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レベッカとノルの対面

「まさか…こんな場所に街があるとは思いもせんかったわ!アンタがこの街のトップ?」


 レベッカはそう言うと僕の前からレイチャード殿の前に移動すると話し出した。

 当然だが、レイチャード殿も急にここの領主と間違えられ、困惑していたけど…お構いなしに話を続けるレベッカにアタフタとしていた。


「驚いたで?こんな場所に街ができとるなんて思いもせんやったわ…ラスタード帝国で調査した甲斐があったってもんや!」

(ラスタード?明らかに身分は高い人だとは思っていたけど……もしかすると獣王国の姫か!?)


 あの国とはあまり面識がないから姫は記憶には無かったけど、僕よりも年上みたいだし、エリーナとはまた違った雰囲気のお姫様だ。


「あの…私はこの町の領主じゃ……」

「ところで何でこんな場所に街を作ったん?」

「レベッカ様!」


 レイチャードは少し声を張るとレベッカは会話を止めるとレイチャードは僕がここの領主と言うことを丁寧に説明した。


「ホンマか…いや、ホンマなんやろな……」


 レベッカは最初は疑いの目を向けていたけれど、僕の素性を知ったことで疑念は確信に変わった。


「アナタが…ノル王子だったのね?」

「僕は王子を剥奪された身ですので継承は不要ですよレベッカ様。」

「ノル王子……やない。ノルでエエんやね?」

「もちろんでございます。町の領主ではございますが、レベッカ様とは立場が違いますのでご容赦を」


 僕は一刻も早く彼女を国に帰す為に必死に無害な町をアピールすることにした。

 結果的に目をつけられてしまっているけど、早めにレベッカ姫から興味を失わせることができないかを考えていた。


「まさか…生きていて……しかも、こんな場所に町を作っているなんてまるで……」

「ここに町を作ったのは追放先がココだったからでラスタード帝国には関わりたくないのでご内密にして頂けると嬉しいです。」


「マジか……あんな酷いことされてんのに何もし返さんの?ノルは他国でもウワサになっとったんよ」

「えっ……そうなんですか?」


「もっと自覚しぃよ?最年少で様々なことを成し遂げた博識さは有名な逸話よ?」


「ノル様…その話は本当ですよ?我が国でも有名でしたので……」

「エリーナの国でも有名だったの!?」


 二人は食堂のキッチンでお手伝いしていたけど、騒ぎを聞きつけてエリーナとルシアが慌てて駆けつけてきたらしい。


「はぁ?エリーナって……ノルウェル王国の姫さんやないの!?」

「レベッカ姫もご機嫌麗しゅう。」

(鉢合わせてしまった…ややこしくなりそうな予感がしてきちゃったな…)

 


 

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