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風邪の時に読みたい物語  作者: 地野千塩


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番外編短編・ラベンダー

 眠れない。


 高校生の美帆。もう今は二年の冬なので受験勉強に取り組んでいたが、眠れない。模試の結果などにドキドキしてくる。元々優等生で成績が良い美帆は、普通の子よりプレッシャーを感じていた。


「お兄ちゃん。なんか良いアイデアない?」


 美帆は家のリビングでダラダラとゲームをしている兄に聞いてみた。


 この兄、元輝はオカルト系雑誌の編集者をしていた。そこで数々の洗礼を受けたようで、すっかり目覚めてしまったらしい。医療などの拒否し、コロナは茶番と言う始末。困ったものだが、眠れない時のアイデアは何か持っていそうだった。


「それに悪寒もするす、風邪? なんか良いのない?」

「そうだな」


 兄は自室へ行き、アロマオイルが入った箱やガーブティーを持ってきた。これだけ見ると、女子力がかなり高いように見え、ちょっと悔しい。


「アロマだったらラベンダー、ティーツリーなんかがい風邪にいいぞ。ミンチもな。眠れないんだったら、ラベンダー一択だな。ゼラニウムもいいな」

「く、詳しいね……」

「仕事でオーガニックカフェの店長にも話聞いた事あるからな。ハーブティーもラベンダー、パッションフラワーがいいぞ。どれも無添加オーガニック、カフェインも入っていないからおすすめだ」


 ドヤ顔。


 兄の顔を見ていたら、呆れてくるが、パッションフラワーのハーブティーを飲む。美味しくはない。味は草っぽいが、だんだん眠くなってきた?


 兄によるとパッションフラワーは、イエス・キリストにも関連が深いハーブらしい。神の関するハーブだ。効き目はかなりありそう!


 ラベンダーのオイルは、ハンカチに数滴垂らし、枕元に置いてみた。


「良い香り」


 思わず目が細くなってきた。まぶたも重い。こんなアロマやハーブティーを兄が知っていたのは、少々悔しくもあったが、これで眠れるなら、まあ、良いだろう。


 おやすみなさい。


 ラベンダーの清い香りを楽しみながら、美帆は眠りに落ちていった。いつの間にか悪寒も消えている。明日もきっと元気に目覚められるだろう。

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