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058。
脅かされる前に、敵を滅する。
それはきっと生存本能だと桃音は思う。
このアパートは桃音にとって家だった。
朝黄が迎え入れてくれた日から、桃音は救われた。
食うか喰われるかの人生だと割り切った過去がなくなるわけではなかったけれど、それでも心が穏やかになったことは嘘ではない。
青葉が新入居者の話を持って来た時は驚いたし、警戒もした。
けれど、朝黄が受け入れたから。
昔、桃音を受け入れた時のように笑ったからそれが正しいのだと思った。
「でも、だめです……あかくんは危険です……」
無知は恐ろしいものだと桃音は知っている。
だから常に桃音は情報を集めようとする。
臆病だと自覚はあった。
けれど、
「それでここを守れるならいいです……」
桃音の声は誰にも届くことなく空気に解けた。
life in the fast lane(食うか喰われるかの人生




