表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かりそめアパート。  作者: シュレディンガーの羊
ようこそ
2/105

001。

先日、住んでいたおんぼろアパートの取り壊しが決まった。

一人暮らし学生の俺にとってそれは寝床がなくなるということと同義で、かつ他を探そうにも家賃があれほど格安な物件などすぐ見つかるはずもない。

慌てた俺が、実家に帰らせていただきますなんてとんちんかんな事をやらかそうとすれば、友人の青葉が一枚の紙をくれた。

それは青葉が住んでいるという格安アパートの入居者募集のビラ。もちろん、俺は一も二もなく飛びついた。



引っ越し当日は青葉が全面協力してくれた訳だが、はじめて実際のアパートを見たときちょっと言葉がでなかった。


「……なあ青葉」

「なんだ、赤城」

「いや、なんていうか、格安って聞いてた割に案外と小綺麗だよな」


予想していたよりもずっといい外観に、逆に嫌な想像が膨らむ。

俺の歯切れの悪い言葉に、アパートの扉へ手を伸ばしていた青葉が振り返る。ぎこちなく笑えば、青葉は意地の悪い笑みを浮かべた。


「そこはいわく付きって思うのが暗黙だろ」



on the nod(暗黙の了解で

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ