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063。
今度こそ緑野は言葉をなくして、そんな緑野を見て桃音はまたふっと無表情になった。
「もう、みんなばらばらです……」
「桃音」
「あお君もみど君もくろ君もあか君の味方です、嬉しいです……? あか君がここの平穏を壊したです、もう満足です……?」
桃音から吐き出された言葉は空虚に響く。
冷たい視線にさらされて、息ができないくらいに苦しくなる。
それでも、俺がいったい何をしたのだと叫びたくなる。
桃音は自分を抱きしめて、俺を睨んだ。
「あさ君が築いてくれたもの、みんなあか君が壊してくです……」
「ーーーーふざけんな、壊してんのはお前だろ」
緑野が視線を落として静かに口にする。
桃音は一瞬、目を瞬かせた。
それから呆然と自分の掌を見つめた。
何もないそこに何を見たのかは俺にはわからない。
それでも、桃音は吐息を零した。
「そう、です……そうですね……私が壊してる、そうです……壊してるのは私、です……」
小さな体は頼りなく震えた。
その姿は桃音が確かに俺たちと変わらないただの少女なのだと証明する。
「桃音、」
それは安堵を生んで、俺は穏やかな気持ちで近づきかけ、
「でも、もう壊れてもいいです」
桃音が横に空を切った手のままに、俺の頬が浅く切れた。
fall in pieces(ばらばらになる




