺、そのせいなのか分からないけど……
普通の人が見えないような《気配》が見えるんだ」
「…………厨二ジョーク?」
「ううん、本当だよ。
今まで黙っててごめん」
なんだ、厨二設定じゃないんだ。
これってあれでしょ?
《寺生まれのTさん》ならぬ《神社育ちのSさん》だよね?
でも神社は「S」から始まらないんだよねー……うん、惜しい。
っていうか、涼介君の発言より朝の死神様の方が驚いたから、そこまで反応が出来ない。
「それで、七海ちゃんはどうやって佐伯君と知り合ったの?
というより、彼は佐伯って名前で合ってるのかな?」
「死神様は私を殺そうとしているの。
ちなみに名前はレオン……玲央じゃなくて、レオン」
「え、七海ちゃんを!!??
どうしてそんな……」
「我と結婚するためだ、清水 涼介よ」
「結婚!?
七海ちゃんは賛成しているの!!?」
「しているわけがないし、するわけがない!!!!」
全力否定。
私はまだまだ、まだまだ生きたいんですー。
「だったら駄目だよ、結婚っていうのはお互いが……」
「部屋に縛り付けて二人きりになれば、佐藤 七海も我を好きになるはずだが………駄目なのか?」
「駄目だよ、絶対に駄目だと思う!!
それは心から愛し合ってないよ、佐伯く……レオン君!!!!」
「……心から、愛す……」
さっきから思うんだけど、涼介君と死神様ってやけに親しいよね?
これってフラグ? 涼介君と死神様のルートフラグ?
イケメン×イケメンとか、私傍観したぁああああああい!!!!///
「分かったぞ、清水 涼介。
我は決めた……暫くこの世界に滞在し、佐藤 七海の心を魂ごと手に入れて見せる」
「レ、レオン様!!!??
仕事はどうされるのですか? まさか放棄するつもりじゃ……」
「仕事をしつつ、我の花嫁を愛でる予定だ」
「私は? 私の意思はスルーですか!!?」
「…………お、俺はしては、ちょっと複雑なんだけど……」
何勝手に決めてるのよ、死神様!!!!
どこに住むのか知らないし、すぐに殺さないってのは分かったけど……意思のスルーはやめてぇええええ!!!
「我の花嫁よ、学校とやらが終わり次第……共に挨拶へ行こう」
「挨拶? どこに?」
「む、決まっているだろう?
佐藤 七海の血族――両親へ挨拶をしに行く」
………マジ、ですか?
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